Reasons for sticking to handwriting

デジタル全盛でもアナログなシステム手帳も愛用し続ける理由

お気に入りの手帳に手書きで何かを書く行為を続けると、デジタルだけでは決して得られない愛着や感動を経験できる。


Written / Photo : LIVE IN RUGGED

デジタルを使うようになってから、アナログの良さも改めて実感

カレンダーもメモもデジタルツールが席巻している。PC、スマートフォンなど、どの端末でもログインさえすればクラウド上でまったく同じドキュメントを一元管理できることを考えれば、それも当然のことだ。特にビジネス上で日頃利用するツールはPCやスマートフォンで文字を打つ方が遥かに早く、圧倒的に便利でもある。紙媒体と違い物理的にかさばらないという利点もある。LIVE IN RUGGED読者の方々も何らかのデジタルツールを利用されているのではないだろうか。
じゃあ手帳やメモ帳などのアナログツールは絶滅するのか?私はそうは思わない。手で何かを書くという行為は文化的・精神的な側面があり、人はその行為に愛着を覚えているからだ。私自身はスケジュール管理はGoogleカレンダーを使っている。オン・オフ問わず細かにGoogleカレンダーに予定やTo doリストを追記し、日々の予定を管理。GoogleカレンダーはUIが良く考えられていて使いやすい。シンプルなデザインとUIはユーザーフレンドリーで、きっとこれからも毎日使い続けるデジタルツールのひとつだ。
しかし、ほんの2年前くらいまではスケジュール管理も手帳で完結していた。リフィルを買い、毎日のTo doリストややったことなどを紙に直接書いていた。デジタルツールを使う方が便利だろうな、と思いつつ。
私がスケジュール管理をアナログからデジタルに変更したのは、やはりその方が圧倒的に便利だからだ。画面上で手早く入力でき、誤字の修正もわずらわしさがない。仕事をしながらタブを切り替えてすぐにスケジュールを確認できるし、手帳を落とす心配もない。そう、利便性においてアナログがデジタルに勝てる要素は、ぶっちゃけあまりないと実感した。
そんな自分でも手帳やメモ帳などのアナログなツールは今でも毎日愛用している。本日紹介しているBRELIO(ブレイリオ)のシステム手帳は、カレンダーとして使うことはなくなったが、大切なことを書き記すメモ帳として使っているし、気分転換に絵を描くためのノートとしても使っている。
このミネルバボックス A5サイズ システム手帳は6年ほど前に手に入れてから大切に使い続けている、いわば相棒のような存在だ。バッグの中に入れて移動するときはトリッカーズの靴を買うともれなく付いてくる布製の袋に包んで。その袋から取り出して、手帳を開くだけで癒される…と言ったら変な人だと思うだろうか?でも、色気があるのに無骨なブレイリオの手帳カバーは、使い続けるほどに愛着が増していき、これを使わない生活なんて想像もできない。


すっかりブラウンカラーに変色しているが、元は染めのないアイボリーに近いカラー。ミネルバボックスは染料がごく薄いので日に焼けやすく、使い続けるうちに自然と濃いブラウンへ色を変えていく。

A5サイズなのでカレンダー管理もしやすかった。今は大切なことを記録する優秀なメモ帳としても活躍中。


オイルがたっぷり入ったミネルバボックスはイタリアが生んだ高級皮革として様々なブランドが採用。しっとりとした質感と傷に強い性質を知ると病みつきになる。

良く触れる部分は手の油分や汗を吸い込んで、より深みのある色合いに変化していく。傷や変色も立派なエイジングだ。

使うほどにエイジングしていく、イタリアが生んだミネルバボックス

この手帳に使われているミネルバボックスは、イタリアのトスカーナ州フィレンツェ県にある老舗タンナー「バダラッシー・カルロ社」のとっておきの牛革。「バケッタ製法」と呼ばれる製法には何と1000年以上の歴史があり、遥か昔から伝わるクラシックな製法を守りながら、今日も皮革職人たちが手作業で鞣し作業を行っている。
「バケッタ製法」は職人が手作業で一枚一枚を仕上げるアナログ極まりない製法なので、生産量も少なく、非効率そのもの。しかし、だからこそ卓越した品質が保たれていると言って良いだろう。長い時間を掛けてオイルを入れているため、新品状態から何年使い込んでもオイルが抜けにくいのも特徴。実際私が長年愛用している手帳は一度もメンテナンスをしていないが、それでもしっとりとした質感を保っている。定期的に手で触って実際に使うことが革へのケアにも繋がっているようだ。


表側と裏側は日光にさらされることが多いため日焼けが進むのに対し、内側のあまり日に当たらない箇所は元の色に近いカラーを保っている。この色の変化はナチュラルカラーならではの楽しみ。

しっかりスタンプされたブランドロゴ。ブレイリオは1997年に創業した国産皮革メーカー。アニリン染めコードバンのシステム手帳を日本で初めて実現した歴史があり、高い技術で高品質な皮革製品を作り続けている。


時には気分転換を兼ねて絵を描くことも。ただ予定やメモを書くのではなく、間に遊び心を入れると手帳ライフをより楽しめる。自己満足の世界で良いのだ。

リフィルを交換することで半永久的に使い続けられるのも手帳カバーの魅力。これからも素敵にエイジングしていきそう。

一生物のシステム手帳を手に入れると、オンオフ問わず生活が豊かになる

どれだけデジタルツールの開発が進んで便利になっていっても、アナログなモノが持つ魅力まで淘汰されるわけではない。ペンで紙に何かを書くという行為は、先に書いたように文化的で精神的な側面があるからだ。非効率かもしれないけれど、それも含めて愛着を持つのが人間というもの。
年末年始が差し迫り、来年の手帳をお探しの方はぜひブレイリオの手帳も候補のひとつにしてみてはいかがだろうか?高品質なミネルバボックスを贅沢に使ったA5サイズ手帳は30,800円(税込)でオンラインでも購入できる。