クロムハーツのリングは大人が身に着けるのがカッコいい

クロムハーツは今もクールで買う価値のあるブランドなのか?それとも自己顕示欲の強い子供のための「シルバーアクセ」なのか?この記事では、入門用アイテムであるリングに絞っておすすめを6個紹介したい。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : Chrono

クールと捉えるかダサいと捉えるかはその人次第

90年代に巻き起こった空前のシルバーブームの火付け役。その時のイメージを引きずっている人(主に今の30~40代)は今でも一定数以上存在する。クロムハーツは確かに新しい市場を開拓したイノベーターであり、流行を生み出したトレンドセッターでもあったが、それがゆえにネガティブな印象を持たれることもある。長く頂点に君臨し続けてきたがゆえに今更感を感じたり、知名度が高すぎることが敬遠される理由になるのだ。クロムハーツファンにとっては迷惑な話かもしれないが、これはトレンドセッターの運命のようなものだろう。エルメスだろうがシュプリームだろうが避けては通れない、人気者の通り道のようなものなのだ。
よって、結論から申し上げると、クールと捉えるかダサいと捉えるかはその人次第。今回の記事ではリングに絞って話を進めるが、クロムハーツのリングを身に着けていて「カッコいい」と思われるか「イケてない」と思われるかは見る人によってものの見事に変化することだろう。


80年代から制作されるキーパーリング。もっともクロムハーツらしいデザインのひとつであり、程よいボリュームも味わえることもあって今でも非常に人気が高い。

ツタ模様がぐるりと一周するエタニティーヴァインバンドリング。中性的なデザインなので男女問わず愛される。

大人が堂々と身に着けられるブランドなのか?

もっとも、自分のスタイルと価値観を持っている大人の男性であれば、周囲の雑音などどうでも良いと思っているに違いない。もしあなたがそういうタイプであれば、クロムハーツのリングは年齢を問わずカッコ良く身に着けられるブランドだろう。クロムハーツは間違いなく流行り物ではないし、安易なトレンドには迎合しない姿勢を持っている。
クロムハーツはよくロックに結び付けられるが、表面的なデザインがそう思わせるのではなく、根底に流れるスピリットの部分が評価されてきたブランドだ。誰も作ってこなかった男のためのジュエリーを生み出したこと。バイカーやロッカーのためのレザーウェアをラグジュアリーに仕立て上げたこと。ありとあらゆるアイテムをレザーと貴金属でアレンジしてしまうこと。それらが一体となってクロムハーツという唯一無二の存在にしている。誰も見たことがないようなモノをロックな姿勢で作り続けてきたからこそ、反骨精神を持つ大人たちに支持されてきた背景がある。従って、クロムハーツのリングはいい歳をした大人の男性が堂々と身に着けるべきアイテムだ。


90年代に誕生したSBTリング。爆発的にヒットしたスクロールリングにクロスモチーフを入れたデザインで、重ね着けにも最適。

ブランド最初期から存在するメインモチーフのダガーをリング化した商品。こちらもクロムハーツらしさを味わえるクラシックな逸品だ。

ボリューム感とモチーフを選ぶことが自分に合うリング探しの近道

それでは、数え切れないほど種類の多いクロムハーツのリングの中から最適な一本を探すにはどうしたら良いだろう?まずはどのくらいのボリュームが自分に合っているかを決めるのが良い。重量感を重視するのであればクラシックオーバルスターリングやキーパーリング、ダガーリングあたりが良いだろう。とはいえクラシックオーバル系とダガーリングでは重さも大きさもだいぶ異なるので、実際に店舗で比較することをおすすめする。
そこまで重くない方が良ければフローラルクロスリングやK&Tリングが最適だろう。最初期から存在するクラシカルなデザインはクロムハーツらしさを味わうにはうってつけだし、飽きることなく身に着けられる完成された美がそこにはある。
細身のリングが好みであれば、エタニティーヴァインバンドリングやSBTリングはどうだろうか。単体で着用すると上品な雰囲気にまとまり、重ね着けでボリューム感を出すこともできる。もしあなたのパートナーが気に入ればペアリングとして愛用するのも良いだろう。
次にモチーフ選びだが、これは好みのデザインを選ぶしかない。ひとつアドバイスするなら、ダガーやクロスといったモチーフは男性的な力強さがあるので、よりメンズライクな雰囲気になる。もしあなたが古き良きクロムハーツの雰囲気を感じたいのであれば迷わずこれらを選ぶべきだ。
反対にフローラルやスクロールなどのモチーフは中性的な柔らかさを持つので、さり気なく身に着けたいのであればそちらの方が長く着けられるかもしれない。ここまで絞れば、数十種類のラインナップの中から自然に最適な相棒を探すことができるはずだ。


クロムハーツの中でも特にボリューム感のあるクラシックオーバルスターリング。なだらかな曲線を描くリングの形状に伝統的なツタの模様と星のモチーフが加わり、指元をロックに飾ってくれる。

デザイナーのリチャード・スタークが結婚する友人のために製作したというK&Tリング。中央の穴には石をセットすることもできる。高貴な雰囲気があることから、こちらも男女問わず人気が高い定番デザイン。

大人こそ身に着けてカッコいいのがクロムハーツのリング

ここまでお読みの方にはいくらか伝わっているかと思うが、クロムハーツは決して子供向けのブランドではない。確かに若者にも絶大な人気があり、明らかに「若い」と感じるデザインもあるものの、大抵のクロムハーツはいい歳をした大人が身に着けてカッコいいモノばかりだと思って良い。
例えばどちらかの手の指にひとつだけお気に入りのリングをはめる。これだけでクロムハーツの面白さを味わえるはずだ。どの指に着けるかは好みの問題になってしまうけれど、ボリュームのあるデザインを薬指か小指にはめるとセクシーで大人っぽい雰囲気になるので、特におすすめしたい。大きめのリングは骨格的に太い指に身に着けたくなるかもしれない。しかし、それだとあまりにToo muchな雰囲気になってしまうこともあるからだ。比較的細い指に大きめのリングをはめると全体的なバランスがとれる。
私個人はこれまでキーパーリングやワイドケルティックバンドリング、ケルティックリング、そしてスクロールリングを2本手に入れてきた。どれも10年前後愛用しているが、今でも飽きることがない。一見個性が強すぎるように感じるクロムハーツは、実は長いスパンで使い続けられる汎用性もあったりする。
傷だらけになり、黒い燻しが部分的により濃くなったり薄くなったりする様は、何だか自分と一緒に歳を重ねてくれているような感覚も覚える。立体的なモチーフは使えば使うほどエイジングで表情が変わり、自分だけの大切な相棒になっていく。そういった五感に訴えかける本物の良さがクロムハーツのリングには確かにあるのだ。

ITEM CREDIT
  • Chrome Hearts:Keeper ring / Eternity vain band ring / SBT ring / Dagger ring / Classic oval star ring / K&T ring

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