【第1回】ドゥニーム 507XXのエイジングログ – 0 Wash 0 month

90年代に大流行したヴィンテージレプリカブームの先駆け的ブランドであるDENIME(ドゥニーム)のデニムジャケット。仕様はヴィンテージながらシルエットはビックリするほどタイト。筆者が愛用するNew 507タイプのエイジングレポート、第1回をお届けする。


Written / Photo : LIVE IN RUGGED

とにかく細い!細い!細い!

このデニムジャケットを購入した時、実は他にも購入候補がいくつかあった。ひとつは桃太郎ジーンズの2ndタイプ。左腕に2本の白い線が入る特濃に染められたモデルだ。もうひとつはフルカウントの2ndタイプ。桃太郎ジーンズは白いラインがあるためだいぶ個性的な印象だが、フルカウントは程よくタイトでありながらヴィンテージの匂いがプンプン漂う逸品。結局、とある理由で新品を安く購入できたのと、より細身でスタイリッシュなドゥニームのNew 507タイプを購入した。
写真でも何となく伝わると思うが、このNew 507タイプは相当タイトなシルエット。何とSサイズの場合、身幅がたったの47cm前後しかない。アウターとしても着ることが多いデニムジャケットとしては規格外の細さだ。それに合わせるようにアームもタイトになっており、着丈は現代的な長さにアレンジされている。
つまりヴィンテージを基準に考えるならばあり得ないシルエットになっているわけだが、購入した2017年6月当時の私はタイトに着たかったので、初めて袖を通した時に理想の細さだったことに思わずニンマリしたことを昨日のことのように覚えている。また、前述のようにアームもジャストに近いほど細く、着丈の長さも理想的だったのでニヤニヤは止まらない。


買ってすぐに撮影した新品状態。ざらつきのある13ozのデニムは当然のことながら濃紺。正面から見ると明らかにシルエットがシャープで着丈が長めに設定されていることが分かる。

伝統のロゴが堂々と入るレザーパッチは新品なのでヌメ革のように明るい色味。36サイズはSサイズに相当する。

シルエットが細いとあらゆる洋服に合わせられる

New 507タイプを選んだ理由としてシルエットが細いことを挙げたが、これには理由がある。リーバイスの507XXに代表される2ndタイプのデニムジャケットはヴィンテージ感が強ければ強いほどボックス型のシルエットになるため、着こなしが難しいこと。そして、トップスはシャープなシルエットが個人的に好きであることと、全体的なコーディネイトのしやすさを考えた結果だった。ヴィンテージ系のデニムジャケットのゆとりのある形も上手く着れば今でも相当にカッコいいのだけれど、どうしても古着感の強い雰囲気になってしまう。しかし細身のラインになるだけでかなり現代的な着こなしができるのだ。
この目論見は見事に当たった。New 507タイプは購入から現在に至るまで、真夏以外のすべてのシーズンでヘビロテで愛用している。アウターとしてもインナーとしても最高に頼りになる相棒のような存在になった。着やすく、どんなインナーやボトムスにも合わせられて、ただ着るだけでサマになってしまう楽チンなジャケットだ。


ベージュに近い色味なので、レザーパッチのエイジングもどんどん進むことになる。お金がなくて買えなかった10代の頃の自分に「ドゥニームのGジャン買ったよ!」と教えてやりたい。

2ndタイプはポケットが2つ付いているので利便性の点でも非常に使いやすい。

ただ細いだけではなく、ヴィンテージのディテールがしっかりあるところもドゥニームらしい

今風のシルエットのデニムジャケットはそれこそ山のようにあるが、魅力的なヴィンテージのディテールを備えたモノとなると極端に少なくなってしまう。しかしそこはさすがのドゥニーム。チェーンステッチやセルヴィッジといったオーセンティックな仕様をしっかり備えている。ここもデニムジャケットを購入するうえで絶対に外せない条件だった。モダンなのはシルエットだけで、後はすべてヴィンテージレプリカの要素であること。マニアックな自己満足とエイジングを両立させてくれるのがNew 507タイプだったということだ。
結論から言うと、このデニムジャケットはこの2年弱でもっとも着る回数の多いトップスになった。かなりの頻度で着ているため今ではだいぶエイジングが進んでいる。今後不定期に投稿する続編をぜひ楽しみにしていてほしい。

ITEM CREDIT
  • DENIME:New 507 type denim jacket (0 Wash 0 month)