“普通の人のための腕時計” 1960年製 ロレックス オイスター パーペチュアル Ref.1002
機械式時計の入門用としても、生涯身に着ける一生物としても、〈ROLEX〉Oyster Perpetualは最善の選択肢のひとつであり続けている
頑張れば買える〈ROLEX〉
高級時計ブランドの代名詞的存在として捉えられることが多い〈ROLEX(ロレックス)〉には、確かに一般人では手が届かないようなラグジュアリーウォッチも数多く展開されているが、このブランドの真髄は「頑張れば誰でも手に入れられるモデル」にあると思っている。本稿で紹介するOyster Perpetual(オイスター パーペチュアル)は、その筆頭。同ブランドが独自に開発した防水性の高いオイスターケース(=Oyster)と、高精度な自動巻きムーブメント(=Perpetual)を兼ね備えたオイスター パーペチュアルを見ると、必要以上に華美な装飾やデザインなどが一切なく、あくまでも生活を送るための必要な機能だけが最低限の意匠でデザインされていることが分かるはず。数年前まで盛り上がっていた空前の〈ロレックス〉バブルの影響を受けるより前までは、例えば大学生が社会人になるタイミングでお祝いとして親から贈られる対象としても人気があったという。それはさすがに裕福な家庭だけの話では…と思ってしまうけれど、20万円前後で手に入れられる時代があったことは確か。もっともベーシックなモデルのひとつであるオイスター パーペチュアルは、機械式時計の入門用としても、普通に働くサラリーマンが毎日身に着ける腕時計としても定番的存在だった。
2026年現在、ヴィンテージのオイスター パーペチュアルが20万円台で売られている店舗は世界中探してもないだろう。年式や状態、仕様などによって価格が大幅に異なるため、あくまでも参考値になってしまうが、本稿で紹介する1960年製の〈ロレックス〉オイスター パーペチュアル Ref.1002は660,000円。手が届かない価格ではないが、決して安くはない。とはいえ、人気の高いクロノグラフやダイバーズモデルと比べれば、まだまだ買いやすいモデルと言っていいだろう。つまり、スイスを代表するウォッチブランドである〈ロレックス〉の腕時計にもかかわらず「頑張れば買える」ことも、このモデルの大きな美点なのだ。
普通であることの尊さ
名器と評されるCal.1560を搭載するオイスター パーペチュアル Ref.1002は、ミニマルなデザインながら、1960年代ならではの情感あふれる意匠を楽しむことができる。現行モデルとは明らかに異なるドルフィン針とスチール秒針にクサビインデックスというヴィンテージらしい組み合わせや、数十年の時を重ねてやや変色した文字盤、ぷっくりとしたドーム型のプラスティック風防とリベットブレスレット。それらすべてがヴィンテージの〈ロレックス〉であることを感じさせ、持ち主の心を満たす。50年以上前につくられた腕時計が今も稼働していること、そしてこれからもメンテナンスを行えばまったく問題なく使用できることも、ヴィンテージウォッチでしか味わえない喜びだろう。
また、着用画像をご覧いただければ分かるように、シンプルで端正なルックスなので、どんな服にもマッチする点もオイスター パーペチュアルの魅力だ。現行モデルはややゴージャスすぎる印象があるが、ヴィンテージは枯れた風合いも相まって、装いをまったく邪魔しない。収まりのよい小振りなケースサイズと相まって、シチュエーションを問わず、持ち主にそっと寄り添う相棒であり続ける。
普通の人が普通に買えて、身に着け続けられる普通の腕時計。こう書くと褒め言葉には聞こえないかもしれないけれど、ヴィンテージの〈ロレックス〉オイスター パーペチュアルは“普通の人のための腕時計”であることこそが最大の美点ではないかと思う。
1960年製の〈ロレックス〉オイスター パーペチュアル Ref.1002はRegalo Vintage Watch 公式オンラインストアで販売中。
1960年製の〈ロレックス〉オイスター パーペチュアル Ref.1002はRegalo Vintage Watch 公式オンラインストアで販売中。

