大人が身に着けられる脱力系オシャレ時計 – カシオ・ワールドタイマー・ゴールド

機械式時計が腕時計のベストであることは疑いようもないが、時にはもっとリラックスしたクオーツ時計で遊ぶのはどうだろうか。金色に輝くカシオのA500WGA-9DFワールドタイマーは、リラックスした休日にピッタリの「遊び時計」だ。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : Hodinkee

ゴールドカラーなのに脱力系?

カシオの腕時計は現在30~40代の男性であれば一種のノスタルジーを感じる方が多いだろう。90年代半ばから終わりにかけて爆発的にヒットしたGショック。「フロッグマン」や「イルクジ」などがファッション誌に頻繁に登場し、プレミア価格で売買されていた懐かしい思い出。もちろんそういったいかにもGショックらしい時計を今身に着けても良い。しかし、普段機械式時計を愛用する時計ファンに強くおすすめできるモデルが、今回紹介しているA500WGA-9DFワールドタイマー。それもゴールドモデルだ。
もちろん素材自体はゴールドではない(ケースは樹脂製、ベルトはステンレススチール製)のだが、いかにもクオーツ時計らしい顔立ちのカシオの色がゴールドになると独特な雰囲気を感じる。この、誰が見ても金メッキなのに変な安っぽさがないオシャレさは大人の男が身に着けるととてもカッコいいと思う。


カシオらしいカッチリとしたデザイン。フェイスはデジタル感しかないが、5連ブレスレットと組み合わさると不思議なほど高級感も感じる。

機械式時計よりも遥かに堅牢で丈夫な点もカシオならではの美点だ。50gと軽量なので着け心地も抜群。

誰もが童心に戻れるカシオならではのワクワク感

A500WGA-9DFワールドタイマーには魅力的なスペックがいくつもある。まずはモデル名の通りワールドタイム機能が付いていること。世界48都市(31タイムゾーン、サマータイム設定機能付き)+UTC(協定世界時)の時刻を表示でき、ホームタイムの都市入替機能も装備。機械式時計でいうGMT機能のデジタル版といったところか。デジタルなので機械式時計よりも遥かに高性能な点は思わず苦笑してしまう。また、マルチタイム機能では異なる4都市を登録して表示切替や都市を入れ替えることも可能。
もちろんストップウォッチ機能(1/100秒、24時間計、スプリット付き)やタイマー機能(セット単位:1秒、最大セット:24時間、1/10秒単位で計測)、アラーム機能(ワンタイムアラーム/デイリーアラーム切替機能)といった日常生活に便利な機能も満載。こういった多機能さはデジタル時計が機械式時計を遥かに上回っていることを痛感してしまった。
そんなに機能があっても使わないでしょ?というツッコミはごもっとも。もし私が手に入れても使うことはほとんどないだろうと思う。ただ、男にはこういった機能にワクワクしてしまう本能があるのだ。機械式時計が持つスペックには純粋な憧れを感じるが、カシオのクオーツ時計には子供の頃に感じたワクワク感がある。オモチャを手に入れて部屋で一生懸命いじくっていた思い出が甦る感じ…と言って伝わるだろうか。


縦39mm×横34mmというサイズ感も絶妙。現代の時計としてはかなり控えめなサイズ感だが、デジタル時計でケース径が巨大だと途端に子供っぽくなってしまうからだ。

LEDを発光させたり、無意味にワールドタイムを変更して遊びたくなる。まるえオモチャのようにポチポチ遊べるのがカシオの面白さ。

ファッションアイテムとしても優秀

SNSでは「#チープカシオ」や「#チプカシ」といったハッシュタグでカシオ製の時計が何万件も投稿されている。それらを投稿するのは時計マニアというよりはファッションが大好きな若者がメインだ。彼らはファッションとして安価なカシオの時計を楽しんでいる。その姿勢と楽しみ方はとても健全なことのように感じる。背伸びをして高級腕時計を買うよりも、気軽に買える「チプカシ」で充分…時計ファンとしては少々寂しさを感じなくもないけれど、そういえば自分が若い頃もそんな考え方だったことを思い出す。
そして、流行に敏感な若者たちが気に入っているだけあり、カシオの時計は今とてもファッショナブルだ。Gショックもいいが、「いいおじさん」の30代以上はゴールドカラーのワールドタイマーがベストの選択。高級感とチープさが入り混じった不思議なオーラは、いつもの洋服に想像以上にフィットしてくれるだろう。

ITEM CREDIT
  • CASIO:A500WGA-9DF World timer