デニム狂とファッションピープルを同時に夢中にさせるブランド – KATO

熱烈なデニム狂であるほど普遍的なデザインのジーンズばかりを買ってしまいがち。その中に一本ユニークなモデルがあると、デニムライフが更に楽しくなる。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : thedenimhound.com

デニム狂とファッションピープルを同時に惹きつける稀有なブランド

KATOというブランドをご存知だろうか?30年以上もの長きに渡り日本のデニムシーンで活動してきた加藤博氏が自身の名を冠したデニムブランドで、伝統的なヴィンテージの仕様をオリジナリティあふれるデザインでアレンジするスタイルはブランド発足から間もなく国内外で熱狂的なファンを生み出してきた。
KATOを知っている、または愛用しているという人は恐らく熱烈なデニム狂か、またはファッションの感度が非常に高いタイプだろう。この相反するタイプを同時に惹きつけるのがKATOならではだ。つまり、デニムフリークが夢中になる作りとディテールがありながら、ファッションピープルたちがオシャレだと感じるデザインと雰囲気があるということ。それがライバルたちとはまったく違うKATOの個性なのだと思う。


ブランドロゴが四隅に散らばる独特なデザイン。リーバイスの2ホースマークをアレンジしたブランドが数多くあるのに比べ、KATOの革パッチにはミニマムなセンスを感じる。

ややタイトな織り方の15ozセルヴィッジデニム。毛羽立ちは強くないが、コシのある穿き心地が特徴。

アメリカを代表するブランド「RRL」で豊富なキャリアを積む

加藤博氏は長いファッション業界のキャリアの中でヴィンテージブームもリアルタイムで経験。リーバイスを筆頭に無数のヴィンテージデニムを研究してきたという。その後、自らのブランドを立ち上げる前にあのRRLで10年間生地を開発。オーセンティックなヴィンテージだけではなく、アメリカを代表するプレミアムカジュアルブランドのRRLで豊富な経験を積んだことが、その後の方向性を決定づけたのではないだろうか。
あまり知られていないが、KATOには北米向けと日本向けの2つのラインがある。今回紹介しているジーンズは北米向けのアイテムで、100%ロサンゼルス産。今やデニム=日本製が常識になっているが、元々アメリカで生まれた洋服である以上、当然アメリカ製のデニムが悪いわけがない。また、品質の高いデニムウェアをアメリカで生産できるのは、長くアメリカとコネクションを持ち続けてきた加藤博氏だからこそ。どちらもKATOらしいユニークなデザインだ。


洗濯タグまでオリジナルで作ってしまうこだわり。各アイコンのデザインも可愛らしい。

腰裏の中央にはサイズ表記と「PANTS HIROSHI KATO」の文字。そしてジーンズのイラストが縫い付けられている。


ボタンフライではなくジッパーフライを採用。

オレンジがかった糸が斜めに走る主張の強いセルヴィッジ。


タイトすぎない大人のスリムフィット。程よくゆとりのあるシルエットは何にでも合わせやすそうだ。ぜひロールアップして個性的なセルヴィッジを主張したい。

若干下げた位置に配置されるバックポケット。お尻周りもスッキリしており、シャツイン・アウト両方でスマートに穿きこなせる。

「ジーンズはこうじゃなきゃ」という常識をぶち壊す卓越したデザイン力

いわゆる「普通のヴィンテージレプリカ」が欲しい場合、KATOのジーンズは少しそぐわないかもしれない。旧式力織機で織られたセルヴィッジデニムを使っていること、チェーンステッチや鉄製トップボタン、オフセットしたベルトループなど、ヴィンテージディテールを随所に備えているが、ジーンズのルックスを決定づけるデザイン自体はモダンだからだ。
西洋的なデザインだが、作りや細部へのこだわりは日本的。これがKATOの強烈な個性であり、どこか無国籍的な雰囲気を醸し出している。
日本国内では限られたハイセンスなセレクトショップ。LAではロン・ハーマンやフレッド・シーガルなどの超が付く有名店で取り扱われているのも、このブランドのハイセンスさと品質の高さを物語っている。もっと遊び心の強いモデルも豊富にあるので、ぜひ店頭でも手に取って経験してほしい。加藤博氏のデザイナーとしての引き出しの多さや真摯なモノ作りを感じられるはずだ。

ITEM CREDIT
  • KATO:15oz Exclusive collect orange selvedge slim fit

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