Old but gold Breitling Premier

Old but gold(古いけれど価値がある)を教えてくれる、ヴィンテージのブライトリング・プレミエ

テクノロジーが発達し、スマートフォンで一秒もずれがない時刻を確認できる時代にヴィンテージウォッチを身に着ける意味はあるのだろうか?その答えはもちろんイエス。ブライトリング・プレミエは私たちの生活にゆったりとした余裕を与えてくれる。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : HODINKEE

ヴィンテージウォッチは私たちの生活をより豊かにしてくれる贈り物

実際のところ正確な時刻を知るのに腕時計を身に着けるという行為は時代遅れになってきているかもしれない。最新の電波時計を身に着けているのだればまだしも、古い腕時計は正確な時刻を知るという観点ではナンセンスと思う方もいるだろう。確かにその通りかもしれない。ただし、テクノロジーが進歩した今の時代において、腕時計の役割が変化したことを忘れないようにしたい。腕時計はよりアクセサリー的な立場に変わり、趣味的な世界になった。ヴィンテージウォッチを身に着けながら時刻を確認すると、もしかしたら1分前後正しい時刻からずれているかもしれない。でもそれが何だというのだろう?重要なミーティング前にはスマートフォンやPCで正確な時刻を把握すれば良い。もしくはしっかりオーバーホールされていれば、例え70年前の腕時計であっても正確な時刻を教えてくれるものだ。ヴィンテージウォッチを身に着けるという行為自体が贅沢でゆとりのあること。忙しない今の時代において一服の清涼剤となり、私たちの生活をより豊かにしてくれるための贈り物。そう考えると、無味乾燥としたデジタル時計よりもずっと魅力的に思えてくるはずだ。


シンプルなフォントで統一された文字盤。3カウンターレジスターの大きさやバランスも王道を行くデザインで非常に美しい。

ロレックスのヴィンテージウォッチはエイジングが強く進んだトロピカルダイヤルも強い人気があるが、グッドコンディションを保つ個体も当然美しい。このプレミエはシルバーダイヤルの光沢感を保った上品な佇まいにも惹かれる。

優しく知的な雰囲気を演出してくれるブライトリング・プレミエ

1940年代に作られたブライトリング・プレミエは精神的な豊かさを感じるにはうってつけのモデルだ。古き良き時代の意匠を存分に感じられる素晴らしいデザイン。3カウンターのクロノグラフのお手本のようなデザインは、優美さと同時に必要以上に主張しない控えめな存在感がある。35mmの小振りなケース径は細心の腕時計ばかり身に着けていると随分小さく感じるかもしれない。しかし、その違和感はすぐに快適な着け心地と共に「これだ!」と褒めちぎりたくなるはず。35~37mmくらいのケースサイズは日本人男性の手首への相性もベストレンジ。オンオフ問わずオーナーの個性を優しく知的に演出してくれる。
Ref.787は名機と評価される手巻きキャリバー、Venus178を搭載。このムーブメントはブライトリングのナビタイマーなどにも搭載されており、クロノグラフとしての高い機能性や信頼性がポイント。チクタクとアナログな音を出しながら今も懸命に時間を刻み続ける様子もほっこりとした気持ちにさせてくれる。


35mmのケース径は男女問わずカッコ良く身に着けられるサイズ感。パートナーとシェアするのも素敵だ。

ぷっくりとしたドーム型の風防はヴィンテージウォッチならでは。エッジが少ない形状は無意識に触りたくなる。

Old but gold(古いけれど価値がある)の考え方を大切に

70年以上前に作られた腕時計なんてこれからも使えるの?と心配になるかもしれないけれど、その心配は無用。3~5年のスパンで定期的にオーバーホールすればこれからも長く愛用できる。デジタルで構成された腕時計との違いはここにもある。機械式時計は消耗品ではなく、数十年という長い期間において使い続けられるからだ。これから30年毎日のように愛用し、自分の子供に受け継いでもらうこともできる。「Old but gold(古いけれど価値がある)」の考え方はテクノロジーが発達した時代に生きる私たちが大切にしていきたい概念だと思う。

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