Fashion is more fun if you enjoy trends

トレンドも取り入れるとファッションはもっと楽しくなる

自分にとって揺るぎない基準でモノを選びながら、時にはトレンドの波に乗る方がファッションはより楽しい。LIVE IN RUGGEDが考えるトレンドとの付き合い方について。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : HYPEBEAST

自分のスタイルを大切にしながら、時にはトレンドも取り入れる

「時代を超えて愛される永遠のスタンダードを共有する」ことがコンセプトのLIVE IN RUGGEDが、トレンド色の強いファッションにフォーカスするのは違和感があるだろうか?個人的な話になってしまい恐縮ではあるが、私自身は流行とは無縁の洋服とトレンドに近しい洋服を両方楽しんでいて、だからこそよりファッションを楽しめている。アメカジ、ストリート、ブリティッシュ、ワーク、きれいめなど、色々なジャンルのファッションをその日の気分や目的で選ぶスタイルは、クローゼットがパンパンになるというデメリットはあるものの、やっぱりとても楽しい。
私がトレンドも同時に楽しんでいる理由はとても単純で、ただひたすらに洋服が好きだから。本能の赴くままに色々なブランドや洋服を試してきた。考えてみるとファッションに目覚めた高校生の頃は裏原宿ブーム大全盛で、古着やアメカジのようにオーソドックスなカジュアルファッションとA BATHING APEやGOODENOUGHのような裏原宿系ファッション、シンプルなシャツを主体としたきれいめ系などを分け隔てなく着ていた。その頃からテイストの異なるファッションを同時に楽しむことを自然にしてきたのかもしれない。
ただ、特に男性の場合、特定のジャンルにこだわって洋服を楽しむ人がとても多い。それはそれでまったく悪いことではないし、自分が「これだ!」と思うスタイルを突き詰めていくのは独特の楽しみがあるものだ。ただ、100%特定のジャンルに偏ってしまうよりも、時には毛色の違うジャンルを着ると新しい自分に出会う新鮮さもある。
トレンドというと安易で軽いイメージを受けるかもしれないが、クオリティもデザイン性も高いブランドも多く、意外なほど「いつも着ている普遍的な洋服」に合わせやすかったりもする。ここ数年で一気に流行したオーバーサイズのフーディーやTシャツなどはその最たる例だろう。例えばワンポイントでトレンド感の強いトップスを取り入れて、ボトムスはいつものブルージーンズを合わせたっていい。全身ストリート系で固める必要なんてないのだ。自分が大切にするスタイルをバックボーンとしながら、そこに素直にカッコいい、好きだと思うトレンドを一点合わせてみるだけで、流行のファッションも同時に楽しむことができる。


オーバーサイズのフーディーは世界中で爆発的にヒット。ハイブランドからファストファッションまで世の中はオーバーサイズで溢れている。

ドロップショルダーと長い袖丈、ダボッとした身幅。このリラックスしたシルエットを好んで着るのは、昔はヒップホップ好きとスケーターだけだった。


レディースでもオーバーサイズの波は大ヒットし、主にストリート系ファッションを好む女性に支持されている。

今の季節におすすめなのは厚手のフーディーやスウェット、フリースなど。リラックスしたシルエットは部屋着としても優秀だったりする。

直球ど真ん中のトレンド路線を走りつつ、上質さも担保するESSENTIALS

現在世界的に主流のトレンドはオーバーサイズのストリートファッション。火付け役はOFF-WHITE(オフホワイト)のヴァージル・アブローや、FEAR OF GOD(フィア・オブ・ゴッド)のジェリー・ロレンゾだ。本日の記事ではフィア・オブ・ゴッドのディフュージョンラインであるESSENTIALS(エッセンシャルズ)にフォーカスした。
エッセンシャルズのフーディーやニット、Tシャツなどは、肩幅、身幅、着丈、袖丈すべてが普通よりも大きめに作られている。何年か前には考えられないようなサイズ感が今一番クールになっているから、つくづくファッションの世界は不思議だとも思うけれど、この大胆なシルエットは着てみると確かにカッコいい。その秘密は、ただ流行りのシルエットで作ったのではなく、上質であることにもこだわっているから。太めの糸から成るへヴィーウエイトコットンで作られたフーディーは厚みがあり、着心地も抜群。フィア・オブ・ゴッドのセカンドラインというアドバンテージはあるものの、コストを重視したファストファッションメーカーには作ることができない「いいモノ感」があるからこそ、エッセンシャルズは世界的なブランドとして人気を得たのだ。


黒や白、グレーのモノトーンはもちろん、淡いベージュやピンク、ブルーのようなパステルカラーもラインナップ。

ゴシック体のシンプルなブランドロゴをプリントするだけという削ぎ落としたシンプルさも男女問わず人気になった理由。

もっと自由にファッションを楽しもう!

流行りのファッションはいつか必ず着れなくなる…それも確かだろう。いつかオーバーサイズが「ダサい」と言われる時代は来るだろうし、カウンターのように細身が再びトレンドになるかもしれない。ただ、流行とは本来移り気なものなのだ。
だからといってトレンドを完全に排除するよりも、自分なりの価値観で取り入れる方がファッション自体をより楽しむことができる。枠に入れるのではなくもっと自由にファッションを楽しむことができたら、人それぞれの個性が際立っていく。ぜひ、いつものラギッドなジーンズにオーバーサイズのトップスを合わせてみてはいかがだろうか。

COLLECTION