What we can do in the fashion industry now

今こそオンラインショッピングでファッション業界を応援しよう

再び発令された緊急事態宣言で大きなダメージを負う百貨店と大型商業施設に、今私たちができること。


Written : LIVE IN RUGGED

ファッション業界にはまるでいじめのような対応をする政府

再び緊急事態宣言が発令され、対象地域の百貨店や大型商業施設が相次いで臨時休業を決めた。東京都は三越伊勢丹の百貨店(伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、三越銀座店、伊勢丹立川店)が4月25日(日)から当面の期間、食品・化粧品(一部除外あり)、その他一部サービス関連を取り扱う売場を営業時間短縮、それ以外の売場を休業とした。ファッション売り場は軒並み休業である。
また、ラフォーレ原宿、ルミネ池袋、ルミネエスト新宿、SHIBUYA109渋谷店、渋谷PARCOなどの商業施設も同じく25日から当面の間全館臨時休館になるという。
驚くべきは休業補償額の少なさだ。都独自の支援制度があること自体は良いが、要請に全面的に協力した場合でも大規模施設は館に1日20万円(17日間で340万円)、入居テナントには1日2万円(17日間で34万円)しか給付されない。床面積1000平方メートル以下の中小規模の企業の場合は1日あたり2万円(17日間で34万円)である。
まともな知識を持つ大人であればこんな金額では商売が成り立たないことが簡単に想像できるはず。飲食業に対しては必要以上に手厚く保障するのに、ファッション業界は倒産しようが失業しようが知ったことではないとでも言っているかのようだ。
4月23日(金)にこのニュースを知った時は、休業要請を出された百貨店や商業施設が要請に従わないことを期待していた。というか、従う必要などないと思っていたし、休業が決まった今でもそう思っている。ファッション業界にとっては生き残りにかかわる事態だからだ。当然すべての企業がゴールデンウィーク時期の売上に期待していたはずだし、昨年から断続的に休業→再オープンを繰り返してきたことを考えると、余裕のある企業はほとんどないのではないだろうか。
だから、「休業すると生き残れません」と宣言し、通常営業をしても良いのではと思っていた。百貨店などで顧客を含めたクラスターが発生した事実はないと認識しているし、入り口などに消毒液を設置し、マスクをしていない顧客には入店時に安価でマスクを配るなどの感染予防措置を行っている施設がほとんどであることは、多くの方が認識しているだろう。それにもかかわらずまるでいじめのように半強制的に休業させる政府には憤りを超えて呆れてしまう。

ファッションが社会や人に与える良い影響を忘れてはいけない

人が生きていくうえで洋服や服飾雑貨などはなくてはならないものではないかもしれない。高価な服だろうがファストファッションだろうが、食べて寝て安全に生活を送るうえでは関係のないことだ。しかし、人間はそこまでドライには生きていけない。日々の生活の中で些細なことでも人それぞれの喜びや楽しみがないと、本当の意味では「生きている」と言えないのではないだろうか。
そういう意味でファッションが人に与える良い影響は計り知れない。コロナ禍になってから洋服が売れなくなったのは事実だし、ステイホームにオシャレな洋服が必要ではないと思ってしまう気持ちも理解できる。けれど、実際にファッション業界で生きている人はたくさんいて、洋服が大好きで生きがいにすらなっている人も数え切れないほど多いことは、決して軽視してはならない。先行きが見えない暗い時代だからこそ、私たちは希望を失ってはいけないのだ。

今こそファッション業界を応援しよう!

だから、今こそ積極的に買い物をしよう。実店舗は休業していても、多くのお店でオンラインショッピングができる。ファッションが大好きな私たちができることは、買い物という形で応援することだ。一人でも多くの人が自分のできる範囲で買い物をすること。休業期間が終わった後は各自が感染予防をしながら実店舗に出向き、いつもより少しだけ贅沢な買い物をするのはどうだろう。その時に接客していただく店員さんに少しでも感謝と応援の気持ちを伝えてみよう。一人ひとりができることは小さなことでも、今こそファッション業界で働く方々を応援すべきではないだろうか。
4月25日(日)現在、休業している主な百貨店と商業施設でECサイトを運営している店舗のリンクを以下に記載するので、少額でもぜひオンラインショッピングをしてほしい。あなたの買い物はきっとファッション業界の助けになるはずだ。
百貨店・大型商業施設のECサイト
三越伊勢丹オンラインストア
ルミネ
渋谷パルコ
マルイ