大人世代に刺さるのは、ミニマルな CHROME HEARTS のスウェードシェアリングジャケット
上質極まるスウェードレザーを贅沢に使い、襟なしのごくシンプルなデザインに仕立てた〈CHROME HEARTS〉の万能レザージャケットをチェック
創業当時のバイカースタイルからハイエンドなラグジュアリーブランドへと進化した〈CHROME HEARTS〉が、2020年代に作るレザーウェア
レザーを得意とするブランドや国内外のファッションブランド、またはハイブランドなど、レザー製のウェアを手に入れようと思った際の選択肢が無限にある中、〈CHROME HEARTS(クロムハーツ)〉のレザージャケットを着ることはどういう意味があるだろうか。世界トップクラスのクオリティを求めた結果?唯一無二の世界観に浸るため?反骨精神の象徴として?それらすべてが当てはまるのが〈クロムハーツ〉というブランドだ。
今でこそ高感度なファッション好きから支持されるラグジュアリーブランドに進化した〈クロムハーツ〉が、ブランド設立からしばらくは創業者のひとりであるRichard Stark(リチャード・スターク)のライフスタイルを反映したもの作りに徹していたことは、ファンであればご存じだろう。カスタムした〈HARLEY DAVIDSON(ハーレー・ダビッドソン)〉に乗るためのギアとしてライダースジャケットやレザーパンツといったウェア類を独自に製作し、そこから派生する形でリングやネックレス、ブレスレット、ウォレットチェーンなども誕生。それらは基本的にすべてがリチャード・スターク(と家族や友人たち)のバイクライフに必要なものとして生まれた。ブランド設立初期~日本でシルバーアクセサリーブームが巻き起こった時代に「クロムハーツ=バイカー系」というイメージが広がったのがそれが理由だ。
ブランドが成長するにつれて上記のイメージは薄れ、現在はハイエンドなトータルラグジュアリーブランドとして認知されている。当然商品デザインも洗練された方向性が強まり、特にジュエリーやレザーグッズ、ホームコレクションなどは女性を強く意識したアイテムも増えた(この方向性のシフトが古くからのファンから批判される一因だったりもする)。レザー系のウェア類に関しても、かつて主軸だったバイカー/ロックスタイルが強いデザインよりも、ファッションとして感度の高いデザインが増えている。〈クロムハーツ〉は90年代もシンプルなレザージャケットを製作していたが、2020年代の今作られるレザーウェアは、シルエットや見た目の味付けなどが現代的である点が魅力だ。
大人世代に刺さるミニマルな〈クロムハーツ〉
本稿でセレクトしたスウェードシェアリングジャケットは、上質なスウェードレザーの素材をそのまま活かすようにごくシンプルなデザインに仕立てられた逸品。カラーレス(襟なし)なので、秋~冬にかけてのアウターとしてはもちろん、真冬はインナーとしても活躍しそうだ。〈クロムハーツ〉のレザーウェアといえば、得意とするクロスパッチが無数に入るゴージャスなデザインが目立つが、本アイテムは背面の首元に1つだけ。同ブランドにしては意外なほどミニマルなデザインで、それが大人世代には刺さる。
もちろん金属パーツはすべてスターリングシルバー製。袖口とフロントのジッパー部分から覗くマスキュリンなダガーモチーフが、さり気なく力強いスタイルを演出してくれる。ロックテイスト全開ではなく、日常をラグジュアリーに彩りながら毎日でも着たくなるミニマルな〈クロムハーツ〉こそ、酸いも甘いも噛み分ける大人の選択かもしれない。
〈クロムハーツ〉のスウェードシェアリングジャケットはJUSTIN REED 公式オンラインサイトにて発売中。価格は3,200ドルとなる。
〈クロムハーツ〉のスウェードシェアリングジャケットはJUSTIN REED 公式オンラインサイトにて発売中。価格は3,200ドルとなる。
ITEM CREDIT
- CHROME HEARTS:Suede Shearling Jacket