オルゲイユのカーコートは色で楽しめる
とかく重厚になりがちな男のレザーウェア。オルゲイユの明るいカーコートでワードローブに遊びを追加してみよう。
Written : LIVE IN RUGGED
Photo : ORGUEIL
いつもと違う選択をすると、レザーはもっと楽しくなる
普段メインで着るレザーウェアはブラックやブラウン、ネイビーといった落ち着いたカラーがベスト。ただ、デザインやブランドにはこだわるのに色は自動的にいつもダーク系…という人はとても多い。特に日本人は黒を好んで選ぶ傾向が強いそうだ。他者と同じ色を選ぶことで安心する民族性が関係しているらしいが、実際ライダースのようなレザーウェアを日常的に愛用している人間から見ると、単純に黒は合わせやすくてカッコいいから。どんなボトムスやインナーにも合うし、黒という色自体も男らしさの象徴を感じるからではないだろうか。
従って、メインで着るレザーウェアはダークトーンであることは間違いない選択である。ただ、ワードローブに一着でも明るいカラーのアウターがあると洋服をもっと楽しめるようになる。
例えばオルゲイユのカーコート。1.3mm厚の重厚なホースハイド(馬革)を贅沢に使った逸品は、何と色展開がキャメル一色だけ。かなり思い切った決断だが、ブランド側が美しいカラーであることに絶対の自信を持っているからだろう。
例えばオルゲイユのカーコート。1.3mm厚の重厚なホースハイド(馬革)を贅沢に使った逸品は、何と色展開がキャメル一色だけ。かなり思い切った決断だが、ブランド側が美しいカラーであることに絶対の自信を持っているからだろう。
色で遊べるのは品質が高いから
派手な色なのにファッションにうるさい大人が着れるのは、ひとえにクオリティの高さゆえ。このカーコートは地染めをしてから丁寧にゴールドに染め、オイルドの美しい光沢感と程よい硬さを持ったレザーに仕上げるという手間と時間を掛けている。オールドテイストな胸ポケットジップ、保温性の高いウールの裏地、テーラージャケットをイメージした台場仕立て
元々カーコートは寒い季節にクルマを運転する際、防寒性を確保するために生まれたアウター。当時は機能性を優先してゆったりとしたシルエットで作られているものがほとんどだが、今の時代でスタイリッシュに着る場合はシルエットの再構築が不可欠だ。そこでオルゲイユはパターン自体も洗練されたシルエットにし、ウエスト部分にアジャスターを付ける工夫をしている。裏地が保温性の高いウール製になっていたりと、機能と美観をしっかり両立させているところが嬉しい。
「え?」と振り返ってしまうほど明るい色で遊ぼう
革好きがある程度の年齢になると、特にレザーウェアを選ぶ目は厳しくなりがちだ。何の革か、どんな革質か、どんな鞣し方かに始まり、テイストにこだわり、縫製やボタンなどのパーツ類にまで凝り始める始末。客観的に見るとこだわりすぎていて可笑しくなってしまう時もあるが、それが革キチの悲しい性。
ところが、そんなヘンタイクラスの革キチたちもなぜか色だけは攻めることをしない。クローゼットの中にキャメルカラーのカーコートが潜んでいる光景を想像してみてほしい。きっと手に入れたくてウズウズしてくるはずだ。
ところが、そんなヘンタイクラスの革キチたちもなぜか色だけは攻めることをしない。クローゼットの中にキャメルカラーのカーコートが潜んでいる光景を想像してみてほしい。きっと手に入れたくてウズウズしてくるはずだ。
ITEM CREDIT
- ORGUEIL:OR-4035 Car Coat