こだわりの観葉植物と精神的に豊かな暮らし

豊かな暮らしというのは物質的なモノだけを指すのではなく、精神的なコトを含めているのではないだろうか。The Landscapersのボタニカルプロダクツはそれぞれの部屋にそっと寄り添うような優しさがある。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : The Landscapers

過度に主張せず、大昔からそこにあったような静かな存在感

神奈川県のアトリエで植物を用いた作品を製作しているThe Landscapers(ザ・ランドスケーパーズ)。ガラスシリンダーの中に丁寧に色とりどりの植物や花をセットするスタイルはファッション業界でも注目されており、好感度な雑貨店はもちろん、セレクトショップでも取り扱われている。
作風から漂う雰囲気は「静謐」という言葉がピッタリ。派手派手しさや華やかさを追求するのではなく、持ち主の部屋にそっと寄り添うような静かな存在感で包まれている。だから、初めてランドスケーパーズの観葉植物を見た時は不思議な気持ちになった。植物というのはどんな種類でも心を落ち着かれてくれるものだが、ガラスシリンダーの中に納まる植物たちは自然が生んだナチュラルさと人工物が喧嘩することなく見事に共存している。


細いガラス瓶の中にドライフラワーを詰め込んだプラントオブジェクト。瓶の中に透明なオイルが充填され、水分を持たないドライフラワーに瑞々しい表情を与えている。栓をした後にワインレッドの封蝋で密閉しているため、メンテナンスフリーであることも嬉しいポイント。ギフトにもピッタリだ。

色とりどりの花をガラスシリンダーの中に。ちょっとした誕生日やプレゼントなど、感謝の気持ちを伝えるアイテムとしても大人気。

植物を部屋に置くということ

個人的にも観葉植物は好きでいくつも部屋の中に置いて一緒に暮らしている。動物と違い手間がほとんど掛からないことも面倒くさがりな自分には合っているなと(動物も飼いたいと思うことはあるけれど)。言葉をしゃべらない代わりに葉や花弁、茎といった体を使って元気かどうかを伝えてくれる観葉植物は、男のパートナーとしても最高だと思う。ただ飾るだけで部屋にパッと彩りができることは間違いなく人間に良い影響を与えているとも感じる。


難しいことは考えずに直感で選んで直感で飾る。そういう付き合い方で普通に育ってくれるのが植物の強さ。もちろん購入前に植物ごとの世話の仕方(水やりのペースや最適な気温など)は調べておいた方が良い。

オイルが入ったボトルはキャンドルライトのような使い方もできる。部屋の照明を落とし、間接照明として使うとリラックスした時間を過ごせる。

こだわりの観葉植物と一緒に生活する精神的に豊かな暮らし

ランドスケーパーズはアパレルメーカーに勤めていた塙正樹さんと、植栽関係の仕事をしていた麻衣子さんの2人が中心になって2014年に設立した。写真のような販売用のアイテム以外に、ショップの内装なども手掛けているという。自宅近くの旗艦店「AROUND」は県外からの訪問客も絶えない。
また、庭のデザインや店舗のディスプレイのほか、最近ではブライダルなどの祝い花を独自の解釈で提案するプロジェクトもスタート。正樹さん、麻衣子さん二人ともにライフスタイルとして植物に携わる生き方を楽しんでいることが伝わってくる。
洋服や靴、腕時計といったファッションアイテムにだけこだわるよりも、インテリアにも凝った方がきっと人生が楽しい。そして、男のインテリアにはちょっと風変わりなくらいの観葉植物がピッタリなのではないだろうか。

ITEM CREDIT
  • The Landscapers:Plants