吉田カバン創業85周年を祝うリーバイス×ポーターの強力コラボレーションが誕生

吉田カバンの創業85周年を記念し、リーバイスがポーターのタンカーシリーズに使われるナイロン素材を全面に使ったジャケットを製作。このありそうでなかったデザインは90年代ファッションをリアルタイムで経験した世代にとっては特に刺さる企画ではないだろうか。ポーターのタンカーシリーズは1983年に誕生。高密度のナイロンツイルの表地に中綿を挟んでボンディングするという画期的なアイデアとナイロンとは思えない高耐久性、そしてオリジナリティの強いデザイン性で誕生から37年を経た現在も衰えない人気を集めている。
一方リーバイスの2ndは1952年に誕生。1ポケット仕様の506XXに対し「2nd」と呼ばれる507XXは両胸にポケットが配置することで機能性を高め、デザインバランスの良さから、現代に続くデニムジャケットを代表する屈指の名品である。こちらも90’sファッションを経験した世代にとっては胸が熱くなるアイテムだろう。当時欲しくてもまったく手が届かなかったヴィンテージの2ndを大人になってからやっと手に入れた…そんな方もいらっしゃるはず。
今回のコラボレーションは90年代ファッションに対するオマージュではないため90’sに話を絡めるのは筆者の無理矢理感が否めないものの、リーバイスとポーターというブランドは今の30～40代以上にとって特別感のある存在。だから、2ndをベースにタンカーシリーズの素材を使って構築するトラッカージャケットというコラボレーションには思わず反応してしまう。奇妙なルックスに感じるかもしれないけれど、よく見ると完成度の高さがジワジワと感じられるはずだ。

タンカーシリーズのボンディング加工が施された特殊なナイロン素材を使用しているため、デニムジャケットよりも耐久性も防寒性も高いことも特筆すべき魅力のひとつ。秋はアウターとして、冬はインナーとして活躍してくれるだろう。もちろん裏地はいつものレスキューオレンジで、表地との色鮮やかなコントラストも楽しめる。また、右ポケットには取り外し可能のミニポーチが付き、付属のストラップをつけることでショルダーバッグとしても使えるというプラスアルファのサービスがあるところも嬉しい。サイドポケットやインナーにもポケットを配して通常の2ndタイプよりも収納力を向上させるなど、機能性の高さにプライオリティを置いていることが分かる。この辺りは長年機能的なバッグを作り続けてきたポーター側の思想が反映されたのではないだろうか。

生粋のデニムジャケット愛好家が見れば奇妙なデザインに感じるかもしれない。私自身も初めて見た時は「面白いけど着るのには多少勇気が必要だな」と思った。面白いのは、見れば見るほど「実はファッション性の高さもなかなかなのでは？」という気持ちに変わってくるのだ。例えばストリート系ファッションとの相性を考えてみよう。デニム素材にはないナイロン素材特有の光沢のある素材感はストリート系特有の今っぽいコーディネートと親和性が高い。アメカジやミリタリーに代表されるカジュアル系ファッションとの相性の良さは言うまでもない。デニムやブーツ、スニーカーなどどんなモノにでもピッタリ合うだろう。それは基本がリーバイスの超名品である2ndタイプで、素材がポーターのナイロンだから。本当に良いモノは素材を変えても良い。
ブラックとセージグリーンの2色展開となるリーバイス×ポーター タイプ2トラッカージャケットはS～XLの4サイズ展開で価格は49,000円（税抜）。10月23日（金）から『PORTER OMOTESANDO』『吉田カバン オフィシャルオンラインストア』にて発売後、『リーバイス® 原宿 フラッグシップストア』『リーバイス®ストア大阪』『リーバイス®オンラインストア』では、11月2日（月）に販売開始となる。