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きっと10年後も愛おしい、オアスロウの定番服たち

永遠の定番服をslowにデザインしていく。orslowは何もかも目まぐるしく変化していく今の時代に逆行するコンセプトを掲げている。何年も当たり前のように着続けられるslowなコンセプトで作られた洋服は、きっと10年後も愛しい。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : orslow

当たり前のように定番モデルを作り続けるスロウな姿勢
時代に逆行するコンセプトが多くのファンを獲得した

コレクションブランドが古いシーズンの洋服を再生産しなかったり、売れ残りを廃棄していることに違和感を感じたことはないだろうか?「最新=最良」であることはモノ作りをする立場で考えると必然の考え方なのかもしれないが、少し前に作られた洋服が数年も経たずに過去のものとして葬られている様子は、冷静に考えると少し異常であるようにも感じる。
多くの人はお気に入りの何かがあって、できればそれを使い続けたいと思っている。ボロボロになったらまったく同じモノを買い直して引き続き愛用したい。これは人とモノの垣根を超えた美しい関係性だ。5年前に作られたモノであっても、自分にとっての最良であれば周囲の目を気にせず着続けるだろう。代わりになるモノなどないのだ。
orslow(オアスロウ)のコンセプトは「永遠の定番服を私たちのフィルターを通してslowにデザインしていく」。オリジナリティを重視しながら、めまぐるしく変わるファッション業界の中であくまでもマイペースに良いモノを吟味し作り続けている。コレクションブランドとは真逆の姿勢だけど、そのスロウなコンセプトが反映された洋服は国内外にファンが多く存在している。オアスロウの洋服を見て、触れると、作り手の丁寧な姿勢が伝わってくるようだ。それは単に縫製が丁寧とかではなく、内側に宿るスピリットの話。自分たちが本当に良いと思うモノを独自にアレンジし、ユーザーが何年も愛用できるように工夫された洋服たち。
オアスロウにはずっと作り続けているモデルもある。売れるからという理由だけではなく、それが作り手側も本当に素晴らしい商品だと思っているからではないだろうか。どれだけトレンドが移り変わっても同じモデルを作り続ける(そして買われる)ことは、作り手とユーザーの無言の信頼関係のようにも思える。


デニムウェアのイメージが強いかもしれないが、ワーク・ミリタリーアイテムも得意中の得意。素材やディテールにとことんこだわった良質な男の洋服が見つかる。

とはいえデニムはオアスロウのメイン素材。オンスの異なる様々なデニムを洋服に合わせて自在に操る。


ジーンズやジャケットに使われるデニムは当然旧式力織機で織られた昔ながらのもの。深いインディゴに染められた糸が美しい。

日本のブランドであることを主張するピスネーム。2005年の創業以来メイドインジャパンのモノ作りを貫いてきた。


定番の107はテーパードした美しいスリムフィット。毛羽立ったデニムの質感とオーセンティックなデザインを長く楽しめる逸品だ。

リジッドから穿いてとことん自分色に染めるのも良いし、加工モデルで完成されたエイジングを楽しむのも良い。自分の好みに合ったモデルが簡単に見つかるのもオアスロウがおすすめの理由。

BASICとSEASON、どちらを選んでも飽きない定番服を見つけられる

オアスロウのプロダクトはBASICとSEASONの2軸で作られる。BASICはジーンズやワークパンツ、ボタンダウンシャツ、デニムジャケットなど古き良き時代の定番服。どれも王道のデザインと作りを踏襲しているものの、独自のアレンジも施されており、トレンドとは無縁の定番服。例え10年後であっても普通に着ることができるはずだ。一方SEASONはオアスロウのコンセプトのまま、その時その時のシーズンアイテムが発表されている。ミリタリーテイストのアウターや王道のアメカジっぽさの強いスウェットから、遊び心のあるジーンズまで幅広くラインナップ。シーズンアイテムといっても長年着用できそうなデザインが多いのもこのブランドらしいところだ。


3rdタイプのデニムジャケットはアウターとしてはもちろん、インナーとしても秋冬シーズンに活躍する。どんなアウターを選ぶかで雰囲気がガラリと変わるのが面白いところ。

オアスロウ=デニムだけじゃないことがこの着こなし画像からも分かる。素材からこだわるブランドだけに、肌触りと仕立ての良さは折り紙付き。


アナログな手描きデッサンからすべてのデザインが生まれる。定番服というコンセプトを大事にしながら自由に描かれるデッサンからも温もりが伝わってくる。

洗いを掛けたシャンブレーシャツ。ざっくりと羽織って生地の質感を楽しみたい。


ロゴ入りオリジナルボタン。くすんだ金属の質感は深いインディゴの色合いともピッタリ。

オアスロウはレディースモデルも多く扱っている。ガーリーなデザインではなく、ワークやミリタリーをベースにしたメンズライクな雰囲気で女性ファンも多い。パートナーと一緒に選ぶのも楽しそうだ。


しわが深く入った紙パッチとフェイドしたデニム。何年も穿きこむことでパッカリングが強く発生したり、隠しリベットのあるバックポケットの角の糸が擦り切れたりする。

ジーンズなどに付く鉄製オリジナルボタン。こういった副資材の経年変化も長い時間を掛けて楽しみたい。

すべてのスピードが速い現代に生きる私たちに必要なブランド

ブランドを長く続けるにはユーザーとの信頼関係の構築が不可欠だ。オアスロウは上質なモノ作りをゆったりと行うことで着実にファンを増やし、ブランドが大きくなっても決して関係性を壊すようなことはしない。だから、オアスロウの洋服はBASIC、SEASON問わず眺めているとホッとした気持ちになってしまう。この不思議な安心感は何なのだろう。すべてのスピードが速く、使い捨てられていく現代に生きる私たちには、やっぱりスロウなペースで上質なモノを作るブランドが必要だ。

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