Custom White's by Cody Sanderson

「キングオブブーツ」ホワイツのセミドレスをコディー・サンダーソンがフルカスタム

誇り高きナバホ族の血筋を引く〈コディー・サンダーソン〉のクラフツマンシップが宿る特別なセミドレスは、ぶっ飛びプライスでも納得の贅沢過ぎる仕様だった。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : WHITE’S BOOTS

〈ホワイツ〉の長い歴史においても特に珍しい一足

アメリカを代表するワークブーツブランドとして「キングオブブーツ」の称号を持つ〈WHITE’S BOOTS(ホワイツ)〉。18世紀半ば、アメリカ東海岸における重工業の拠点として発展したヴァージニア州で労働者の足元を守る堅牢なワークブーツをオーダーメイドで製作することから〈ホワイツ〉の歴史は始まった。過酷な労働環境に置いても確実にオーナーの足を守る屈強な作りと、履くほどに足に馴染む人間工学に基づいた作り。上質なレザーを贅沢に使う品質が評価され、150年以上もの間アメリカで生産し続けてきた。頑なにアメリカ本国生産を貫き、新商品も定期的に開発しながら定番モデルを愚直に作り続けるブランドの姿勢は後続のシューズブランドにも多大な影響を与えてきた。「キングオブブーツ」というこれ以上ないほど名誉のある称号が与えられた〈ホワイツ〉は、いわばアメリカの良心のような存在である。
本日紹介する〈ホワイツ〉セミドレスは、アメリカのシルバージュエリーブランド〈Cody Sanderson(コディー・サンダーソン)〉によるフルカスタムが施されたスペシャルモデル。ブラック×レッドの強いコントラストが只者ではないオーラを放つセミドレスのディテールを見てみよう。


ベースはクラシックな定番ブーツ、セミドレス。真っ赤なシュータンとのコントラストが強烈だ。

シュータンを長く設定し折り返す斬新なアイデアはコディー・サンダーソンのシルバーパーツを最大限に活かすため。ブランドを代表するスターモチーフのシルバーパーツがいくつもセットされる。

約40個ものシルバーパーツでフルカスタムされた特別なセミドレス

ハードワーカー向けのジョブマスターとは違い、都会的な洗練と落ち着きのあるセミドレスが真っ赤なライニングとシュータンで只者ではないオーラを放っている。この鮮烈なコントラストは〈コディー・サンダーソン〉自らのアイデア。シュータンは通常よりも長く設定され折り返す仕様に。ここに〈コディー・サンダーソン〉を代表する大小異なるスターモチーフのスターリングシルバー製パーツがスタッズのようにあしらわれ、一気にロックな仕様になっている。シュータン以外にもアッパーやシューレースエンドなど至る所に配置されているが、何と合計で約40個ものシルバーパーツが使われているという。この贅沢過ぎるフルカスタムによって、クラシカルなセミドレスがロック臭漂うエクストリームなルックスに変貌。〈ホワイツ〉の歴史的に見ても非常に珍しい一足が仕上がった。


アッパーの随所に惜しみなく使われるスターリングシルバー製パーツ。人気のスターモチーフをメインに使い、〈コディー・サンダーソン〉ファンにとってもたまらない一足に。

アッパーのブラックと真っ赤なライニングのコントラストもこのブーツのポイント。もちろんレザーは〈ホワイツ〉ならではの極上レベル。

〈ホワイツ〉の歴史的にも特に異色のコラボ
生産が終了したら二度と手に入らない可能性大

アメリカを代表する「キングオブブーツ」〈ホワイツ〉と、伝統的な製法を守りながらインディアンジュエリー界に新しい風を巻き起こす〈コディー・サンダーソン〉のコラボレーションという時点で期待値が高くなってしまうのに、できあがっているブーツを見ると期待を遥かに超えるデザイン。押しも押されぬ大人気ブランド同士の自由なアイデアが詰まったセミドレスは、生産が終了したら二度と手に入らない可能性が高い。気になる価格は627,000円(税込)。ワークブーツ好きは文字通り一生物としていかがだろうか。
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