Comfortable buddy Red Wing 8172

【生涯の相棒を紹介】My Best Partner Pt.2 – レッドウィング8172

タフなワークブーツがいつの間にか自分の足にピッタリする不思議。長年愛用している〈レッドウィング〉8172との相思相愛の関係について。


Written / Photo : LIVE IN RUGGED

痛い思いをしてまで履くのは、そこに愛があるから

見た目はもちろん、機能性や作り、品質、ブランドのバックグラウンドやヒストリーなども含めて最高と感じるモノたち。私物愛用品の中から特に気に入っていて、できればずっと愛用していきたいと心の底から思うモノを紹介する連載「マイ・ベストパートナー」。2回目となるこの記事では筆者の足元を長年守り続けてきた相棒、〈RED WING(レッドウィング)〉8172が主役。
ブーツを買ううえで最大の障壁のひとつが履き心地だ。特にワークブーツ系は履き始めに想像以上の苦痛を感じることがある。苦痛の強さはブーツによって異なるし、足にどれだけ合っているかで大きく異なるものだが、まったく痛みのないワークブーツは恐らくほとんどないはず。〈レッドウィング〉のワークブーツも履き始めは多少痛い。新品状態の革は足にまったく馴染んでいないため、脱ぎ履きの時点で少し痛かったり、長時間歩くと靴にあたる色々な箇所が悲鳴を上げる…当然靴擦れもできる。
スニーカーしか履かない人から見ると「なぜそこまで痛い思いをして履くの?」と不思議で仕方ないかもしれない。実際ブーツを履いた翌日にスニーカーを履くと羽根のような履き心地に感激。それでもブーツ好きがタフなワークブーツを履き続けるのは、そこに純粋な愛があるから。履きこむと自分に合ったエイジングに成長してくれるのはブーツならではの魅力だ。
個人的に長年愛用している〈レッドウィング〉8172はデザイン、履き心地、エイジングのすべてに惚れ抜いている相棒のような存在。LIVE IN RUGGEDのインスタグラムをご覧の方にはお馴染みのブーツだろうか?本日は8172の魅力を紹介しながら、タフなワークブーツが心地良い相棒になる過程を書いていく。


何年も履きこんでエイジングが進んだ〈レッドウィング〉8172。

プレーントゥ、ビブラムソールというもっとも好きな組み合わせが8172を選んだ理由。カジュアルになり過ぎない大人っぽいルックスもお気に入り。

「慣らし期間」が終わると足に絶妙に馴染むレッドウィング

8172を選んだ最大の理由はプレーントゥ&ビブラムソールだから。モックトゥ&クレープソールの〈レッドウィング〉も所有しているけれど、プレーントゥ&ビブラムソールが自分にとって一番しっくりくる組み合わせなのだ。つま先に丸みがあり、どことなく大人っぽい雰囲気のプレーントゥと、ゴツゴツしたビブラムソールが組み合わさると、上品なのにワイルドという不思議なブーツが完成する。残念ながら8172はかなり前に廃盤になってしまったため新品を手に入れることは難しくなった。
もちろん8172も履き始めはある程度足に痛みを感じた。我慢できないレベルではなかったものの、これは新品のワークブーツを履く際の通過儀礼のようなもの。痛みを乗り越えるコツは、最初は無理をしないこと。最初の1ヵ月前後は長時間歩行しない「慣らし期間」にして、徐々に自分の足にブーツを馴染ませていくと良い。サイズが合っていればいつの間にか「慣らし期間」は終了している。〈レッドウィング〉はアメリカ製のワークブーツの中でも軽量で履きやすいブランドなので、一度馴染めばほとんど苦痛を感じずに履くことができるはずだ。


新品のブーツを履くと痛いのは足の甲にあたる部分と踵が足についてきていないから。徐々に慣らすことでブーツ自体が微妙に足に合わせた形状に変わり、履き心地が良くなっていく。

〈レッドウィング〉とデニムの相性の良さは言わずもがな。

真夏以外はいつでも履ける自分にとってベストのワークブーツ

この8172はもう完全に自分の足に馴染んだため、ワークブーツとしてはかなり履き心地が良い。長時間歩いても疲れにくいし、晴れの日はもちろん、雨や雪でもまったく気にせず着用している。汚れたら布で乾拭きし、半年に一度クリームで革に栄養を与えてあげる程度の雑なメンテナンスで常に元気があるタフさも最高だ。性格的にズボラなところがある自分にとって、これくらいラフに扱っても問題ない〈レッドウィング〉は使い勝手という点でも付き合いやすい。
もちろん単純な履き心地ではスニーカーに勝てるわけがないが、同じ靴でもワークブーツとスニーカーはまったくの別物。ワークブーツはその名の通り、本来はハードな仕事現場で着用されることを想定して作られた靴なので、足をしっかりプロテクトする(足を危険から守る)という目的がある。その機能性がもたらすタフなイメージと、長い時間を掛けて徐々に自分の足に馴染み、レザーのエイジングも楽しめることがワークブーツがファッションの世界でも独自のポジションを獲得し、人々に愛されている理由だと思う。
〈レッドウィング〉8172は真夏以外のオールシーズン気が向いたら今でも愛用。昨年はビブラムソールの交換をした。当たり前のように自分の足を守ってくれる8172は本当に頼りになる存在。きっとこれからも長いスパンで履き続けていくと思う。
「マイ・ベストパートナー」第1回となるステュディオ・ダ・ルチザン SD-107もお見逃しなく。

ITEM CREDIT
  • RED WING:8172

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