Beyond 35 years Levi’s® and NIGO

未来は過去にある – NIGO®が数十年間愛用してきたデニムをリーバイス®が再現

NIGO®および裏原宿好き、そしてストリートファッション好きの間で有名な「あのデニムジャケット」とジーンズを本家である〈リーバイス®〉自らが完全再現。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : Levi’s

16歳当時のNIGO®もデジタル技術で「復刻」
〈リーバイス〉とNIGO®が初のコラボレーション

ファッション業界にまた新たな伝説となるアイテムが誕生した。〈A BATHING APE(ア・ベイシング・エイプ)〉の創業者としてストリートファッションの一大帝国を築き、現在は〈HUMAN MADE(ヒューマンメイド)〉を手掛けるNIGO®と〈Levi’s®(リーバイス)〉が初のコラボレーション。NIGO®が35年に渡り愛用してきた〈リーバイス®〉のデニムジャケットとジーンズを忠実に再現したスペシャルアイテムが発売される。
新旧問わずファッション全般をコレクトし、家具やおもちゃなどジャンルを問わず精通することでも知られるNIGO®が熱狂的なデニム好きであることは広く知られているが、10代の頃に手に入れて以来愛用してきた〈リーバイス®〉があることは熱心なファンであればご存知だろう。
NIGO®は1986年、まだ16歳の時に〈リーバイス®〉のヴィンテージのデニムジャケットを初めて購入。38,000円という今では考えられないほど安価な値段でゲットしたようだが、当時の基準ではそれでも高額だったようだ。この金額で購入したことを知られたくないNIGO®は、帰宅後に3,800円だったと母親に嘘をつく。しかし母親は「こんなボロボロの服に3,800円も払ったの?」と怒ったというエピソードがあったとか。理解されそうもない買い物をした時に実際の値段よりも遥かに低い金額を伝えることは誰しも子供の時に(大人になってからも?)経験したことがあることだけれど、ファッション界のカリスマであるNIGO®にも私たちと同じような経験があるのが何だか微笑ましい。
そして早くも話題になっているのが最新のテクノロジーを駆使して「復刻」された1986年当時のNIGO®の姿。昨日公開されたYoutubeでは現在のNIGO®と35年前のNIGO®が「CURRY UP」の店の前で偶然出会うというユニークな動画も楽しむことができる。初めて見た時はそっくりさんを見つけてきたのかと思ってしまったけれど、わざわざお金を掛けてデジタル処理で16歳のNIGO®を生み出すとは…。動画はこちらで閲覧できるので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。


デジタル技術で35年前、16歳当時のNIGO®を「復刻」。ヴィンテージを完璧に再現したジャケットとジーンズをセットアップで合わせるタイムレスなコーディネートも本人によってお披露目された。

16歳当時のNIGO®は将来自分がファッション業界のカリスマとなり、カレー店までプロデュースするなんて夢にも思わなかっただろう。

35年の長きに渡り愛用し続けてきた「2nd」を徹底的に再現

近日ローンチされる〈リーバイス®〉×NIGO®のコラボレーションは、まさに16歳の時に購入し35年に渡って着続けてきたデニムジャケット(TYPE II トラッカージャケット)と、デニムジャケットの後に手に入れた501XX(1915年製)を完全に再現したもの。セットアップのように着ることが多かったというデニムジャケットとジーンズは〈リーバイス®〉の手でこれ以上ないほど完璧に再現している。501XXに至っては100年以上昔のモデルゆえデニムの一部が洗濯でバラバラになるほど穿き古した状態だったが、それらをステッチごとに複製しあらゆる部分の摩耗やダメージを再現。NIGO®が自分で補強したリペアさえも複製したという。
通称「2nd」と呼ばれるTYPE IIトラッカージャケットは長年の着用でインディゴが退色しアイスブルーに退色。襟周りやアーム回りはデニムの芯地が剥き出しになるほどエイジングが進んでいる。反対に、擦れにくいポケットのフラップ周りはインディゴが濃く残っているのが特徴。NIGO®が長年愛用してきたリアルヴィンテージを風合いも含めて再現していることが分かる。


ヒゲやアタリのひとつひとつまで本人の愛用品を忠実に再現。

背面にもへヴィーユースしてきたことを証明するダメージが散見される。NIGO®自ら施したというリペア跡まで完璧に再現されており、〈リーバイス®〉の執念に近いこだわりを感じる。

洗濯機の中で一部がバラバラになるほど穿きこまれた501XXもリペア跡まで作り込む

501XXは25年もの間愛用してきた1915年製がモチーフ。ベルトループがなくサスペンダー用のボタンがいくつも配されるこの年代ならではの仕様で、ヴィンテージデニム愛好家が見ればヨダレを垂らすほどマニアックで魅力的な逸品だ。
前述のように100年以上も昔のモデルであることと、数え切れないほど着用と洗濯を繰り返した結果、近年は洗濯時にデニムの一部がバラバラになるほどダメージが進んでいたようだ。
〈リーバイス®〉はNIGO®が愛用してきた501XXを徹底的に解剖。デニムの退色レベルやエイジング具合、そして補修跡をサンプリングし、本物と並べて置いても遜色のない次元まで再現した。何と片方のポケットがほんのわずかにもう片方のポケットよりも縮んでいる状態まで再現したという。1915年製の穿きこんだ501XXを再現するだけでも価値のあるものだが、生粋のデニム狂であるNIGO®本人の愛用モデルを複製した本モデルは、まさにデニム業界の歴史に残るエピックな作品。この究極にマニアックなジーンズも今回を逃すと二度と手に入らない可能性が高い。


ヴィンテージ501XX特有の点落ちをパーフェクトに再現。全体にあるヒゲやアタリ、縦落ちが得も言われぬオーラを放っている。

サスペンダーボタンとシンチバックが付くのが初期の特徴。バックポケットのリベットが剥き出しであることもこの年代ならではのディテールだ。膝裏にはビッシリとハチノスも刻まれる。


過去と現在のNIGO®を一緒にパチリ。NIGO®のデニムへの愛は〈ア・ベイシング・エイプ〉を経て〈ヒューマンメイド〉にもしっかりと引き継がれている。

真のデニム好きが個人的に愛用してきたヴィンテージデニムを100%コピーしたウルトラレアモデルは7月9日(金)から抽選開始

あっという間に過ぎ去っていくトレンドがありながら、数十年経っても変わらない価値観も共存するのがファッションという世界。〈リーバイス®〉が持てる技術を結集して作り込んだデニムジャケットとジーンズは、まるでタイムカプセルに入れて数十年経ってから開封したような生々しさに溢れている。NIGO®の愛用品を〈リーバイス®〉が再現するというだけでも充分センセーショナルだが、掛ける労力と完成度を知ると是が非でも欲しくなってしまうはずだ。
〈リーバイス®〉×NIGO®のコラボレーションアイテムは7月9日(金)~7月11(日)23:59までの間に抽選形式で購入権利を獲得できる。詳しくはこちらのサイトをチェックしてみよう。
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