Ressurected of legend THE PRODRIVE P25

英コンストラクター prodrive 社が25台限定でスバル・インプレッサ 22B-STiのフルカスタムモデルを製作

スバリスト感涙のウルトラ級の仕上がり。カルト的な人気を持つブルーの〈SUBARU〉インプレッサ 22B-STiを「レストモッド」仕様でフルチューンした究極の半レーシングカーが誕生した。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : prodrive

伝説的なインプレッサ 22B-STiを英国随一のコンストラクターが現代的に「レストモッド」

世界のモータースポーツの中心地であるイギリスにおいて、世界トップレベルの組織力と技術力を有するコンストラクターとして知られる〈prodrive(プロドライブ)〉が〈SUBARU(スバル)〉が誇る名車、IMPREZA(インプレッサ) 22B-STiを最新のテクノロジーで蘇らせたモデル、P25が6月に開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにてお披露目された。
〈プロドライブ〉P25は約25年前に〈スバル〉が初めてWRC(世界ラリー選手権)で優勝を飾った初代インプレッサを「レストモッド」スタイルで現代的に復活させた一台。「レストモッド」とはRestore(レストア)とModify(モディファイ)を組み合わせた造語。旧車を現代的な技術で蘇らせ、新しい解釈を加えるカスタム手法であり、世界中のチューナーやカスタムメーカーでトレンドになっている。その最大の魅力はクラシックなスタイリングのまま現代的な快適性とパフォーマンス、そして信頼性が備わっていること。「見た目は古いままで中身が最新だったら」という、クルマ好きであれば一度は夢見たことがある手法が「レストモッド」というわけだ。
英国随一のコンストラクターが手掛けた「レストモッド」である以上、その内容の凄まじさは別次元。見た目はほとんどノーマルのように見えるものの、中身はモンスター級と言っていいだろう。400馬力を超える2.5リッター水平対向4気筒「ボクサー」エンジンに6速セミオートマチックパドルシフトギアボックスを組み合わせることで、大パワーを的確かつ効率的に路面に伝えることを可能にしている。さらにWRC譲りのローンチコントロールとターボアンチラグを組み合わせることで、0-100km/h加速はたったの3.5秒というスーパーカー並みの加速力を備えた。
このエンジンは〈スバル〉の最新の2.5リッターシリンダーブロックをベースにしているものの、〈プロドライブ〉のパワートレインチームの手により新しいシリンダーライナー、ピストン、コンロッド、可変カムタイミングのバルブトレインなど、特注の内部コンポーネントを使用して完全に再設計された。さらに高性能インタークーラーとエアボックスを備えた〈Garrett(ギャレット)〉社製ターボとチタンとステンレスでできたレーシングエキゾーストシステムを装備している。

Ressurected of legend THE PRODRIVE P25
Ressurected of legend THE PRODRIVE P25

内外装ともに徹底的なカスタムとチューニングが施された「世界最強のインプレッサ 22B-STi」

「スバリスト」たちの間で今ももっともアイコニックなモデルであるインプレッサ 22B-STiを「レストモッド」させるアイデアは〈プロドライブ〉の会長であるデビッド・リチャーズ氏自らのアイデアなのだという。リチャーズ氏は「〈スバル〉を愛するスポーツカーの間で伝説的なインプレッサ 22B-STiに最新のテクノロジーと現代的なカーカスタムの解釈を適用し、オリジナルの状態で特別なクルマをさらに強化したかった」とコメント。このプロジェクトを完璧なものにするために、オリジナルのインプレッサをスタイリングしたピーター・スティーブンス氏がデザインを定義し、車のエンジニアリングはオリジナルのインプレッサWRCを担当した〈プロドライブ〉のテクニカルディレクターであるデビッド・ラップワース氏が監督したことも付け加えておきたい。
高いパフォーマンスを実現するためには、エンジンパワーだけではなくダイエットも必要だ。〈プロドライブ〉P25のボディはカーボンファイバーを多用した軽量シャーシに交換されており、車重はたったの1,200kgしかない。その内訳は徹底的で、ボンネット、ルーフ、シル、ドアミラー、フロントクォーターとリアクォーター、WRCスタイルのリアウィングとバンパーをカーボンコンポジットで製造することによりシャーシを軽量化。さらにインテリアではカーボンドアカードとオプションの軽量レースシートが用意されている。大パワー化が進んだ今の時代において400馬力という出力は特別に凄い数値ではないけれど、車重が1,200kgであれば話は別だ。ライトウェイトスポーツカー並みの車重に400馬力のエンジンを与えれば、もはやスポーツカーというよりはレーシングカーに限りなく近い。
インテリアの写真が公開されていないのが残念だが、内装にもこだわり抜いている模様。革、アルカンターラ、カーボントリムの組み合わせにより1990年代後半のインプレッサならではのインテリアを再現。ドライバーダッシュボードはデータロガーを含む高精細マルチページディスプレイが採用されているため、日常的なドライブで…コンビニやショッピングモールへの買い物でも、峠道のドライブでも…WRCドライバーの気分に浸れる(これってまさに男の夢だよね?)。一応4人乗りだけれど、後部座席を取り外して安全ケージを取り付けるオプションも用意されているようだ。

Ressurected of legend THE PRODRIVE P25
Ressurected of legend THE PRODRIVE P25

電動化が進む現代では決して得られない失われた美点に満ち溢れた一台

4輪駆動のスポーツカーとしてカルト的な人気を持つ〈スバル〉インプレッサの初代モデルを「レストモッド」するというアイデア自体が秀逸だけれど、それを手掛けたのがあの〈プロドライブ〉であること、そしてその内容がクルマ好きおよびレース好きであればワクワクせざるを得ないことが、このクルマの素晴らしさだろう。最新のテクノロジーと素材によりネオ・ヴィンテージカーを再解釈した〈プロドライブ〉P25には、電動化が進む現代では決して得られない失われた美点に満ち溢れている。先日開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでパワフルな走りを披露した後、テスト開発を繰り返した後にイギリス・バンバリーにある〈プロドライブ〉の本社にて製造が開始され、今年後半に顧客に納入される予定だ。56万3,483ドル(約7,680万円)というハイパーカー並みのプライスは一般的なスバリストたちが憤慨するかもしれないが、作りと希少性を加味すると常軌を逸した価格にも不思議と説得力がある。
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