クロムハーツが 2022 CFDAアワードの生涯功労賞を受賞
盟友Cherの全身〈CHROME HEARTS〉姿も必見。
CFDAアワード2度目の受賞
〈CHROME HEARTS(クロムハーツ)〉が「ファッション界のアカデミー賞」と呼ばれる2022 CFDAアワードにて「ザ・ジェフリー・ビーン ライフタイム・アチーブメント・アワード」を受賞した。
CFDAアワードとは、世界4大コレクションの一つに数えられるニューヨークコレクションの主催団体であるThe Council of Fashion Designers of America=CFDA(アメリカ・ファッションデザイナーズ協議会)による、主にデザイナーを対象とするファッションアワード。意外に思われるかもしれないが、ハイファッション系の賞としては世界一の規模であり、デザイナー賞としては世界最高ランクの存在なのだ。今年で60周年を迎えるCFDAアワードはアメリカンモードの革新に貢献したデザイナーやファッション業界人たちを祝福するイベントであると同時に、アメリカでもっとも権威のあるアワードであり続けている。
〈クロムハーツ〉は創立から数年は地元ロサンゼルスやサンフランシスコのミュージシャンやバイカー、俳優の一部を相手にレザーウェアやグッズ、シルバージュエリーを製作するローカルなブランドでしかなかったのだけれど、1992年にCFDAアワードから「アクセサリー・デザイナー・アワード・オブ・ザ・イヤー」を受賞したことで、世界中のファッション業界に一気にその名が知られるようになった(ちなみにデザイナー兼創業者のRichard Stark(リチャード・スターク)は「そんな賞があるなんて知らなかった」と過去に語っていた)。従って、〈クロムハーツ〉がCFDAアワードを受賞するのは今年で2回目ということになる。
2022 CFDAアワードで〈クロムハーツ〉が受賞したのは「ザ・ジェフリー・ビーン ライフタイム・アチーブメント・アワード」。これは洋服やジュエリーなど特定のカテゴリに限らず、長い年月にわたってファッション業界に貢献してきたブランドとデザイナーを称える生涯功労賞であり、レジェンド的存在であることが世界最高峰のファッション業界から認められたことを意味する。30年前に「アクセサリー・デザイナー・アワード・オブ・ザ・イヤー」を受賞して以来、〈クロムハーツ〉は一度も立ち止まることなくハイスピードでブランドを成長させてきた。唯一無二と言えるオリジナリティの高いデザイン性、ファッションという枠組みに収まらずあらゆるモノをラグジュアリーに作り変えるトータルブランドとしての存在感。長く第一線で活躍してきた事実と、国境を越えて世界中に与えてきた影響力の高さを考慮すると、生涯功労賞を受賞するにふさわしいと言うほかない。
ハリウッドの伝説、Cherも〈クロムハーツ〉に身を包みレッドカーペットに登場
受賞にあたり、ハリウッドのスーパースターであり女優、歌手として長年活躍し続けているCher(シェール)がレッドカーペットに登場。ワンオフの特注モデルと思われる〈クロムハーツ〉のレザーイブニングドレスに身を包み、リチャード・スタークおよびローリー・リン・スタークとフォトシューティングし、大きな注目を集めた。
シェールは〈クロムハーツ〉がブレイクする前からデザイナーのリチャード・スタークやローリー・リン・スタークと親密な友人関係を築いていた人物のひとり。ハリウッドの伝説的存在であり、先駆的ファッションを完璧に着こなす女性としても有名なシェールは、オンオフ問わず〈クロムハーツ〉のジュエリーやウェアを多く身に着けてきた。1992年のCFDAアワードで「アクセサリー・デザイナー・アワード・オブ・ザ・イヤー」を受賞した際のプレゼンターがシェールであったことは、恐らくハードコアな〈クロムハーツ〉ファン以外には知られていないだろう(92年の授賞式でのシェールの装いは以下のフォトギャラリーをチェック)。
シェールは〈クロムハーツ〉がブレイクする前からデザイナーのリチャード・スタークやローリー・リン・スタークと親密な友人関係を築いていた人物のひとり。ハリウッドの伝説的存在であり、先駆的ファッションを完璧に着こなす女性としても有名なシェールは、オンオフ問わず〈クロムハーツ〉のジュエリーやウェアを多く身に着けてきた。1992年のCFDAアワードで「アクセサリー・デザイナー・アワード・オブ・ザ・イヤー」を受賞した際のプレゼンターがシェールであったことは、恐らくハードコアな〈クロムハーツ〉ファン以外には知られていないだろう(92年の授賞式でのシェールの装いは以下のフォトギャラリーをチェック)。
世界でもっともロックなラグジュアリーブランドは、今後どんな道筋を進むのだろう?
上質でしなやかなブラックレザーとエッジーなパターンで構成されたイブニングドレスを着こなすシェールが76歳であることに驚愕しつつ(とてもじゃないけれどそんなお年には見えない…)、我らが〈クロムハーツ〉がCFDAアワードで再び権威ある賞を受賞したことは本当に嬉しいことだ。AEROSMITH(エアロスミス)やGUNS N’ ROSES(ガンズ・アンド・ローゼズ)、Mötley Crüe(モトリー・クルー)、Sex Pistols(セックス・ピストルズ)といったクラシックロック/パンクの先駆者たちをはじめ、Travis Scott(トラヴィス・スコット)やDrake(ドレイク)といった今の時代を代表するラッパーたちまで顧客に抱える〈クロムハーツ〉が今後どう活躍・成長していくのか。ガレージロックの精神を持ち続ける世界でもっともロックなラグジュアリーブランドの未来も大いに気になるところだ。