マット・ルブランクが1996年のエミー賞で身に着けていた CHROME HEARTS 製の吊り包帯をチェック
オールレザー製で正面にラージサイズのフィリグリークロスが配置された珍品
エミー賞の授賞式でマット・ルブランクが着用した〈CHROME HEARTS〉の吊り包帯
約35年間にわたってファッション、ジュエリー、レザーグッズ、インテリア、その他あらゆるジャンルにおいて常識を覆してきた〈CHROME HEARTS(クロムハーツ)〉。ジュエリーやレザーウェアのみならず数多くの珍品を生み出してきたことで知られる同ブランドが、過去にレザー製の吊り包帯を製作したことがあることをご存じだろうか?
本稿で紹介するアイテムは、1996年のエミー賞にて俳優のMatt LeBlanc(マット・ルブランク)が身に着けていたもの。マット・ルブランクは1994年から大ヒットドラマ「フレンズ」のジョーイ・トリビアーニ役を演じており、同作品がこの年のエミー賞にてコメディ・シリーズの作品賞候補にノミネート。結果的には「Frasier」が受賞したものの、栄えあるエミー賞のレッドカーペットにてクールなタキシード姿を披露した。ちなみに向かって左側に写っているのは「フレンズ」で共演したDavid Schwimmer(デヴィッド・シュワイマー)だ。
ブラックのタキシードに身を包み、同じくブラックのサングラスでニッコリと微笑むハンサムなマット・ルブランクの左腕を見ると、ひと際奇妙な吊り包帯を身に着けていることが分かる。正面にラージサイズのフィリグリークロスが鎮座していることからこれが〈クロムハーツ〉製であることが一目で分かるのだが、この珍品がマット・ルブランクのスペシャルオーダーにより作られたのか、何かのプロトタイプなのかは分からない(恐らく前者だと思われる)。また、この時期にマット・ルブランクが左腕を骨折していたのかも調査してみたが詳細は不明だった。とはいえ、怪我をしていなければわざわざ腕を吊る必要はないので、恐らく授賞式の前に骨折してしまったため急遽〈クロムハーツ〉に吊り包帯をオーダーしたのではないだろうか。
医療品も極上のファッションに昇華する〈クロムハーツ〉
吊り包帯は腕に負担が掛からないようコットンやナイロンで作られることが多いが、〈クロムハーツ〉は当然のように上質なレザーを採用。さらに前述した通り正面に巨大なフィリグリークロスを配置し、本来は味も素っ気もない医療品を極上のファッションアイテムに昇華している。
実際に骨折している時にこの吊り包帯を着用して快適なのかは不明だが、マット・ルブランクの輝く笑顔を見る限りでは着用感も悪くなさそうだ。誰も気にも留めないありふれた日用品を唯一無二の逸品に変えてしまう〈クロムハーツ〉のセンスと遊び心にも改めて感心してしまう。
〈クロムハーツ〉の吊り包帯は当然一般発売はされていないため入手することは不可能に近いが、せめて貴重な画像を堪能しよう。
〈クロムハーツ〉の吊り包帯は当然一般発売はされていないため入手することは不可能に近いが、せめて貴重な画像を堪能しよう。