
JIL SANDER の約100万円のレザーパンツ、年収5000万円なら買うかを真剣に考えてみた
約100万円という〈JIL SANDER〉のレザーパンツを見て思ったこと
ラグジュアリーブランドにとっては通常運転
〈JIL SANDER(ジル サンダー)〉の公式サイトを眺めている時に見つけたレザーパンツの価格に驚いた。954,800円。約100万円である。世界のトップヒエラルキーに位置するラグジュアリーメゾンの革製品であることを考えても、凄まじいプライスだ。
2025年2月末には同ブランドのバイカージャケットを紹介したが、実はそれも954,800円とピッタリ同じ価格だった(詳しくは上記の「併せてチェックしたい」から)。ライダースジャケットとレザーパンツでは製法もコストも異なるはずだが、「レザーウェアだから同じ価格でいいだろう」と判断されたのだろうか。
ラグジュアリーブランドのレザーウェアやバッグといった革製品が100万円前後であることは、決して珍しくない。〈ジル サンダー〉に限らず、様々なブランドが思わず二度見してしまうような価格設定をしているし、世界トップに君臨する〈HERMÈS(エルメス)〉を見れば、完全に富裕層にしか手が届かないプライスが掲げられているモノもある。「100万円前後のレザー製ヘヴィーアウターやパンツ」は、色々なブランドをチェックすると簡単に見つけられる。
ラグジュアリーブランドのレザーウェアやバッグといった革製品が100万円前後であることは、決して珍しくない。〈ジル サンダー〉に限らず、様々なブランドが思わず二度見してしまうような価格設定をしているし、世界トップに君臨する〈HERMÈS(エルメス)〉を見れば、完全に富裕層にしか手が届かないプライスが掲げられているモノもある。「100万円前後のレザー製ヘヴィーアウターやパンツ」は、色々なブランドをチェックすると簡単に見つけられる。
筆者はごく普通の収入を得て生活している人間なので、レザーパンツに954,800円を支払う甲斐性はない。それでは、もし自分が年収5,000万円だったら本モデルを買うだろうか?






狂おしいほど好きであれば、もしかしたら…
結論を書く前に、まずはなぜラグジュアリーブランドの商品はこれほど高価なのかを振り返ってみよう。
ラグジュアリーブランドの商品は良い素材を贅沢に使い(時には素材自体を一から開発し)、イタリアやフランスなど高いレベルのモノ作り文化が根付いた国で、熟練した職人の手作業を多く用いながら作られることが多い。そして、こういった高級ブランドは都心の一等地に豪華なストアを構え、世界的に人気のある著名人を広告に起用している。製作から販売、広告に至るまで多大なコストを投じることで成立させているビジネスと言っていいだろう。つまり、それらのコストが商品価格に反映されるため、中規模ブランドよりも何倍も高額になってしまうのだ。理屈としてはとてもよく分かる。憧れを集める存在であり続けなければならないラグジュアリーブランドの商品を簡単には手に入れられないことは、ある意味で当然なのだ。
ラグジュアリーブランドの商品は良い素材を贅沢に使い(時には素材自体を一から開発し)、イタリアやフランスなど高いレベルのモノ作り文化が根付いた国で、熟練した職人の手作業を多く用いながら作られることが多い。そして、こういった高級ブランドは都心の一等地に豪華なストアを構え、世界的に人気のある著名人を広告に起用している。製作から販売、広告に至るまで多大なコストを投じることで成立させているビジネスと言っていいだろう。つまり、それらのコストが商品価格に反映されるため、中規模ブランドよりも何倍も高額になってしまうのだ。理屈としてはとてもよく分かる。憧れを集める存在であり続けなければならないラグジュアリーブランドの商品を簡単には手に入れられないことは、ある意味で当然なのだ。
〈ジル サンダー〉のレザーパンツは厳選したカーフレザーを使用。やや細身のレギュラーシルエット、ジップフライとメタルボタン、バックにはレザーパッチが付属し、イタリアで製作されている。装飾のないごくシンプルなデザイン。デザイン的にもアイテム的にも、スタンダードなモデルと言っていいだろう。一般的にラグジュアリーブランドの製造原価は定価の20%前後が多いと言われており、モノによっては一桁台であることも多々ある。なぜそれほど原価が安いのに高額なのか?は、先に述べたように販売管理費用等のコストが桁外れに掛かっているからなのだけれど、純粋にアイテム単体で考えれば、とてつもなく割高に感じる人の方が多いだろう。
前置きが長くなってしまったが、もし自分が年収5,000万円だったら買うかを考えると、ファッションに対する熱量がどれほど高いか、そして〈ジル サンダー〉というブランド自体をどれくらい好きかによるのではないかと思った。約100万円という買い物自体は、一般的な収入の人でもすることがある。例えば車が好きであれば、700万円の高級車を買う人もいるだろう。逆に、洋服には糸目をつけないのに食費は極端に削っている人もいる。「好き」の対象がファッションで、なおかつ革製品が大好きであれば買ってしまうかもしれない。「そりゃそうだろ」と言われるかもしれないけれど、高級品を買うか買わないかの判断はそういうことじゃないだろうか。狂おしいほど好きであれば、常軌を逸した価格でも手に入れて、家宝のように愛する。これもファッションの楽しみ方のひとつだ。
〈ジル サンダー〉のカーフレザーパンツは、ブラックカラーのみで、価格は先に述べた通り954,800円。皆さんは買いたいと思うだろうか?
更なる詳細はジル サンダー 公式サイトから。
更なる詳細はジル サンダー 公式サイトから。
ITEM CREDIT
- JIL SANDER:CALF LEATHER PANTS