Nike 1970's Pre Montreal Original

Nike が伝説的ランナー スティーブ・プリフォンティーンのために作った1973年製の Pre Montreal をチェック

数々の偉業を達成した伝説的なランナー、スティーブ・プリフォンティーンのために〈Nike〉が作ったPre Montrealのオリジナルモデルに迫る


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : @sacamogram

〈Nike〉初のシグネチャーモデル

Nike(ナイキ)〉による最新のランニングシューズ VaporFly NEXT% 4がランニング界隈で話題になっている。同モデルは1973年にSteve Prefontaine(スティーブ・プリフォンティーン)のために作られた伝説的な一足であるPre Montreal(プリ モントリオール)から着想を得たカラーリングを採用。クラシックとモダンを見事に融合したデザインで、コアなスニーカーヘッズやランナーが発売を今か今かと待ち望んでいるのだ。
鮮やかなブルーとレッドに真っ白のスウッシュが組み合わされたオリジナルのPre Montrealが、〈Nike〉による初めてのシグネチャーシューズ(特定の人物のために作られたモデル)であることは、あまり知られていない。その選手とは、アメリカ・オレゴン出身のスティーブ・プリフォンティーン。NCAAの大会で7度もの優勝を果たし、『スポーツ・イラストレイテッド』誌の表紙に登場し、「アメリカの中長距離の天才児」として紹介された伝説的なランナーだ。当時注目を浴びるような競技ではなかったランニングを「クールなもの」へと変容させたプリフォンティーンは、1975年5月29日に参加した5000m競技にて、自身がもつアメリカ記録を凌ぐ13分23秒8で優勝。しかし、勝利を祝う祝賀会から帰宅する運転中、自動車事故によって24歳の短い一生を終えるという悲劇に見舞われてしまう。1976年のモントリオールオリンピックで自身のシグネチャーモデルを着用して競技に挑むという夢は幻となった。
今年発売されるであろうVaporFly NEXT% 4が、約50年前に誕生した一足からインスパイアされていることは、偉大なヘリテージを持つ〈Nike〉ならではのストーリーだ。本稿では、熱狂的な〈Nike〉好きである @sacamogramの協力を得て、ご本人が所有する1973年製のオリジナルモデルを紹介。まずは以下フォトギャラリーからディテールをチェックしてみよう。

Nike 1970's Pre Montreal Original
Nike 1970's Pre Montreal Original

製作は〈オニツカタイガー〉が担当

一度見ると忘れられないほどインパクトのあるカラーリングもさることながら、オリジナルのPre Montrealは70年代ならではのレトロなフォルムも特徴。見るからに軽量でシンプルな形状からは、〈Nike〉の走りへの徹底的なこだわりと研究が垣間見える。
また、もうひとつ本モデルの特徴として挙げたいのが、日本製であること。〈Nike〉はこの時代、日本の〈Onitsuka Tiger(オニツカタイガー)〉の工場でシューズを製造しており、Pre Montrealもここ日本で作られた希少なモデルなのだ。
希少な1973年製のオリジナルを大切に持つ @sacamogramは、Pre Montrealを「一生大切にしたい」と語る。「大好きな〈Nike〉がかつて自分の国で歴史をスタートしたことは、とても感慨深いですね。いつかPre Montrealを持って〈Nike〉のオレゴン本社に行きたい」。1足のヴィンテージシューズが人生に豊かなインスプレーションと愛情を与え続けていることは、熱心なスニーカーヘッズならずとも心が温まるエピソードではないだろうか。
@sacamogramが所有する1973年製のオリジナルPre Montrealの投稿は、こちらこちらから。なお、本モデル以外にも様々なスニーカーや魅力的なファッション、美しい写真がポストされているので、フォローもお忘れなく。
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