
1065馬力・最高時速345km/h – ランボルギーニ史上最速マシン フェノメノが登場
世界最強のスーパーカーメーカー〈Lamborghini〉が来年解き放つ猛牛は、6.5リッターV12ガソリンエンジンに3基のモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載し、最高出力1065psを実現
狂気が詰め込まれたロードカー
2025年8月15日、〈Lamborghini(ランボルギーニ)〉がアメリカ・カリフォルニア州の「モントレー・カー・ウィーク」にて、新型モデルのFenomeno(フェノメノ)を発表した。
かつて世界に衝撃を与えたCountach(カウンタック)の時代から、〈ランボルギーニ〉は基本的な姿勢を変えていない。先鋭的なエンジニアリング、他の何にも似ていないエッジーなデザイン、レーシングカー顔負けのパワーと圧倒的な速さ。〈ランボルギーニ〉がフォロワーだったことは一度もない。そして、スーパーカーメーカーにとっては非常に厳しい時代になった現代でも、その反骨精神はまったく衰えていない。
〈ランボルギーニ〉フェノメノは2023年にデビューしたフラッグシップモデルであるRevuelto(レヴエルト)をベースに開発。6.5リッターV12ガソリンエンジンに3基のモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載し、最高出力1065psを実現した。〈ランボルギーニ〉史上もっともパワフルなパワートレインだという。純粋なガソリンエンジンではなくハイブリッドであることは、さすがに現代のモデルらしい。とはいえ、ル・マン24時間耐久レースに参戦するレーシングカーと同等以上のパワーを市販車に与えるという狂気を当たり前のように行うところが、いかにも〈ランボルギーニ〉。「絶対にファンを驚かせる車を作る」というぶれない企業姿勢は、フェノメノにも貫かれている。













0~100km/h 2.4秒、最高速度345km/h
現代でもますます牙を尖らせる〈ランボルギーニ〉
上記の強大なパワートレインを与えた結果、0~100km/hの加速タイムは2.4秒という市販車とは思えない数値を達成。最高速度は345km/hに達するという。ちなみに、フェノメノはLamborghini Centro Stile設立20周年を記念して、わずか29台のみ限定生産されるフューオフモデル。同メーカーはこれまでも多数のアニバーサリーモデルや限定モデルを発売してきたが、フェノメノにも記念モデルにふさわしい意匠が与えられた。レーシングカーを連想させるエアインテークと新しいライトデザインは、〈ランボルギーニ〉の新しい時代を思わせるモダンでシャープなデザイン。2024年にリニューアルした新しい「Automobili Lamborghini」ロゴが与えられる初めてのモデルであることもエピックだ。また、ディフューザーと六角形のエキゾーストを連結する先進的なY字デザインも本モデルの大きな特徴。カーボン製シングルナットホイールにはまったく新しいタービンデザインが採用されている。
ドライバーの気分を高揚させる新しいインテリアにも注目したい。「Feel like a pilot(パイロットのような気分)」という哲学のもと、ドライバーの着座位置を細心の注意で調整し、レーシングスタイルのハンドルを採用。3台のデジタルディスプレイにより物理的なボタンがなくなったことは、古くからのスーパーカー/スポーツカーファンには寂しい事実かもしれないが、走りだせばそんなことは些末なことに感じるに違いない。センターコンソール上のスポーツパッドやドアパネル、スポーツシート、そして3Dプリントされた吹き出し口にはレーシーなカーボンファイバーを贅沢に使い、ハイパーカーにふさわしい空間作りを実現した。
世界で29台しか製作されないフューオフモデルである以上、実際に路上で目にする機会は限りなく低い。しかし、〈ランボルギーニ〉が現代でもまったく丸くならないどころか、むしろ牙をますます尖らせていることに胸を躍らせる車好きは多いはず。価格は6億円前後と噂されているが、例え10億円だろうが即完売することは間違いない。
〈ランボルギーニ〉フェノメノの更なる情報はランボルギーニ 公式サイトから。
〈ランボルギーニ〉フェノメノの更なる情報はランボルギーニ 公式サイトから。
ITEM CREDIT
- Lamborghini:2026 Fenomeno