病みつきになる魅力 – ネイキッド&フェイマスのへヴィーオンスジーンズ

ヴィンテージ至上主義の本流から逸れた斜め上のモノ作り。ネイキッド&フェイマスのアイテムには抜群のセンスと遊び心が満載だ。22オンスのへヴィーウェイトデニムを使ったELEPHANT 2は、世界中のコアなデニムヘッズたちを熱狂させた。


Written / Photo : LIVE IN RUGGED

試着時に不安になるほど重く分厚い

メンズ用のジーンズに使われるデニムは12~14oz以下が圧倒的に多い。リーバイスは14oz以下で、老舗ジャパンデニムブランドたち…フルカウントやドゥニーム、ウエアハウス、エヴィスも14oz以下がメインだ。いわばワールドスタンダードな重さが12~14ozだった。過去形にしたのは、へヴィーウェイトデニムがここ数年で急激に増えたからである。
ネイキッド&フェイマスはへヴィーウェイトデニムの先駆けとしても知られている。17oz以上は当たり前。ついには20ozを超えるデニムを開発し、数年前には世界最重量となる32ozのデニムを使ったジーンズをリリースし話題になった。さすがに32ozとなると穿き心地の想像が難しいが、ネイキッド&フェイマスのオーナー自身が「穿いていて快適じゃないことは保証できる」とジョークを飛ばしているのが面白い。
本日紹介するELEPHANT 2にもそんな同ブランドのロックな精神が宿っている。デニムは岡山産の22oz。文句なしのへヴィーウェイトデニムだ。ネイキッド&フェイマスを購入するのは2度目だが、最初に手に入れたのはライトウェイトのストレッチ入りセルヴィッジジーンズだったので、次こそはこのブランドらしい極端にへヴィーなモデルを買おうと心に決めていた。購入先は上野のヒノヤ。試着した時のシーンは今でもよく覚えている。いまだかつてないほど重く分厚い。誰の脚にも馴染んでいない状態なのでとてつもなく穿きにくかった。ELEPHANT 2を試着する前はダルチザンのスーパータイトストレート(15oz)が経験した最重量デニムだったので、こんなに重くて穿きにくいジーンズが脚に馴染むんだろうか…と不安を感じたほど。
それでもほとんど迷うことなくレジへと進んだ。私が普段穿く29インチは売り切れだったので仕方なく1サイズ上げた30インチを購入したのだけれど、デニムのタフさを考えると結果的にはそれで良かったのかもしれない。


購入時についているバックポケットのフラッシャー。ELEPHANT 2のネーミングの由来は恐らく象の皮膚のように重く分厚いことだと捉えている。80年代的なネオンカラーを使ったグラフィックがクールだ。

バックショット。ネイキッド&フェイマスはバックポケットの両端がやや下がり気味なのも特徴。ポケット自体も少し低めに配置されており、着用時の印象がオーセンティックなブランドよりも若々しい印象になる。

病みつきになるへヴィーさ!

購入したのは2017年5月だったので、穿き始めるのは季節的に合わない。後ろ髪を引かれる思いでクローゼットの中にしばらく保管した。ELEPHANT 2の穿きこみを開始したのは2017年の10月頃だったと思う(当時はドゥニームの662をメインで育てていた)。強烈にへヴィーな穿き心地。しかし不思議なことに、丸一日経ったころには少しづつ体に馴染む感覚を覚えた。試着時はあれほど穿きにくかったのになぜ?
これは、分厚く硬い分、持ち主の体型をデニムが記憶すると、立体的な形状を維持しやすい性質が功を奏したからだと思っている。明らかに他のデニムよりもへヴィーなのにだんだん体に馴染む感じ。この感覚は今でも新鮮だ。以降、ELEPHANT 2を穿く時はへヴィーウェイトデニム特有の麻薬のように病みつきになる魅力を味わうことになる。


フロントショット。以前はピスネームが正方形だったが、最近のモデルは長方形に改められている。写真は穿きこみを開始する前なのでほぼ何のクセもついていないまっさらな状態。

ネイキッド&フェイマスのアイコンであるセクシーな女性のイラストがレーザーで描かれる革パッチ。ELEPHANT 2は革パッチに極厚の牛革を採用しており、ベルトは中から通すタイプ。革パッチまで笑ってしまうほどへヴィー。

モダン×ヴィンテージ

デニム生地のことばかり書いてしまっていたが、ジーンズとしての性格や品質に関しても記載しよう。
ネイキッド&フェイマスのほとんどのモデルはヴィンテージの復刻系ではなく、独自のアレンジを施している。ELEPHANT 2に絞って説明すると、シルエットはやや細身のストレート。裾にかけて若干テーパードした綺麗なラインだ。細身と言っても特に腿周りにはゆとりがあるので、極端に細いシルエットが苦手な人でも違和感なく穿けるだろう。ボタンやリベットといった副資材はすべてブランドオリジナル。こういったメタルパーツのデザインも他ブランドの場合はリーバイスに似せて作ることが多いが、ネイキッド&フェイマスはオリジナルデザインにこだわっている様子が伺える。リベットは打ち抜きリベットではなく、LEEのようなUFO型だ。この辺りは好みが分かれるところだけれど、デニム狂が思わずニヤリとしてしまうマニアックなディテールだろう。
セルヴィッジは赤耳で、耳の幅は広め。ウエスト内側は上下ともにチェーンステッチなところは珍しい。また、コインポケットも幅が広く、正面から見ると向かって右側がフロントポケットの内側に隠れてしまっている。ここのデザインもあまり他のブランドでは見られないレアなデザインだ。革パッチの80年代的なイラストも強烈な個性のひとつとして主張してくる。
リーバイス501に寄せた復刻系ジーンズが王道の世界で、ここまでオリジナリティを前面に出すブランドは世界的に見ても珍しいのではないだろうか。こういったモダンなセンスを積極的に打ち出しながら、ファブリックに岡山産の高品質なデニムを採用したり、各ディテール等にヴィンテージの匂いもあるところがネイキッド&フェイマスのユニークさを演出している。


フロントの全体像。裾に向かって少しづつテーパードしていることが分かる。股上は程よくローライズされており、野暮ったさはない。

お尻周りはややゆとりにあるパターンになっているため、穿いていると独特のアタリが発生しそうな雰囲気。

エイジングが楽しみで仕方ない逸品

本日投稿している画像はすべて着用前の新品時であり、現在は少しづつ育成している段階だ。まだ一度も洗濯をしていないが、今後22ozのデニムがどんな経年変化をしてくれるか楽しみで仕方ない。ELEPHANT 2の実際のエイジング具合は他のユーザーが投稿するインスタグラムなどで確認したことがあるが、まさにへヴィーオンス特有のワイルドな色落ちに変化するようだ。
デニム自体が分厚いため、ヒゲやアタリ、ハチノスの入り方が太くワイルド。タテ落ちも点落ちと線落ちが混ざったような独特のフェイドに育っているケースが多い。私のELEPHANT 2はまだまだ初期段階だが、今後数年育てていくと凄まじいエイジングを見せてくれることだろう。

ITEM CREDIT
  • NAKED & FAMOUS:ELEPHANT 2 REVENGE 22oz(0 wash 0 month)

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