史上トップクラスにレアな「日本語」の501が原宿店限定で登場

2019年7月26日(金)にオープンしたリーバイス原宿フラッグシップストアにて限定発売された「摩訶不思議」な501。ファンの間でも賛否両論が巻き起こった限定モデルに迫る。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : fashion-press

501の歴史の中でトップクラスに異質なモデルが誕生

原宿駅からもほど近いロケーションにあったリーバイスストア原宿店をクローズし、新しくフラッグシップストアという形で生まれ変わったのがつい先週の7月26日(金)。アジア圏最大の旗艦店であるから、リーバイスの気合いの入れようも半端じゃないのだろう。オープンを記念して限定発売された501は過去に類を見ない「摩訶不思議」なモデルだった。
なんと、全パーツの文字が日本語。革パッチはもちろん、ボタンやリベット、赤タブに至るまで文字表記のある箇所はすべて日本語になっているのだ。このありそうでなかった異質過ぎる501は、発表されるや否やファンの間で賛否両論を巻き起こした。


ジーンズだけを見るといつも通りの501。しかし、ご覧の通りフラッシャーも日本語表記という凝りよう。

フラッシャーだけではなく、ギャランティーチケットまですべて日本語表記。周年を感じるほど徹底している。

定価66,000円(税抜き)!ネット上では早速賛否両論が巻き起こる

恐らくレア物が大好きな人たちは諸手を上げて歓迎しただろう。こんな501は今後二度と発売されない可能性が非常に高いし、実際とてもユニークで面白い。細部を見ないと通常の501と何ら変わらない点も、限定モデルとしてはいささかパンチに欠けるかもしれないが、自己満足度という点では満点だ。
一方、否定的な意見で興味を惹かれたのは値段と生産数に対する疑問である。この「Leviʼs Harajuku Limited Edition 1966 Japan 501 Jeans」は66,000円(税抜き)というかなり強気な価格で、当然と言えば当然なのだけれど、高すぎるという声がネット上でいくつも目に付いた。リーバイス・ヴィンテージ・クロージングの501XXが3万円台が多いことを考えても、6万円台後半というのは確かに高額と言えるだろう。正直言って筆者自身も値段を見た瞬間に「手に入れる」という選択肢が見事に頭の中から消え去った。


「負担がかかるポイントにバータックで取り付け強化」や「全コットン使用」など、冷静に見るとシュールさも漂うフラッシャー。そろそろフラッシャー単体でもオークションサイトに出品されている頃だろうか。

レザーパッチもどことなくシュールさが漂う。しかし、日本語表記になることで可愛らしさが増加され、個人的には決して嫌いではない。

何本作られるのかがまったく分からない限定モデル

ジーンズとしてはハイブランド並みのプライスを掲げた原宿限定501は、実はトータルの生産数が発表されていない。つまり限定生産と謳っておきながら実数を公表しておらず、実際のところ何本作られるモデルなのかがまったく分からないのだ。この点もファンの間で否定的な意見が見受けられた。レザーパッチやボタンなどの副資材が完全にこのモデル専用であり、それらひとつひとつに型が必要なため、100本以下ということはまずないだろう。
少なくとも200~300本程度は生産するのではないだろうか。もしかしたらもっと多いかもしれない。例えば世界に200本しかないのであれば6万円台後半でも(コアなファンであれば)納得できる。しかし、数百本も作られてしまったら…レアさに説得力がなくなってしまう。リーバイスは生産数を公表し、シリアルナンバーを付けて発売した方が良かったのではないか…そう感じた。


よーく見るとリベットももちろん日本語表記。こういったパーツひとつひとつに型が必要であることを考えると、確かに贅沢なジーンズ。

ボタン、リベット、赤タブ、ギャランティーチケット。海外のリーバイスファンが見たら狂喜乱舞するであろうディテール。

コレクタブルアイテムとしてとてつもない価値が出る可能性あり

否定的な意見を述べたが、歴史的に見ても超が付くほど異端であることは間違いない。さっき確認したら、「発売日である7月26日(金)の前日の夜から並んでOK」「一人一本までしか買っちゃだめよ」のような注意書きもしっかり公式サイトに記載されていた。転売屋対策として一人一本までしか買えないルールは当然の対応だ。
たかが日本語表記になっているだけでハイプライスに化けたことを良しとするかは人それぞれ。私はモノとして面白いからアリだと思ったものの、やはり生産数は公表してほしかった。ただ、もし買ったとしてももったいなくて穿けなさそうな気もする。一度も脚を通さずに新品として保管し、購入時のパッケージやレシートも保存していたら、両ライ的にとてつもない値段で売れる可能性が高い。そう考えると、これはやはりコレクター向けアイテムなのかもしれない。

ITEM CREDIT
  • Levi’s:Harajuku Limited Edition 1966 Japan 501 Jeans