【第2回】45rpm 空比古のエイジングログ – 0 wash 2 month
「インディゴ」「藍染」に強いこだわりを持つ日本のファッションブランド、45rpm。空比古はモデルチェンジを繰り返しながら製作し続ける定番モデルだ。筆者が所有する旧モデルの空比古、2回目のエイジングログをお届けする。
ヴィンテージ系だがオリジナリティもしっかりあるのが空比古
45R自ら「永遠のヴィンテージ型5ポケット」と紹介する通り、空比古はクラシックなシェイプとヴィンテージを彷彿させるディテールが盛り込まれた渾身の一本だ。セルヴィッチデニム、隠しリベット、打ち抜きリベット、耳付きコインポケット、チェーンステッチなど、ヴィンテージデニムを直接思い起こさせるスペックはすべて備えている。
もっとも、これらは今や他ブランドでも当たり前のように備える「装備」だったりもする。ジャパンデニムと称するジーンズの多くがヴィンテージ・リーバイスから強い影響を受けたプロダクトであり、中には特定の年代の501XXをそのまま忠実に再現したモデルもある。
もっとも、これらは今や他ブランドでも当たり前のように備える「装備」だったりもする。ジャパンデニムと称するジーンズの多くがヴィンテージ・リーバイスから強い影響を受けたプロダクトであり、中には特定の年代の501XXをそのまま忠実に再現したモデルもある。
45rpmの空比古(現在は45Rというブランド名だが、この空比古が製作された当時は45rpmだったため便宜上そう記載する)はというと、上記のようにヴィンテージを彷彿させるディテールはしっかり備えながら、オリジナリティの出し方がユニークなジーンズだと思う。第2回目となるエイジングログである今回の記事では、各ディテールの写真と共に空比古の魅力を紹介していきたい。
ビックリするほど穿き心地が良い!
第1回目のエイジングログでも書いたが、空比古を購入した理由のひとつが太いストレートシルエットを穿きたくなったから。厳密に言うと太腿部分はそれほど太くない。ただ、膝下はズドン!なのでゆったりした印象を受ける。購入時、世の中は強くテーパードした細身のシルエットが大流行していたため、多少天の邪鬼的な気持ちもあったと思う。
ジーンズに限らずボトムスにとってシルエットは命だ。また、お尻周りや腰回りなどをどのように設計するかによって印象は大きく異なり、穿き心地にも直接影響する。空比古は全体的に見ると太めのゆったりシルエットに見えるが、実は腰回りとお尻周りは非常にコンパクトに作られている。無駄な余りのない設計という感じだろうか。実際に穿くと腰とお尻周りが絶妙にフィットして気持ちがいい。若干ローライズだがやり過ぎ感はまったくなく、本当によく考えて作っているんだなと分かるのだ。
デニムにこだわりがあればあるほど良さが分かるジーンズ
空比古はアップデートと改良を何度も行ってきた定番モデルなので、現在販売されているのはこちらとはディテールが大きく異なる。先日45Rのショップスタッフと雑談した時に聞いた話だと、デニム自体も変更されているそうだ。私が愛用している時代の空比古は若干緑掛かった色落ちをするのに対し、現在のモデルは青みの強い色落ちをするとのこと。リーバイスの501XXが時代によって進化を遂げてきたように、45Rもいまだ進化を止めていない。
デニムブランドではなくファッションブランドが作るジーンズはどうしても軽視されがちだが、空比古はA.P.Cが作るジーンズのように敬意を持って愛用されて然るべき逸品だと思う。デニム狂であればきっと気に入る何かがこのジーンズにはある。
ITEM CREDIT
- 45rpm:空比古(0 Wash 2 month)