Let's think about the value of things

2020年、モノの価値を真剣に考えてみる

2020年初回の記事では、真面目にモノの価値について考えてみることにした。人生100年時代、今後私たちはどのように物欲と向き合っていけばいいのだろうか?


Written / Photo : LIVE IN RUGGED

失敗を繰り返しながらも決して消えなかった物欲の炎

私が洋服に目覚めた高校1年生の頃を振り返ってみると、すべてのアイテムとの出会いが新鮮で、モノの価値なんてほとんど考えなかったように思う。A BATHING APEの洋服はバイト代で買えるモノであればためらわずにショップに並んで買っていたし、その時に世の中から「カッコいい」「流行っている」と太鼓判を押されたモノは無条件で「良いモノ」と同義だった。まだ自分に何が似合うのか、そして自分が本当は何が好きかを把握していなかった頃の話だ。
ティーンエイジャーの頃はきっと誰しも似たような感じだったのではないだろうか?自分たちには無限とも思える時間があり、シャツ1枚買うのに「これは何年くらい着れるだろう」なんて考えもしなかったはずだ。ただただ純粋に好きだ!と思えるモノを買い続けていた時代である。
もちろん若い頃からぶれない芯のようなものを持ってモノ選びをするしっかり者もいた。例えば高校生の頃から古着ばかり着ていて、30代を超えてもその道を極めるようなタイプである。私はどちらかというとその時その時で違うテイストに変化してきたタイプの人間なので、同じ道を極めるタイプは無条件に尊敬してしまう。
25年前に洋服が大好きになってから幾度となく失敗を繰り返し、それでも物欲という炎が消えたことは一度たりともなかった私なりに、モノの価値というシリアスな話題について真剣に考えてみた。


私のライフスタイルとは切っても切り離せないデニムウェア。DENIME(ドゥニーム)のNew 507タイプは数年前に発売されたモデルで、ヴィンテージの泣き所である身幅と袖周りを細くし、着丈を長くしたスタイリッシュなシルエットが特徴。ジャストサイズで着ているので凄みのあるエイジングに成長した。

ブルージーンズとレッドウィングのワークブーツも10代の頃から変わらない鉄板アイテムである。変わり映えしないと言われればそれまでだが、長年愛用しているブランドとアイテムは安心感が半端じゃない。

経年変化を楽しめるモノは掛け値なしに尊い

そもそも価値のあるモノとは何だろう?永く愛用できれば価値があるのか。例え1シーズンでも楽しめれば価値があるのか。それとも、誰もが名前を知っている有名ブランドの商品であれば価値があるのだろうか。安ければ安いほど価値があるという考え方もある。特に日本ではブランド信奉がいまだに強く、盲目的に高級ブランドをありがたがる傾向が強い。
実際のところ高級ブランドが質の悪いモノを作っていることはほとんどの場合であり得ないため、買い物の仕方としては決して間違ってはいない。問題はその人に本当に似合っているか、そして本当にそれが欲しいモノかどうかである。ここで先ほど述べた「自分に何が似合うのか、そして自分が本当は何が好きかを把握していなかった若かりし頃」の話を思い出してほしい。
高級ブランドは所有欲を満たしてくれるし、第一モノとして一級である場合が多いため、他人から賞賛されることもあるかもしれない。しかし、あっという間に飽きてしまったら…1年間しか身に着けられなかったとしたらどうだろう。sそういったモノとの付き合い方はあまりに非効率的だし、決してオシャレでもカッコ良くもないのではないか。
価値観は人の数だけ正解があるが、LIVE IN RUGGEDが考える価値その1は「経年変化を楽しめること」である。
経年変化を楽しめることは実は条件としてとても厳しい。正しいメンテナンスが必要という前提があるとしても、5年、10年と使い続けられるモノは決して多くないからだ。ましてや数十年単位で愛用できるモノは本当に少ないだろう。物理的に壊れてしまうモノがほとんどだし、壊れなくても年齢的に身に着けられなくなるモノもたくさんある。だから長い期間愛用できるモノは、ルイ・ヴィトンであろうと名もなきブランドであろうと間違いなく本物だ。
素材としてはレザーやシルバーが経年変化を楽しめる筆頭として認識されているが、コットンやウールといった布素材はもちろん、非貴金属のメタル素材もエイジングを楽しめる。クルマやバイクも立派にエイジングしていくのだ。しかし、ライダースジャケットや革小物、シルバージュエリー、デニムウェアなどが気軽に経年変化を楽しめるアイテムの代表格であることは疑いようがない。メンズファッションの永遠のスタンダードアイテムであり、まさに時代を超えて愛用できる逸品も多く存在する。それらの中から自分だけの相棒を見つけるのも最高に楽しいだろう。


ヴィンテージのオメガ・スピードマスター・プロフェッショナルとチュードル・オイスターデイト。2020年の今も変わらずカッコ良く身に着けられるヴィンテージウォッチも経年変化を楽しめるアイテムとして忘れてはいけない。ボリュームのあるシルバージュエリーは年齢と共に卒業してしまう人も多いが、ラギッドなスタイルを貫くのであればいくつになってもTPOに応じて愛用したいところ。

革靴も男が長く愛用できるアイテムの筆頭。オールデンなどの有名ブランドも素晴らしいが、安価なヴィンテージであっても良いモノは比較的簡単に見つけることができる。ブライドルレザーのベルトやジャパンデニムと一緒に10年後も愛用できる。

本質的に良いモノを見つけるために、自分の価値観を磨き続ける

経年変化自体は良いアイテムが持つ副産物のようなもので、それがすべてではない。10年以上使えなければダメ!と決めつけてしまうと選択肢が狭まってしまうし、良い出会いも生まれなくなってしまう。LIVE IN RUGGEDが考える価値その2は「本質的に良いモノ」であること。
例えば5ポケットジーンズのように普遍的な完成されたデザインに見出すのも良いし、熟練職人が可能な限りハンドメイドで作るアナログさに見出すのも良い。産地にこだわるのも良いだろう。自分が本当に良いと思える価値観をクリアしていれば「本質的に良いモノ」とする…そう、人それぞれ違う価値観で決めて良いのではないだろうか。
というのも、良いと思う価値観は人によって異なっているのが自然だからだ。そしてあまりに情報過多の時代ゆえ、本質的なことを見失いそうになってしまうこともある。だからこそ自分の中に一本芯の通った価値観を定めることが大切だと思う。もしまだその価値観が定まっていなければ、焦らずにこれから時間を掛けて見つけていけば良いのだ。また、既に見つかっているように思えても価値観は意外と変化していく。感性や審美眼を磨き続けることが何よりも大切なことなのかもしれない。
どんなに長生きしても人生一度きり。若い頃にしか身に着けられないモノもあるし、一定以上の年齢に達しないと似合わないモノだってあるだろう。若い方には失敗を恐れずにどんどん良いモノを見て、感性を磨くことを心の底からおすすめする。アラフォーの私はこれまでの知識と経験を活かしつつ、ますます物欲と上手に付き合っていきたい。楽しんだ者勝ちだ!

ITEM CREDIT
  • Studio D’artisan:SD-103 / SD-107
  • Azusa:Orthodoxy
  • Chrome Hearts:Classic oval cross ring / Keeper ring / Scroll ring
  • Skull:Studs belt
  • DENIME:New 507 type denim jacket
  • Red Wing:8172 / 8179
  • Gibson:1968 Les Paul Custom CS VOS Ebony
  • Omega:Speedmaster professional (1982 Vintage)
  • Tudor:Oysterdate (70’s Vintage)
  • Travis Walker:Original skull ring 10th aniv
  • Military shoes:Vintage
  • Martin Faizey:Bridle leather belt
  • Bill Wall Leather:Ultimate skull pendant

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