For experienced gents ©SAINT Mxxxxxx

経験値の高い大人にこそ着てほしい、セント・マイケルのロックなTシャツ

オリジナリティたっぷりのグラフィックとヴィンテージライクな加工で一躍ラグジュアリーストリートの頂点に躍り出た〈セント・マイケル〉。先日ローンチされた新作のTシャツコレクションは、古着やロックTも着てきた洋服好きの大人が本能で欲しくなる逸品が揃った。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : Mastered

色々と着てきた大人こそTシャツ選びは思う存分こだわるべき

関東地方も今秋梅雨明けが予想され、いよいよ本格的なサマーシーズン到来を控える今日この頃。LIVE IN RUGGED読者の皆様も既にTシャツ一枚でお過ごしのことだろう。お気に入りのTシャツを今年もヘビロテで着たり、真新しいデザインを新調したり、古着屋巡りをしたり…Tシャツの楽しみは千差万別。そういう筆者も既に新しいTシャツを何着も購入済み。もちろん既に所有しているお気に入りも着続けるけれど、新しい一着を購入するといまだに気分が高揚する。やっぱりいくつになってもTシャツは楽しいし、ワクワクする。
そしてアラフォーになって改めて実感しているのは、ワンクラス上の上質なTシャツが与えてくれる満足度の高さ。ワンクラス上の条件は人それぞれでいい。単純にブランドで選んでもいいし、素材にこだわってもいい。逆にノーブランドであってもレアなヴィンテージものを発見する喜びでもいいのだ。ただし年齢を重ねて経験値が高い大人としては、Tシャツであろうとクリエイティブにこだわりまくった逸品こそ着ていて喜びを感じるのも事実。
本日は国内外の高感度なセレクトショップで取り扱われ、ファッション好きから熱烈な支持を集める〈©SAINT Mxxxxxx(セント・マイケル)〉の新作Tシャツを紹介。ボディからグラフィック、加工まで徹底的にこだわった「大人のためのTシャツ」で読者の皆様の物欲を思いっきり刺激しようと思う。

ヴィンテージ顔負けの作り込みとハイセンスなグラフィックで彩られるTシャツがファンを魅了

〈セント・マイケル〉は〈READYMADE(レディメイド)〉のデザイナーである細川雄太と、アメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動するマルチビジュアルアーティスト、Cali Thornhill DeWitt(カリ・ソーンヒル・デウィット)が手掛けるブランド。今シーズンが3シーズン目とまだまだ若いブランドながら、あの〈レディメイド〉のデザイナーが新たに立ち上げたということもあり、デビューシーズンから爆発的な人気を集めている。
〈レディメイド〉が古着やヴィンテージの素材を再利用するアップサイクル・リビルド系を極めたブランドであるのに対し、〈セント・マイケル〉はビジュアルアーティストをパートナーに迎えたこともあり、よりグラフィカルなデザインが特徴だ。ただ、生々しいほどの質感を持つハイレベルな加工は両ブランドに共通する魅力。Tシャツというごくシンプルなアイテムであってもヴィンテージ顔負けの仕上がりになっており、そこもファッション好きを夢中にさせる理由だ。
今シーズンは「War in heaven(天の戦い)」をテーマに、細川氏とデウィットが独自の解釈を持ってデザイン。マリア像や天使といったクラシックなモチーフを〈セント・マイケル〉流にアレンジし、新品なのにヴィンテージのようなルックスが完成した。


ブランド名と天使のイラストがフロントに描かれるデザイン。ゆるさとハードさがミックスされた独自のグラフィックはここならでは。

今っぽいややオーバーサイズのシルエットなので、誰でもこなれた着こなしができる。


「SAINT HOLY WAR SOCIETY」というメッセージと宗教画の写真がシュール。

何年も着込んで色褪せたようなカラーリングをリアルに再現できるのも〈セント・マイケル〉の凄さ。


こちらはグレーに近い黒のボディにモノクロでライオンの写真が。所々フェイド感が違うボディは新品とは思えない。

〈LEGO(レゴ)〉のキャラクターを聖人風にアレンジ。ともすれば可愛くなりがちなデザインだが、今シーズンのテーマに沿ったダークでロックな雰囲気。


タイポグラフィのカッコ良さも〈セント・マイケル〉の魅力だ。ヴィンテージ風にかすれたフォントがダークな雰囲気を加速させる。

すべてのTシャツが〈セント・マイケル〉のフィルターを通してオリジナリティあふれるデザインに。皮肉が効いていたり遊び心が散りばめられたデザインは毎シーズン瞬殺レベルで売り切れる。

これはある意味、大人のためのロックTシャツ

ヴィンテージへの愛が強いデザイナーゆえ、Tシャツコレクションもご覧の通り雰囲気たっぷりの仕上がりに。何年も着込んで色褪せたようなフェイド感を再現していたり、それに合わせてプリントも絶妙にかすれさせたりと、同業者が見たら嫉妬するほどの技術力の高さだ。タイポグラフィや写真、モチーフなどのグラフィック要素のオリジナリティが高いのも〈セント・マイケル〉の魅力と言えるだろう。古着屋の壁に飾られているような「ヤレた雰囲気」が全面から漂っていながら、ハイブランドにも通じる上質さとセンスの良さも共存している。〈レディメイド〉のデザイナーによるブランドという一面もあるけれど、〈セント・マイケル〉のアイテムが即日完売を繰り返すのは、ファンを決して飽きさせない引き出しの多さとオリジナリティ抜群のデザイン、作り込みの技術の高さが三位一体となっているから。
直接的にロック系のグラフィックがあるわけではないのに若い頃によく着ていたロックTシャツに近しい雰囲気を感じてしまうのは、きっと筆者だけではないはず。〈セント・マイケル〉のTシャツは、誤解を恐れずに言うと大人のためのロックTシャツと捉えても良いかもしれない。そんな雰囲気や精神性を感じるからこそ、古着はもちろん、ストリートブランドやハイセンスなファッションブランドまで分け隔てなく着てきたファッション好きの大人にも支持されているのではないだろうか。
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