Captivating aging of TCB jeans

【超バキバキ】美容師が2年間愛用したTCBジーンズのキラーエイジング

美容師のオーナーが約2年間根性穿きを続けた結果生まれた殺人級のエイジングをご覧あれ。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : TCB JEANS

いまもっとも注目されているジャパンデニムブランド〈TCBジーンズ〉

古き良きヴィンテージデニムをサンプリングしながら今の時代に合ったデイリーウェアとして愛用できるデニムウェアを制作する〈TCB-JEAS(TCBジーンズ)〉。2012年創業と比較的新興ブランドではあるものの、瞬く間にデニム業界のトップブランドへと成長した。恐らくLIVE IN RUGGED読者の中にも愛用者がいるのではないだろうか。まずは初見の方のために簡単にブランドの歴史を説明しよう。
〈TCBジーンズ〉の代表を務める井上一(いのうえ・はじめ)氏は幼少期からデニムを中心としたアメリカンカルチャーに魅了され、20歳の時に国産デニムの聖地である岡山県児島に移住。まずは縫製工場で勤務しながらデニム製作の基礎を学び、その後企画を手掛ける会社に転職。そこでは受注から納品までのアパレル業界の一連の流れをすべて経験したという。その後27歳の時に「TCB」の社名で縫製工場を設立し、自宅の作業場でミシン10台と格闘しながらたった一人で縫製作業のすべてを担当するというスモールビジネスをスタートする。今でこそ世界的な認知度を得るブランドへと成長した〈TCBジーンズ〉も、当たり前のことだけれど最初はごく小さい規模だったのだ。
オリジナルブランドを立ち上げる直前である2011年に現在の工場に移転。他社製品のOEM生産を行いながらも自分たちならではのモノ作りに飢えていた井上氏と仲間たちは、2012年に児島で開催された「デニムフェスティバル」への出店依頼を受けてTCB初の自社商品を生産。今はなきコーンデニムを使用した50年代スタイルのジーンズだったという。このファーストサンプルを基にオリジナルブランドとして〈TCBジーンズ〉がスタート。それ以来ヴィンテージデニムを彷彿させる作りと随所に施されるオリジナルデザインでファンを増やし続け、ジャパンデニムブランドの中でもトップクラスの人気と実力を持つブランドへと成長している。
本記事で紹介するデニムジャケットと5ポケットジーンズはHairMarkets・JAMにて美容師として活躍されている方の〈TCBジーンズ〉。激しいコントラストが浮き出るセットアップはデニム好きであれば思わず反応せずにはいられない強烈なエイジング!代表の井上氏自らが撮り下ろしたファッションシューティングを見ながら〈TCBジーンズ〉の魅力を堪能しよう。


身幅とタイトに、着丈をやや長めに設計した2ndタイプのデニムジャケットは、ジャストサイズで着ることでアタリやヒゲがくっきりと刻まれている。特にアーム部分のジャバラは壮観。

細身シルエットのジーンズにもくっきりとしたヒゲが。ジャストサイズで細身だからこそ表れるハードな色落ちとアタリが何ともクール。


強く色落ちした太もも~膝近辺と濃いインディゴが残る腰回りと膝下。洗濯回数を極端に抑えた根性穿きならではの経年変化だ。

オーナーの体に沿って見事にエイジングしている。お尻周りの淡いグラデーションと膝裏のバキバキとしたハチノスからも愛用具合がよく伝わってくる。


左腕は部分的に生地が裂け、コットンの芯地が見えてしまっている。腕周りのダメージが極端に進んだのは美容師という職業柄、腕を酷使するからだろうか。

置き画で撮影してもド迫力のルックス。生地のよれやねじれ、パッカリングなど、部位によって異なるエイジングがしっかりと表れているのが興味深い。


肘周りの放射線状のアタリがアームの細さを物語っている。

一般的にジーンズをジャストサイズで穿くと横方向に引っ張られるようなアタリが生じるが、このジーンズもまさにそのエイジング。細かい線状のハチノスもスリムシルエットならでは。

オーナーのライフスタイルがそのまま刻まれた至高のエイジング

約2年間ほぼ毎日愛用したという2ndタイプの50’s ジャケットとSlim 50’sジーンズ。タイトフィットならではのシャープなアタリが浮き出るデニムジャケットとジーンズは、オーナーにとってこれなしではあり得ないほど大切な相棒なのではないだろうか。リジッド状態からここまでコントラストが強めのエイジングに育てるには通常もっと時間が掛かるものだけれど、たった2年間でここまでバキバキにしてしまうオーナーの偏愛っぷりも見事の一言。ここから2年間更に着続けると一体どんな経年変化を見せるのかも大いに気になるところだ。
なお現在はタイトフィットの50’s ジャケットは生産を中止し、ややゆとりのある新バージョンへと移行している模様。デニムジャケット、ジーンズ共に約13.5ozのジンバブエコットンを採用し、太く短いアタリは長く穿きこむことで自然と線落ちへと繋がっていき、ヴィンテージデニム直系の素晴らしい色落ちを見せてくれる。気になる方は以下のITEM CREDITから詳細をご覧いただきたい。
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