ONE PIECE OF ROCK WW2 San Francisco

ヴィンテージ愛好家からもリスペクトされるONE PIECE OF ROCK 究極の大戦モデル「S409XXX M-WW2 San Francisco」

あらゆるジーンズを経験した猛者も恋に落ちる究極のデニムブランド、〈ONE PIECE OF ROCK〉の大戦モデル、S409XXX M-WW2 San Franciscoを解剖。妥協という言葉を知らない同ブランドの魅力と併せて紹介する。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : ONE PIECE OF ROCK

ハードコアなデニム狂から熱烈に支持される稀有なブランド

ジーンズの聖地、岡山県で小中儀明氏がたった一人で製作するデニムブランド〈ONE PIECE OF ROCK(ワンピースオブロック)〉。ジャパンデニムが乱立する岡山県でもカリスマ的な人気があり、世界中のデニム狂からリスペクトされているブランドだ。古き良きアメリカ衣料と現代の衣料、そしてヴィンテージへのこだわりと今の時代の感覚をミックスさせて生み出すことをテーマに「一枚岩」を意味する「ONE PIECE OF ROCK」をブランド名に掲げ、異常なほどのこだわりを持ってデニムウェアを製作。世界的に見てもハードコアなデニム狂である元SMAPの草彅剛氏も愛用していることからも、本物を求める人々から熱烈な支持を集めていることが分かる。
〈ワンピースオブロック〉の凄さを書きだしたらキリがないので、本稿では常に品薄の人気モデルであるS409XXX M-WW2 San Franciscoにフィーチャー。このブランドならではの大戦モデルの魅力を解剖する。


裾に向かってわずかにテーパードしていくシルエット。これぞ王道!と言いたくなるクラシックなパターンで構成されている。

バックシルエットもオーソドックスでクセのないデザイン。

デニム生地からミシン、糸まで大戦モデルと呼ばれるために必要なすべてを再現

「S409XXX M-WW2 San Francisco」の詳細を書く前に、大戦モデルって何?という方に簡単に説明しよう。
第2次世界大戦の真っ只中であった1940年代前半、アメリカは戦争に使用する物資に力を入れていたため、戦時製品監督局による規制が入ることとなる。簡単に言うと戦争に勝利するために民間のあらゆる物資を節約し、軍事力を維持しようというもの。この規制は既に巨大なブランドに成長していた〈LEVI’S(リーバイス)〉にも波及し、製品を製造するうえで必ずしも必要ではないパーツ等は省略されることとなる。その結果、リベットなどの各部を簡素化したジーンズが誕生。これを現代では大戦モデルと呼び、戦時中でしかあり得なかった仕様を楽しめるジーンズとして評価され、世界中のデニム好きから愛されている。
〈ワンピースオブロック〉のS409XXX M-WW2 San Franciscoからは執念すら感じさせる作り込みがある。ヴィンテージの糸を解析した大戦モデル専用のデニムを再現。濃い染めとザラついた手触りが特徴的なデニム生地は穿きこむと柔らかい質感に変化し、迫力のある色落ちへと成長していく。
ミシンへのこだわりも凄まじい。1940年代のミシンを調達し、簡素化を命じられていた1940年代のジーンズを徹底的に再現しているのだ。現代のジーンズと比較すると縫製が真っ直ぐではなくやや曲がっている特徴をひとつひとつ手作業で小中儀明氏が再現。パーツの省略だけではなく普通は誰も気にしない縫製などの仕様も再現することで、本当の意味で「再現」と言えるモデルが誕生した。ちなみに縫製糸をアメリカに特注するなど、些細と思われがちな部材に至るまでこだわりが注がれている。


月桂樹ボタンとドーナツボタン。これらのボタン類はもっとも大戦モデルらしさを感じるパーツでもある。

リベットのないコインポケットも大戦モデルの重要な仕様。リベットで補強できない分、縫製で強度を高めている。

ヴィンテージ好きからもリスペクトされるのは、世界的に見てもトップクラスの品質があるから

通常の501XXはコインポケットもリベットで補強されているのだが、大戦モデルはこの部分も簡素化。リベット補強せずに縫製のみで強度を維持する仕様になっている。当然S409XXX M-WW2 San Franciscoもその使用を完全に再現し、まるで当時のジーンズがタイムマシンに乗って届いたかのような仕上がりに。ちなみにコインポケット以外ではリベットが打たれているが、ヴィンテージの大戦モデルは主に刻印リベットと無地リベットの2種類が使われている。ブランド名等が刻印される刻印リベットは戦時製品監督局の目がそこまで厳しくなかった大戦モデル以前~前半のジーンズに採用され、刻印のない既製品を利用した無地リベットは規制が厳しくなった大戦モデル中期以降で採用。〈ワンピースオブロック〉のS409XXX M-WW2 San Franciscoは無地リベットなので、中期以降の大戦モデルを再現したジーンズということになる。
デザイナー/ディレクターがひとりで製作するという稀有な製作スタイルを貫く〈ワンピースオブロック〉の縫製へのこだわりはS409XXX M-WW2 San Franciscoにも強く注がれている。当時のジーンズと同じくアイロンを一切使わずに手曲げで縫製する製作方法を採用し、じっくり見比べると分かる程度のわずかな個体差を生み出しているのだ。
製作時間などのコストを考えると決して採用されることのない古めかしいスタイルで製作されていることは、巨大企業が知ればバカバカしいと一笑するかもしれない。でもその呆れるくらいのこだわりと情熱こそがハードコアなデニム狂から支持される秘訣。ヴィンテージをリアルに穿いてきたユーザーはもちろん、ジャパンデニムのファンにもリスペクトされる〈ワンピースオブロック〉がこれほど人気を集めるのは、通常のユーザーが気にも留めない部分まで異常なほどこだわっているからに他ならない。


「PIECE」文字が入るレッドタブ。バックポケットにはステッチが入らないシンプルなデザイン。

くるりと折り返されたまま縫製される裾もポイント。この雑に見える仕上がりも大戦モデルならではのディテールだ。

異常なほどのこだわりを注いで作られる究極の大戦モデル

もしあなたが色々なブランドのジーンズを一通り経験し、そろそろ新鮮さがなくなってきたと思っているのなら、ぜひ〈ワンピースオブロック〉の大戦モデルを体験してほしい。本物だけが持つリアリティと究極レベルの完成度を味わえるはずだ。
同じくジャパンデニムを代表するブランドである〈WAREHOUSE(ウエアハウス)〉の創業25周年記念モデルも要チェック。
クラシックな仕様のジーンズがお好きであれば1933年製の501XX復刻モデルもご覧いただきたい。

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