PURE BLUE JAPAN Extra Slub 17.5oz

PURE BLUE JAPANの「Extra Slub」 リラックステーパードは強烈なスラブ感と美麗なシルエットを両方楽しめる優れもの

こだわりの強いデニム狂もうならせる〈ピュアブルージャパン〉屈指の名作、「Extra Slub」の魅力に迫る。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : BLUE OWL

これからの季節に超スラビーなヘヴィーオンスデニムはいかが?

思い出したかのように残暑が戻ってきたここ数日。しかし来月になれば本格的に涼しい季節がやってくる。LIVE IN RUGGED読者の皆様は「やっとジーンズを穿ける!」とソワソワしているのでは?暑さなんて気にせず毎日ジーンズを穿かれている方も多そうだけれど、リジッドのブルージーンズを穿き始めるのに最適な季節は間違いなく秋以降だ。デニム狂の方には説明不要だが、メリハリのあるくっきりとしたアタリを楽しむには穿き始めてから数ヵ月は洗濯を控えるのが一番。いわゆる「根性穿き」である。洗いたい気持ちをぐっとこらえながら毎日のように真新しいジーンズを穿き続けることで、腰回りや太もも、膝裏などに強いクセが付き、それがそのままコントラストの強い色落ちへと成長してくれる。そのためには最低限涼しくなってから着用を開始する必要があるのだ。
気が早い方は次なる新品を真夏のうちに購入しているかもしれないけれど、これからお探しの方はぜひPURE BLUE JAPAN(ピュアブルージャパン)を選択肢に加えていただきたい。特に、本日紹介する17.5ozの「Extra Slub」はコントラスト強めの色落ちを好む方には最適の選択になるはずだ。
EX-019 「Extra Slub」 17.5oz リンスド・セルヴィッジデニムは〈ピュアブルージャパン〉が独自に開発した超スラビー(デコボコした手触り)な質感を持つデニム。ジャパンデニムには欠かせないシャトル織機の中でも特に張力の低い昔ながらの機械を使い、ゆっくりとゆるく織る技術を組み合わせた特製素材だ。一般的にデニムはテンション(張力)が低ければ低いほど生地の中に絶妙に「ゆるさ」が生じる。その特性を生かしてわざとローテンションで織ることでデコボコとしたざらつきのある質感のデニムが生まれる。最新の織機とは決定的に織る速度が遅いため大量生産は不可能で、結果的に小ロットとなるため、大量生産されるデニムとは掛かるコストもまったく異なるのも特徴。よって3万円オーバーとジャパンデニムブランドの中ではやや高価な値段になっているものの、それでも本物を知るデニム狂たちから絶大な支持を集め続けている傑作アイテムである。


藍染め職人の姿を表現したディアスキン製のレザーパッチはナチュラルに近いカラー。濃紺のデニムとのコントラストが美しい。

写真からもスラブ感がよく伝わってくる。新品状態で生地の走りがここまで目に見えて感じられるデニムは決して多くない。

ジャパンデニムの新世代を象徴する美麗シルエット、リラックステーパードフィット

本日紹介しているモデルは腰回りから太もも部分にかけてゆとりのあるリラックステーパードフィット。〈ピュアブルージャパン〉は全体が細身のタイとフィットモデルも国内外問わず大人気だが、特に海外ではこのリラックステーパードフィットが1、2を争う人気を持っている。その秘訣は着用時にもっとも負荷の掛かる腰回りと太もも周辺に余裕があり、ストレスがないこと。そして膝上あたりから足首に向かって一気に絞ることで実現したテーパードシルエットの美しさにある。このシェイプは従来のヴィンテージレプリカ系デニムにはなく、ジャパンデニムブームで誕生した新しい形なのだ。足首に向かって計算しつくした形状でテーパードしていくため、シルエットの美しさは他のシルエットのジーンズでは味わえない魅力がある。ジャパンデニム=アメカジという固定観念が世の中にはあるけれど、素材や作りはヴィンテージ直系で形がきれいなので合わせる洋服の系統も広がる。トップスやシューズをモノトーンでまとめたモード寄りの着こなしにも対応できる守備範囲の広さも世界的に評価されているのだ。
つまり、デニム自体は超アナログのジャパンデニムを全面に使い、チェーンステッチやボタンフライ、隠しリベットといったヴィンテージディテールはそのままに洗練された着こなしもできるという優れもの。〈ピュアブルージャパン〉らしいブルーのセルヴィッジやナチュラルカラーに限りなく近いディアスキン(鹿革)のパッチ、オリジナルのニッケルボタンフライなどももちろん楽しむことができる。


コインポケットは狭めの設計。もちろんリベットは銅製の打ち抜きタイプだ。

オリジナルボタンと隠しリベット、そして堅牢なチェーンステッチ。すべてのパーツと作りこみがジーンズとしてトップクラスの完成度を持つ。


柔らかくしなやかなのに水に強く引き裂き強度の高いディアスキンを贅沢に使ったレザーパッチ。穿きこむと飴色に変化していく。

〈ピュアブルージャパン〉らしさあふれる鮮やかなブルーのセルヴィッジを採用。幅は狭め。

他ブランドでは味わえない立体感あふれるエイジングへ

超スラビーな17.5ozのセルヴィッジデニムはちょっとやそっとでは色落ちをしてくれないし、巷にあふれる快適性を売りにしたパンツとは真逆の穿き心地。ヘヴィーオンスデニムと言っても柔らかさも追及しているためゴワゴワした不快な感覚はないけれど、タフなパンツであることに変わりはない。だからこそこれから穿き始めるには最適のジーンズと言える。
素材とシルエットの2点で他のデニムブランドとは一線を画すオリジナリティを持ち、独特の経年変化を思う存分楽しめる〈ピュアブルージャパン〉のEX-019 「Extra Slub」 17.5oz リンスド・セルヴィッジデニム、秋の始まりにいかがだろうか。
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〈ピュアブルージャパン〉の穿きこみサンプルを見てエイジングのイメージを膨らまそう。