ラグジュアリーでサステナブルなBurberry×DAB Motors 電動バイク

ファッションブランドが作る洋服以外のプロダクトには、時として思わずPCの画面に向かって前のめりになってしまうモノがある。ブランドのチャレンジングな姿勢が具現化されたモノ。「これは凄い、誰が買うんだ？」と感じるほどぶっ飛んだアイデアのモノ。それが本当に買えるかどうかは問題ではない。私たちは常にファッション（とその界隈）に刺激を求めているのだ。
イギリスを代表するブランドである〈Burberry（バーバリー）〉とフランスのバイクメーカー〈DAB Motors（ダブ・モータース）〉が作った電動バイクにも、ファッションを愛する人間が思わず詳細を知りたくなるパワーがある。〈バーバリー〉は毎月17日に限定プロダクトを発売する「Bシリーズ」を展開中で、このバイクもそのシリーズから生まれた。

1856年に創業した〈バーバリー〉の歴史は絶え間ない探求心と革命、ファッションへの愛で彩られている。1879年に誕生した革新的な新素材「ギャバジン」、トレンチコートの発明、一世を風靡した「バーバリー・チェック」のタイムレスなデザインなど、150年以上にわたりファッション業界にエピックな出来事を提供してきた〈バーバリー〉にとって、異業種コラボもブランドを新鮮さを保つ重要な活動のひとつだ。
〈ダブ・モータース〉と開発した都市型電動バイク「コンセプト-E RS バーバリーエディション」は、アクティブなモーターサイクルという乗り物に老舗ブランドならではのラグジュアリーをプラスしている。ボディにはビスポークロゴのアートワークを配し、最高品質のバーバリーレザーで製作した手縫いのTBモノグラムサドルとカスタマイズ可能なハンドルバーをセット。分かりやすいアイコンや柄で主張せず、あくまでもモダンでミニマル。シートやハンドルなどの各パーツに注目するとさり気なくラグジュアリーさを感じるデザインに仕上がっている。

イノベーションを起こし、探検心を満たすため、よりサステナブルな方法を探求するという〈バーバリー〉のコミットメントに沿って誕生した電動バイクは、フランスのバイヨンヌにある〈ダブ・モータース〉のファクトリーでデザインから設計、製造までを一貫して行われる。現地でのオーダー生産により、廃棄物を減らすだけでなく、業界最高峰の航空製造技術を用いることでバイクの寿命がより長く保たれるようにデザインされているという。
ファッション業界に限らずサステナブルであることが企業活動の必須項目になりつつあるが、今後も本モデルのように業種を超えてSDGsを追及する試みが様々なブランド・メーカーで行われるはず。〈バーバリー〉と〈ダブ・モータース〉のコラボレーションには確かに話題性がある。しかし一過性のトレンドやバズることを最終目標にするのではなく、サステナブルなモノ作りの試みとして影響力の強いブランドがユニークなアイテムを制作することは、いち消費者としてもワクワクする。ちなみに筆者はバイクの免許を持っていないので電動バイクは自分の人生にはまったく関係がない。それでも、冒頭で述べたようにチャレンジングな姿勢で作られたモノを目にするとワクワクしてしまう。新型コロナウイルスの影響で1年以上も世の中が暗く沈み、予想もつかないタフな環境に投げ出された私たちには、何かしらパワーを感じたりワクワクさせてくれるモノが必要だ。バイクの免許を持っている方は今年最後のお買い物として検討してみてはいかがだろうか。
〈バーバリー〉×〈ダブ・モータース〉による「コンセプト-E RS バーバリーエディション」は2カラー展開。〈ダブ・モータース〉のオンラインストアにて約390万円からオーダーを受け付けている。日本の路面店では〈バーバリー〉銀座店で取扱い中。

モータースポーツとストリートファッションが融合した〈PALACE SKATEBOARDS（パレス・スケートボード）〉と〈Mercedes-AMG（メルセデス・エーエムジー）〉のカプセルコレクションも必見。
ファッションブランドと自動車メーカーのコラボレーションでは、〈Supreme（シュプリーム）〉×Lamborghini（ランボルギーニ）によるアパレルコレクションも過去に大いに話題を呼んでいるので、併せてチェックしよう。