
ルイス・ハミルトンがメルセデスからフェラーリへ電撃移籍
6度のワールドチャンピオンを獲得した〈メルセデス AMG〉を離れ、2025年シーズンから〈フェラーリ〉へ
Written : LIVE IN RUGGED
黄金時代を築いた〈Mercedes AMG〉を離れ、”跳ね馬” へ
世界最高峰のモータースポーツ、FORMULA 1(フォーミュラワン)にて計7度のワールドチャンピオンに輝いたLewis Hamilton(ルイス・ハミルトン)が〈Mercedes-AMG(メルセデス)〉を離れ、2025年シーズンより〈FERRARI(フェラーリ)〉に移籍するという衝撃的なニュースが発表された。
ルイス・ハミルトンは1993年に8歳でレーシングカートをはじめ、2年後の1995年にギリスカートチャンピオンを獲得。1995年にはF1における老舗チームである〈McLaren(マクラーレン)〉と長期契約を交わし、2007年に〈McLaren Mercedes(マクラーレン メルセデス)〉から正式にF1デビューを果たす。F1史上初の黒人ドライバーとしても大きな注目を集めたが、何よりも評価されたのはその走りだった。デビューから3戦連続表彰台という史上初の成績を収め、第6戦カナダGPではポールトゥーウィンで初優勝。翌2008年にはF1史上最年少のワールドチャンピオンに輝く。
それ以降、ルイス・ハミルトンの大躍進は一度も途絶えることがなかったと言っていいだろう。その年によってマシンの性能が異なるモータースポーツの世界ではコンスタントに勝利を収めることが非常に難しいのだが、ハミルトンは常にプロフェッショナルとして強烈な戦績を収めてきた。2013年に〈メルセデス AMG〉に移籍後は、2014年に2008年以来のワールドチャンピオンを獲得。その後はまさに「ハミルトンイヤー」で、〈メルセデス AMG〉在籍中は計6度もワールドチャンピオンという圧倒的な結果を残している。
モータースポーツファンにとって「ハミルトン=メルセデス」という図式が完全にできあがっていたはずだ。実際ハミルトン自身もその思いは長年持ち続けていたはずで、昨年夏には〈メルセデス AMG〉と2年間の契約も交わしている。今回の〈フェラーリ〉への移籍にあたり、わずか半年後に契約解除条項を発動させた形となる。恐らくこれは〈メルセデス AMG〉にとっても想定外の事件だったのではないだろうか。






年俸が下がっても移籍を選んだハミルトン
あまりにも長く在籍しすぎてマンネリを感じたのだろうか?それとも〈メルセデス AMG〉の競争力の衰えを感じたのだろうか?もしかしたら〈フェラーリ〉のドライバーになるのが長年の夢だったのかもしれない。現時点では移籍の理由が語られていないが、F1を代表するトップドライバーの電撃移籍のニュースは世界に衝撃を与えている。
ちなみに〈メルセデス AMG〉におけるハミルトンの年俸は5,500万ドル(約80億円)と言われている。下世話な話になってしまうが、〈フェラーリ〉に移籍することで4000万ユーロ(約64億円)に収入がダウンするという情報もある点も興味深い。〈フェラーリ〉とは2年契約を交わし、3年目のオプションも付いているという情報があるが、いずれにしても古巣よりも年俸は大幅に下がることになる。もっとも、庶民の感覚からすれば80億円が64億円に下がったところで「羨ましい」という感情しかないのだが…。
〈フェラーリ〉は今回の移籍に関して、非常に短い声明を発表した。
「2024年2月1日、マラネロ発 ー スクーデリア・フェラーリは、ルイス・ハミルトンが2025年に複数年契約でチームに加わることを発表する」。
まだ先の話だが、2025年シーズンから〈フェラーリ〉のドライバーはルイス・ハミルトンとCharles Marc Hervé Perceval Leclerc(シャルル・ルクレール)のコンビとなる。真っ赤なドライビングスーツに身を包んだハミルトンの姿には違和感を感じそうだが、もちろん楽しみでもある。