Jeans are a sign of rebellious spirit

どれだけ流行が変わってもブルージーンズを穿くという反骨精神

エイジングさせるという価値観は古臭い?でも、自分が好きであれば変わらず愛用し続けるのも男のファッションの楽しみ方。今はなきホワイトオークコーンデニムを使った〈リーバイス〉501XXを眺めながら、流行と定番の関係性を考える。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : Levi’s

超定番アイテムであっても流行りの浮き沈みの影響は避けられない

ファッションに流行や浮き沈みは避けられない。ブルージーンズやワークブーツはメンズファッションにおいて完全に定着した定番アイテムだが、売れる時と売れない時があり、洋服好きな人たち(主にトレンドを重視する若者たち)が目もくれない時代が必ずある。
今年某アパレル系企業に転職し、それを改めて感じる場面が多い。アパレル系なので当然洋服好きばかりが集まっていて、特に自分よりも若い方々は最新のトレンド情報をキャッチし、ヨーロッパのモード系ブランドの高価な洋服や靴、小物をごく自然に身に着けていたりする。そういった方々の多くは「ファッション=今カッコ良くて価値があるモノ」であり、土臭さの漂うアイテムには興味を示さないタイプが多い。だから、オーセンティックなジーンズやブーツ、ジュエリーや腕時計ではなく、全身モノトーンのモード系だったり、人工素材(ナイロンなど)をフルに活かしたウェアだったり、〈Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)〉のTABIブーツや〈Nike(ナイキ)〉のバスケットボールシューズを履いていたりする(〈ナイキ〉のスニーカーはテイストに関係なく愛用者が多いけれど)。
それが良い悪いということではまったくなく、最新のファッションを愛しながら装うことへの興味やこだわりが強い人たちにとっては、単純に土臭い系アイテムは興味の対象外なのだ。
だから、世の中全体がそういうムードになるとどれほど定番のアイテムであっても苦渋を強いられてしまう。これまでもジーンズが売れない時代があったし、スニーカーブームで革靴やワークブーツの売れ行きに如実に影響が出た時代もある。今はまさにそんな時だろう。何年か経って定番の良さが再認識されるタイミングは必ず来るし、そもそも流行がどれほど移り変わろうとも定番アイテムを強く愛する人たちも多くいるのだが、どんなモノでもファッションである以上浮き沈みは決して避けられない。


裾に向かってズドンと落ちるラギッドなストレートシルエット。決してスタイリッシュではないけれど、これが古き良き501XX。

伝統のアーキュエイトステッチと2ホースマークの革パッチ。そして「501XX」の型番スタンプは90年代に思春期を過ごした洋服好きの憧れだった。


この501XXは今はなきホワイトオークコーンデニムを使用しており、それだけで価値が高い。

赤耳とチェーンステッチのコンビネーションは不変のアイコンだ。

流行りを楽しみつつ、ぶれない自分の価値観をもってファッションと向き合う

ここに〈LEVI’S VINTAGE CLOTHING(リーバイス・ヴィンテージ・クロージング)〉の501XXがある。言わずもがな、501XXと言えばファッション業界において屈指の超定番アイテムだ。100年以上の長きに渡り年齢や国籍を問わず愛されてきた、メンズファッションの永遠のスタンダードアイテムにして、逸品の中の逸品。しかし、これほど完成度の高い定番品であってもトレンドの渦に飲み込まれ人気が低い時代もある。2000年代はLAセレブデニムブームの波に押され、2010年代以降はストリートファッションのブームが起き、名だたるメゾンやモード系ブランドまでストリートテイストあふれるファッションを打ち出す。その中においてオーセンティックなジーンズやブーツの存在は皆無に等しい。
それを理解し、積極的に自分のファッションにも取り入れながら、筆者はブルージーンズを365日穿き続けている。周りの人が穿くテック系パンツがやけにカッコ良く見えることがあっても一切ぶれることなく。
単純にジーンズが大好きなのもあるけれど、流行っているものへのささやかな反骨精神もあるかもしれない。考えてみればジーンズは時代を映す鏡のような存在でもある。かつてジェームス・ディーンがスクリーンでブルージーンズを穿いたことで不良の代名詞になったり、悪名高いヘルズ・エンジェルスがライダースジャケットやレザーベストにボロボロのブーツカットのジーンズを合わせたり。ロックスターもムービースターも反骨精神たっぷりのワルはいつもブルージーンズを穿きまくっていた。だから、今毎日ブルージーンズを穿くことにこだわり続けている人たちは、多かれ少なかれメインストリームへの反発心を少しだけ心の中に持ち合わせているのではないだろうか?周囲の目や評価なんて関係ない、俺はこれが好きなんだ!という愚直なこだわりはそれだけでロックだからだ。
流行っては風のように過ぎ去っていく儚いトレンドを追い求めてしまう自分がいることも認めつつ、いつの時代も変わらない無骨な定番品も大切にしていきたい。〈メゾン・マルジェラ〉や〈RAF SIMONS(ラフ・シモンズ)〉のようなモードブランドから〈Supreme(シュプリーム)〉や〈PALACE SKATEBOARDS(パレス・スケートボード)〉のようなストリートブランド、または〈COMME des GARCONS(コム・デ・ギャルソン)〉や〈YOHJI YAMAMOTO(ヨージ・ヤマモト)〉といった日本が世界に誇るファッションブランドまで、自分が好きでカッコいいと思えば平気でいつものブルージーンズやブーツを合わせれば良いのだ。「このブランドにはこれは合わない」という固定観念は横に置いておいて、もっと自由に自分らしくファッションを楽しもう。
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革パッチやボタンなどの副資材の表記がすべてカタカナになった1955 501XX KATAKANAは即完売したため入手困難を極めているが、デニム好きであれば一見の価値あり。
お馴染みのクロスパッチで装飾された〈CHROME HEARTS(クロムハーツ)〉の「STENCIL DENIM」コレクションも反骨精神を忘れない大人に穿いていただきたい。

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