捨てたくない、捨てられないと思うモノを買おう
そう思えるモノを買うことが一番簡単にできるサステナブルな行為。
究極のサステナブルのひとつが、捨てないこと
サステナブルであることこそが世界にとってもっとも重要なことである、という風潮が強まっている昨今。地球環境や未来の子供たちのことを考えると、確かにサステナブルであることは非常に重要なことだ。これはファッション業界だけの話ではなく、自動車メーカーのような巨大産業においても急務と言えるだろう。洋服の世界においてはこの観点から廃材を再利用するブランドも徐々に増えてきている。人間ひとりひとりが未来を考えて、かつての大量生産・大量消費にNoを言う姿勢を持つことは、地球にとっても人間にとっても良いことがたくさんある。
以前から感じていたことなのだけれど、私たちがもっとも簡単にできるサステナブルな行為は、モノを捨てないことだと思う。モノを捨てない=捨てそうになるモノを買わないということだ。LIVE IN RUGGEDはファッション関連の話題をメインにするウェブマガジンなので、ここではファッションに限った話をしよう。何か気に入ったモノを買う時に「これは1年後にいらなくなるかな?」と考える人はどれだけいるだろうか?モノとの付き合い方によって人それぞれになるはずだ。その時のトレンドを重視したモノを安価で手に入れ、流行が去ると同時に手放してしまう人は、サステナブルがこれだけ叫ばれる今の時代でも男女問わず多くいる。トレンドに乗ること自体は決して悪いことではなく、むしろそれもファッションを楽しむ大切な行為なのだけれど、大して着ることもなくゴミにしてしまうのはあまりにもったいない。
だから、一番手軽にできるサステナブルなことは、捨てたくない、捨てられないモノを買うこと。手に入れる前にワクワクして、手に入れた時は喜びを胸いっぱいに感じ、何年も使い込んでますます愛着が増すモノ。すべては無理でも、私たちの身の回りにあるモノを少しずつそんな考えで選ぶと、きっと想像以上にサステナブルな世の中になるはずだ。
だから、一番手軽にできるサステナブルなことは、捨てたくない、捨てられないモノを買うこと。手に入れる前にワクワクして、手に入れた時は喜びを胸いっぱいに感じ、何年も使い込んでますます愛着が増すモノ。すべては無理でも、私たちの身の回りにあるモノを少しずつそんな考えで選ぶと、きっと想像以上にサステナブルな世の中になるはずだ。
本記事では「捨てたくない、捨てられないと思うモノ」をLIVE IN RUGGEDの独自目線でピックアップ。上質なニットからフーディー、ブルージーンズ、シューズ、ジュエリーまで独断と偏見で選んだ。この中のどれを購入してもきっと何年も(あるいは自分の子供に受け継ぎたくなるほど長い間)大切にしたいと自然に思えるはず。
ワイルドと洗練のはざまを身にまとえる、〈AURALEE〉のワイドニット
まずは〈AURALEE(オーラリー)〉の上質極まりないニットから。ペルーのベビーアルパカ100%のストレート糸と、同じくペルーのベビーアルパカとオーストラリアのスーパーファインウールから形成された起毛糸を使用し、強縮加工を施したワイドリブニットは、かつて動物の体を覆っていたことを強く思い起こさせるへアリーな質感が特徴。それでいてギュッとしまったフェルトのような手触りもあり、着用すると守られている感を強く感じる。太古の昔、人間が動物の毛皮を身にまとっていた時代を彷彿させるような生々しさと、洗練を極めた〈オーラリー〉ならではの上質感。ややゆとりのあるシルエットも長く着られそうだ。
価格は36,300円。詳しくはこちらから。
価格は36,300円。詳しくはこちらから。
シンプルな見た目の中に〈C.P. COMPANY〉らしさが詰まったフーデッドニット
〈C.P. COMPANY(シーピー・カンパニー)〉のフーデッドニットは、さり気なく男らしさを演出したい方に最適な秋冬のインナー。ウェア全体をリブ編みで仕上げた厚みのある生地は、伝統的なコットンのシェニール糸を編み上げたもの。防寒性があり、柔らかな手触りは一度着ると病みつきになりそう。〈C.P. COMPANY〉のアイデンティティであるレンズディテールがスリーブに付いている点も他との差別化という点において魅力的だ。また、得意とするガーメントダイ(製品染め)であることもこのフーデッドニットを特別なモノにしている。
価格は35,000円。詳しくはこちらから。
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男が大好きな世界観が詰まった〈WTAPS〉のフィールドジャケット
より男らしいウェアが好みであれば、ミリタリーを極める〈WTAPS(ダブルタップス)〉のフィールドジャケットはいかがだろうか。90年代からミリタリーファッションを研究し、独自のポジションを確立した〈WTAPS〉のウェアには高い機能性と男が大好きな硬派な世界観が広がっている。
こちらのフーデッドフィールドジャケットは高密度なウェザーコットンを使用。前身頃には左右対称に3段階で面積の異なるフラップポケットを配置し、後ろ身頃の裾にはフィッシューテールをモディファイしたドローコードを施した本格仕様だ。軍隊用に開発された機能服を研究し、〈WTAPS〉ならではのオリジナリティを追い求めるブランドの姿勢は、オーバーサイズのシルエットに宿っている。もちろん作りはタフで、数年間ヘビロテしたくらいではまったくへこたれない強靭さを備えている。安っぽいトレンドとは対極の位置にある洋服である。
価格は69,300円。詳しくはこちらから。
こちらのフーデッドフィールドジャケットは高密度なウェザーコットンを使用。前身頃には左右対称に3段階で面積の異なるフラップポケットを配置し、後ろ身頃の裾にはフィッシューテールをモディファイしたドローコードを施した本格仕様だ。軍隊用に開発された機能服を研究し、〈WTAPS〉ならではのオリジナリティを追い求めるブランドの姿勢は、オーバーサイズのシルエットに宿っている。もちろん作りはタフで、数年間ヘビロテしたくらいではまったくへこたれない強靭さを備えている。安っぽいトレンドとは対極の位置にある洋服である。
価格は69,300円。詳しくはこちらから。
何年もの間愛用できて、エイジングを楽しめる〈DENIME〉のXXタイプ
流行がどれだけ移り変わろうとも、私たちはいつだってジーンズを穿く。〈DENIME(ドゥニーム)〉のXXタイプは90年代に生まれてからほぼ変わらずに作り続けられている名作だ。1950年代のヴィンテージジーンズをモチーフに独自に開発したデニムは新品状態だと黒に近い濃紺ながら、穿きこむと色鮮やかなインディゴブルーに変化していく。点落ちと呼ばれる色落ちも〈ドゥニーム〉独自のエイジングで、これにクセになるデニム狂は多い(筆者もそのひとり)。もちろん生地は旧式力織機で織られた昔ながらのデニムで、タテ糸のテンションを甘くし、ヨコ糸には本数を増やすことにより強いザラ感を出している。14.7ozと厚みもあるので何年もの間タフに着続けることができる。ゆとりのあるストレートシルエットは最新のファッションにも合わせても面白い。
価格は26,400円。詳しくはこちらから。
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足元を引き締める〈REGAL〉の端正な革靴
まだまだスニーカーブームは続きそうだが、そろそろ男のダンディズムを感じられる革靴を新調してみてはいかがだろうか。〈REGAL(リーガル)〉の革靴は男のファッションには最終的に品格が必要であることを教えてくれる。ウイングチップ、ストレートチップ、ローファーなど、海外で生まれた紳士靴の素晴らしさはそのままに、年齢もファッションの系統も問わずに足元を引き締めてくれる存在。日本人が日本人向けに作る革靴であることもポイント。もちろん足の形はひとりひとり異なるけれど、革靴の最大の難点である足に合わない問題が起きにくいブランドであることも支持される理由のひとつだ。この冬、ずっと愛せるお気に入りの革靴を〈リーガル〉で見つけてみてはいかがだろうか。
詳しくはこちらから。
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クラシックな英国スタイルで大人の色気を出せる〈BUNNEY〉のシグネットリング
最後を飾るのは〈BUNNEY(バニー)〉のシルバーリング。男のジュエリー選びは一歩間違うと下品になったり、子供っぽくなりがち。ずっと愛用できるデザインを選んで長く身に着けると、それ自体がオーナーの個性となってくれる。2009年にイギリス・ロンドンで誕生した〈BUNNEY〉のヘヴィークッションカボションシグネットリングは、大人の男が身に着けるジュエリーとして最適な選択だ。ブリティッシュスタイルのシグネットリングは世の中に数多く存在するが、〈BUNNEY〉は本場イギリスで作られているだけに「なんちゃって系」ではなく本物だけが持つ品格を備えている。それは一切の破綻がない正確なリングの形状と美しい鏡面磨き、そして英国伝統のホールマークから感じられるはずだ。英国認定機関による銀製品の品質保証であるホールマークをデザインの一部として使い、ミニマルの中にあるデザイン美がしっかりと存在する〈BUNNEY〉のシグネットリング。どの指に着けるかで印象も大きく異なるため、まずは頭の中で着用時の雰囲気を想像してみてほしい。
価格は110,000円。詳しくはこちらから。
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「捨てられないと思うモノ」に囲まれる生活は素晴らしい
トップスからボトムス、シューズ、そしてジュエリーまでピックアップしてみたが、ずっと愛用したいと思えるアイテムはこの中にあっただろうか。どれも一過性のトレンドで売れているモノではなく、末永く愛用できるモノばかり。せっかくお金を払うのなら長く身に着けられることは最低限必要なことだし、前述のようにそれ自体がサステナブルなモノとの付き合い方なのだ。「捨てたくない、捨てられないと思うモノ」を探す旅はこれからもずっと続いていく。そういうモノに囲まれる生活は間違いなく幸せなはずだ。
2020年最初に書いた記事では「モノの価値を真剣に考えてみる」をテーマにしている。本記事と併せてご覧いただきたい。
ITEM CREDIT
- AURALEE:Baby alpaca wool wide rib knit
- C.P. COMPANY:Cotton chenille hooded knit
- WTAPS:HANDLER Jacket
- DENIME:XX Type
- REGAL:Leather shoes
- BUNNEY:Heavy cushion xabochon signet ring