家具をアートに昇華する、クロムハーツの黒檀製フィリグリーチェア
貴重かつ加工が非常に困難なエボニー(黒檀)を贅沢に使用したアートピースのような佇まい。
炭のように真っ黒の黒檀で〈クロムハーツ〉のクラシカルなモチーフを再現する
トータルラグジュアリーブランドとして他に類を見ないほどの成長を果たした〈CHROME HEARTS(クロムハーツ)〉。シルバーやゴールド、プラチナ、宝石を使ったジュエリーはもちろん、ロック魂あふれるライダースジャケットやシャツ、パンツなどのレザーウェア、革小物、各種インテリアグッズなど、書き出したらキリがないほどの商品ラインアップを誇る。そして、無数に存在する〈クロムハーツ〉の中でも特にラグジュアリーで特別な製品が家具だ。椅子、テーブル、ソファー、マガジンラック、スツールなど様々なアイテムがこれまでに制作されている。それらはいずれも黒檀を贅沢に使用し、スパイスを利かすようにスターリングシルバーのパーツがセットされる。〈クロムハーツ〉は地球上にナチュラルに存在する素材をメインに使うブランドとしても知られているが、家具は特にブランドのプリミティブな魅力が表面化したラインと言えるだろう。
【併せてチェックしたい】クロムハーツからシルバー製のダンベルが再登場
本稿で紹介するエボニー(黒檀)製のひとり掛けチェアは、同ブランドに古くから存在するクラシックなモチーフ、フィリグリーを背もたれ部分で表現した逸品。黒檀は世界でもっとも硬度が高く、加工が非常に難しい木材であることで知られている。だからこのチェアのように複雑な曲線にカットすること自体が困難だし、そもそも貴重な材である黒檀自体を調達することも決して簡単ではないはず。普通のブランドであれば黒檀を使った家具を作ろうとすら思わないに違いない。しかし、〈クロムハーツ〉を始める前は大工だったRichard Stark(リチャード・スターク)はこの木材だけが持つ魅力に憑りつかれているようだ。その名の通り炭のように黒い色味を持つ黒檀には、他の木にはない男性的な雰囲気とミステリアスさがあり、〈クロムハーツ〉の世界観ともピッタリ。これまで作られた恐らくほとんどすべての家具が黒檀製であるはずだが、優美に曲線を描くフィリグリーモチーフのチェアは、加工の難易度の高さが容易に想像できる。
世代を超えて愛用できる一生物
座面はふっくらとふくらんだブラックレザーが貼られており、座り心地も良さそう。脚部に施された立体的なモチーフも「らしさ」が出ている。とはいえ、やはり一番の魅力は背もたれ部分の精巧なフィリグリーモチーフだろう。前述の通り非常に加工が難しい黒檀を全面に使いながら、限りなく正確に彫り込まれた優美な曲線美は家具の領域を超えてアートピースのようだ。〈クロムハーツ〉の家具はどれも他のブランドにはあり得ない工芸品のような作りこみが施されており、このフィリグリーチェアも熟練した職人の手仕事が存分に発揮されている。
使い捨て文化が良しとされず、いかに長く使うかがこれからのライフスタイルにとって必須であることを考えても、〈クロムハーツ〉の家具はまさに世代を超えて愛される逸品と言えるだろう。〈クロムハーツ〉青山店ではこういった家具も販売されているので、気になる方は直接訪ねてみてはいかがだろうか。きっと一生物のアートのような逸品が見つかるはずだ。
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一生物と言えば〈クロムハーツ〉の定番的なライダースジャケット、JJ DEANも猛プッシュしたいところ。
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ITEM CREDIT
- CHROME HEARTS:Filigree Chair