【第10回】スタイルのある人 – 浜田雅功
男も女もスタイルのある人に憧れる。どうしてあの人はいつもあんなに素敵なんだろう…それはきっと揺るぎないスタイルがあるから。連載「PEOPLE WITH STYLE（スタイルのある人）」第10回はご存じお笑い界のスーパースター、浜田雅功をフィーチャー。
Written : LIVE IN RUGGED
90年代に誰よりもクールで自然体のアメカジファッションを実践していた
ファッションには様々な楽しみ方があり、正解や間違いはない。とはいえ、やはり自分が何が好きで何が似合うのかを知っている人は性別を問わずいつだって素敵に見える。お笑いコンビ「DOWN TOWN（ダウンタウン）」で長年活躍する浜田雅功氏は、着飾ることに命を懸けているような煌びやかな芸能界において、脱力した自然体のアメカジでファッションリーダーとなった。近年はテレビに出演する際はスーツ姿のことが多いが、90～00年代における浜田雅功の着こなしは今見ても参考になるし、「着飾らないこと」のかっこ良さを教えてくれる。
「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」「ダウンタウンのごっつええ感じ」「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」など、かつて一世を風靡したお笑い番組や音楽番組での浜田雅功のコーディネートは、90年代に一気に盛り上がったヴィンテージブームや裏原宿ブームと時期が重なる。例えばヴィンテージの〈LEVI’S®（リーバイス®）〉501®XX に〈RED WING（レッドウィング）〉のワークブーツを合わせる直球のアメカジスタイルはその代表例だ。「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」は1994年10月から番組がスタートしているが、大体その頃には色褪せたブルージーンズにワークブーツを合わせる姿が確認できるし、記憶に残っている方も多いだろう。当時カリスマ的なファッションリーダーとして君臨していた 木村拓哉 氏や PUFFYの2人もデニムオンデニムに〈レッドウィング〉のワークブーツ、もしくは〈Nike（ナイキ）〉や〈adidas（アディダス）〉、〈CONVERSE（コンバース）〉のスニーカーを合わせるスタイルを披露しフォロワーを無数に生み出していたが、浜田雅功も誰よりも先にクールなアメカジスタイルを実践していたことは覚えておきたい。
やっぱり浜ちゃんと言ったらデニムだよね
ヴィンテージのスカジャンを着る姿も印象深いが、やはり浜田雅功といえばデニムだろう。前述した各番組でヘビロテしていたヴィンテージの 501®XX はブラウン管越しに眺めていても素晴らしい色落ちだった。ちなみに上のフォトギャラリー5枚目で着用している濃紺のデニムジャケットは、ヴィンテージのヘリテージアイテムを忠実に復刻する〈LEVI’S® VINTAGE CLOTHING（リーバイス® ヴィンテージ クロージング）〉の一着。インナーの清潔感のあるホワイトTシャツの丈感を見ても、浜田雅功がいかにデニムウェアを着こなす上級者であるかが分かるはずだ。
他にも、〈Champion（チャンピオン）〉のリバースウィーブや〈Patagonia（パタゴニア）〉、〈NEIGHBORHOOD（ネイバーフッド）〉のネルシャツ、〈WAREHOUSE（ウエアハウス）〉のデニムなど、国内外問わず様々な男気のあるブランドをナチュラルに愛用しているようだ。また、浜ちゃん＝〈レッドウィング〉というイメージが非常に強いが、実は〈ナイキ〉の Air Max 95（エアマックス95）などを履く姿がテレビに映っていたこともある。しかもプレミアの付いているイエローグラデ！テレビ収録時の服装が衣装なのか私服なのか、浜田雅功の場合は判断が難しいが、恐らく私服でテレビ局入りしてそのままほとんど着替えずに収録というパターンも多そうだ。
先に述べたように近年はスーツ姿で登場することが多いため、90年代の「ハマダー」ファッションから大いに刺激を受けた筆者としては少し寂しさを感じてしまう。とはいえ、プライベートでは今でもぶれないアメカジファッションを大いに楽しんでいる模様。流行っているものは程々に、古いものと新しいものをミックスさせるスタイルは、酸いも甘いも嚙み分ける大人のファッションとして共感できる方が多いのではないだろうか。
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