TUDOR を代表するレアウォッチ、クロノグラフ ‘モンテカルロ’ にロックオン
カジノのルーレットからインスパイアされた唯一無二のデザインと分厚いカマボコケースを備える、〈TUDOR〉きってのレアモデルにクローズアップ。
唯一無二のデザインが光る「モンテカルロ」
近年もっとも価値が見直された時計ブランドの筆頭は〈TUDOR(チューダー)〉だろう。同ブランドが過去に製造・販売していたヴィンテージのクロノグラフはかつて20~30万円程度で購入できた。ところが世界的なヴィンテージウォッチブームの余波を受け、現在はモデルによって100万円以上のプレミアが付いている。さらに最初期のモデルは700~1,000万円という驚異的な価格で売買されているほど。そこまで「化けた」最大の理由は兄貴分である〈ROLEX(ロレックス)〉の人気が(元々高かったのに)さらに爆発したから…という背景は、時計好きには説明不要だろう。〈チューダー〉の現行モデルは常識的な価格で購入することができるが、〈チュードル〉と呼ばれていた時代のヴィンテージ・クロノグラフはもう手軽に手に入れることのできない領域に行ってしまった。
本稿で紹介するBig Block Chronograph Ref.94210 Monte Carlo(ビッグブロック クロノグラフ Ref.94210 モンテカルロ)は、〈チュードル(あえてそう書かせていただく)〉が1970年代後半~80年代のごく短い期間に製造していたモデルだ。こちらのモデルも例に漏れず現在ではプレミア化しており、個体の状態の良さにもよるが、大体200~300万円前後で取引されるようになった。人気の理由は、生産数が極端に少ないことと、当時の〈チュードル〉ならではの独創的なデザインを楽しめること。「モンテカルロ」の通称は、モナコ公国のカジノのルーレットからインスパイアされたと言われるユニークなデザインが由来となる。オーセンティックな3つ目のインダイヤルでありながら、文字盤上をカラフルに彩るオレンジのキーカラーとこの時代特有のレトロモダンな作風は、まさに唯一無二と言っていいだろう。
男心をこれでもかとくすぐるデザイン&ディテール
また、海外では「Big Block(ビッグブロック)」、日本では「カマボコケース」と言われるように、常識はずれなほど分厚いケースのボリュームもヴィンテージの〈チュードル〉のクロノグラフの特徴となる。これは当時搭載していた〈ETA(エタ)〉社のクロノグラフ用ムーブメントに厚みがあり、それを収めるためなのだが、手に取っても着用してもズッシリと重くボリュームのある造形が男心をくすぐる。ちなみにこの個体に搭載されているムーブメントは〈チュードル〉以外のブランドにも数多く採用された歴史のある〈Valjoux(バルジュー)〉Cal.7750。信頼性が高く、メンテナンス性にも優れているため、現在でも時計専門店でのメンテナンスが可能である点も追記しておきたい。
本個体は製造時から40年以上が経過しているにもかかわらず、ほぼ新品という驚くべきコンディションを保っている。上のフォトギャラリーをご覧いただければ分かるように、一度もポリッシュされていないケースはエッジがギンギンに立っており、まさに当時からタイムスリップしてきたような超優良個体と言っていいだろう。しかも純正のボックスと書類、下げ札まで付属する。
新品に限りなく近いコンディションの〈チュードル〉ビッグブロック クロノグラフ Ref.94210 モンテカルロは「10 PAST TEN」にて15,000ドルで販売中。状態の良さを考えると、この記事を読んだ後にすぐゲットしておくべきと言っても過言ではない。
新品に限りなく近いコンディションの〈チュードル〉ビッグブロック クロノグラフ Ref.94210 モンテカルロは「10 PAST TEN」にて15,000ドルで販売中。状態の良さを考えると、この記事を読んだ後にすぐゲットしておくべきと言っても過言ではない。
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