
HERMÈS の時価総額が約40兆円を記録、世界でもっとも価値の高い高級ブランドに
ラグジュアリーメゾンを代表する〈HERMÈS〉が「LVMH」を上回る時価総額を記録
世界最大のコングロマリット「LVMH」を上回った〈HERMÈS〉
フランスのラグジュアリーメゾン〈HERMÈS(エルメス)〉を展開する「Hermes International SCA」の時価総額が、4月15日(火)に2436億5000万ユーロ(約40兆円)に達し、「LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン」の2434億4000万ユーロを一時上回ったことが明らかになった。フランス株の指標であるCAC40指数構成銘柄の中でも最高額になり、〈エルメス〉が世界の高級ブランドの中でもっとも価値の高い企業となった。
「LVMH」は〈LOUIS VUITTON(ルイ ヴィトン)〉や〈DIOR(ディオール)〉、〈CELINE(セリーヌ)〉、〈Tiffany & Co.(ティファニー)〉、〈KENZO(ケンゾー)〉などを傘下に置く世界最大のコングロマリットであり、これまで常に世界トップの時価総額を記録し続けてきた。〈エルメス〉は単独ブランドとして錚々たるメゾンを擁する「LVMH」に時価総額で上回ったということになる。






なぜ単独の〈HERMÈS〉が世界最大の時価総額になったのか?
それでは、なぜこれほどの人気ブランドを擁する「LVMH」を〈エルメス〉が抜くことができたのだろうか?
「LVMH」は主に中国とアメリカ市場において需要が減速したことにより、2025年第1四半期(2025年1~3月期)のグループ全体の売上高が前年同期比3%減の203億1100万ユーロ(約3兆2992億1728万円)と微減。それに対して、〈エルメス〉はターゲットを富裕層に絞り、希少性と品薄感を演出することで、高級品需要の落ち込みを乗り切ったという。価格帯や顧客層が異なる様々なブランドを展開する「LVMH」はブランド戦略が難しく、複雑だ。国によって人気の高さやニーズも細かく異なるため、豊富なブランドを展開することが足枷になる場面も多いのだろう。一方〈エルメス〉は自社ブランド・製品だけをいかに売っていくかに集中できる。頭がひとつ抜けるほど人気が高いブランドとはいえ、こういった事情も時価総額という結果に表れたのではないだろうか。
「LVMH」は主に中国とアメリカ市場において需要が減速したことにより、2025年第1四半期(2025年1~3月期)のグループ全体の売上高が前年同期比3%減の203億1100万ユーロ(約3兆2992億1728万円)と微減。それに対して、〈エルメス〉はターゲットを富裕層に絞り、希少性と品薄感を演出することで、高級品需要の落ち込みを乗り切ったという。価格帯や顧客層が異なる様々なブランドを展開する「LVMH」はブランド戦略が難しく、複雑だ。国によって人気の高さやニーズも細かく異なるため、豊富なブランドを展開することが足枷になる場面も多いのだろう。一方〈エルメス〉は自社ブランド・製品だけをいかに売っていくかに集中できる。頭がひとつ抜けるほど人気が高いブランドとはいえ、こういった事情も時価総額という結果に表れたのではないだろうか。
もちろん「LVMH」が巨大な企業であることは変わらないので、今後改めて〈エルメス〉が記録した時価総額を上回る可能性も高い。しかし、これは世界中の男女から強い憧れを集める〈エルメス〉の凄さを数字的な側面でも実感させられるニュースだった。