名品カタログ Vol3 トンボ MONO 消しゴム

【名品カタログ】時代を超えたマスターピース vol.3 – トンボ MONO 消しゴム

移ろいやすい世の中で多くの人々から愛されてきたアイテムの普遍的な魅力に迫る「名品カタログ」、vol.3は〈Tombow〉のMONO 消しゴムを紹介


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : Tombow

あらゆる年代が堂々と使える素晴らしいデザイン

洋服や靴、バッグ、時計、ジュエリーなど、アイテムを問わず「名品」と呼ばれるものが存在する。移ろいやすい世の中で時にはメインストリームの影に隠れながら、本質を見極める人々から愛されてきたものたち。連載「名品カタログ」では、国籍を問わず「名品」と呼ばれるマスターピースを厳選して紹介。第1回目の〈RED WING〉#8875、第2回目の〈HERMÈS(エルメス)クイズ トゥアレグ レザーベルト〉に続き、第3回目は〈Tombow(トンボ)〉のMONO 消しゴムにクローズアップ。
誰もが一度は使ったことがあると言っても過言ではないほど日本ではスタンダードな存在である〈トンボ〉のMONO 消しゴムは、1969年に誕生。実は最初から消しゴム単体として販売されていたわけではなく、1967年に発売された最高級えんぴつ「MONO100」のおまけとしてつけられた付属品だった。その後「よく消える」という声がたくさん寄せられ、単体で商品化したという。
地域によって差があるようだけれど、私が子供の頃は誰もがMONO 消しゴムを使っていた。特に意識して選んだわけではなく、当たり前のようにそこにあったというほど定番のアイテムだ。でも、子供ながらに青×白×黒のカラーは何となくオシャレだなと感じていたことをしっかりと覚えている。小学生くらいの頃はキャラクターもののファニーなデザインも好きだったが、文房具はかっちりとしたデザイン・形状の方が信頼感がある。特にMONO 消しゴムはあらゆる年代の人が堂々と使える素晴らしいデザインだ。このアイコニックなカラーとロゴはまさに不変の魅力を備えている。

名品カタログ Vol3 トンボ MONO 消しゴム
名品カタログ Vol3 トンボ MONO 消しゴム
名品カタログ Vol3 トンボ MONO 消しゴム

100年後もすべての年代から愛されているはず

実は消しゴム本体を包む紙のパッケージは年代によってデザインが異なっていることをご存じだっただろうか。初代は「MONO」の「O」が六角鉛筆の断面のデザインになっており、白い線の中に「MONO」のロゴがなく、コーポレートロゴも現在とはデザインが違う。トンボの形をしたアイコンも90年代までは下向きになっており、現在は上向きに。さらに「PLASTIC ERASER」のタイポグラフィも文字間が製造年代によって異なる。あまりにも当たり前のように使っていたので気付かなかったけれど、こういった細かい変化はステーショナリーマニアにとってはたまらないポイントではないだろうか。
スマートフォンなどのデジタルデバイスが主流になった今の時代では、大人が鉛筆で文字を書くことは激減した。それでも、文字を書いて消すことは、人間にとってなくてはならない行為だと思う。〈トンボ〉のMONO 消しゴムは、きっと100年後も子供から大人まで分け隔てなく愛用されているはずだ。
〈トンボ〉のMONO 消しゴムはトンボ 公式サイトから。
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