
コンバース オールスターが約25年ぶりにリニューアル、履き心地を大幅に改善
長年使ってきた木型やソール構造を一新することで、かつてないほど履き心地の良い〈CONVERSE〉ALL STARへとリニューアル(でも見た目と価格は変わらない!)
大幅なリニューアルは実に四半世紀ぶり
〈CONVERSE(コンバース)〉を代表するアイコンモデル、ALL STAR(オールスター)が約25年ぶりにリニューアルを果たす。クラシックな見た目はそのままに、機能性を大幅に改善したALL STAR HI(オールスター ハイ)とALL STAR OX(オールスター OX)を2025年10月に発売予定。本稿では何が変わり、そして変わらないのかをお届けする。
オールスターは性別や年齢を問わず、誰からも愛される永遠のスタンダードだ。とはいえ、現代的な最新スニーカーと比較すれば、履き心地をはじめとする機能性に劣る点があるのも当然。そして、クラシックモデルに改良を加えることが難しいのは容易に想像できる。〈コンバース〉には以前から「オールスターは疲れやすい」という顧客からの声が届いていたという。その課題解決としてALL STAR 100(オールスター 100)やCONVERSE ADDICT(コンバース アディクト)といった履き心地を追求したモデルも展開してきたが、コロナ禍を経て、ついに長年同じ製法で作られてきたベーシックなオールスターに抜本的な改良を加えることを決断したという。
オールスターに大幅な改良がくわえられるのは実に約25年ぶり。リニューアルの最大の目標は、アイコニックなデザインと手の届きやすい価格はそのままに、履き心地を向上させること。次世代のオールスターの幕開けである。






機能性を大きくアップデートしながら、デザインと価格は維持するという英断
履き心地を改良するために、長年使われてきたラスト(木型)とソール構造の見直しから始まった。ラストは、現代の日本人の足に合うよう足幅を適切な位置へと変更。甲部分にゆとりを設けることで、足入れのしやすさとフィット感が向上した。また、従来のアウトソールは平らな形状だったため、立ち姿勢時に体が後傾し、かかと重心となることが疲れやすさの一因となっていたが、新型ではアウトソールにウエッジを設けることで前傾姿勢を保てるようになり、疲労軽減が期待できるという。
さらに、インソールの素材はラバースポンジからオープンセル構造の軽量なウレタンフォームに変更。片足で約60gの軽量化を実現しながらクッション性を高めたという。ちなみにウレタンフォームはヒール内部にも採用し、着用時の快適性を大幅に向上。アウトソールには溝を設けることでさらなる軽量化を図り、歩行時における屈曲性も改善。これらの地道なアップデートで、かつてないほど履き心地の良いオールスターへと生まれ変わる。
なお、見た目はご覧の通り完全にいつものオールスターに見えるが、実はさり気ない変更が加えられている。ソールやトゥキャップのラバー部分は、従来の青みがかった白から温かみのある生成色へ変更。シューレースもラバーに合わせて色味を調整したほか、ラストの変更に伴い、つま先部分の反りが抑えられ、従来よりもシャープなシルエットへとアップデートした。
デザイン面と価格に影響させずに機能性を改善させるという難易度の高い目標を見事にクリアした新しい〈コンバース〉オールスター。もし、機能性は向上したが見た目も大きく変わったというリニューアルであれば、拒否反応を出すファンは多いだろう。長く愛されているクラシックモデルの素晴らしいルックスは維持するという決断を下した〈コンバース〉は、さすがというほかない。ちなみに価格は6380円から6490円へと110円の値上げとなるが、完全に許容範囲。オールスターは〈コンバース〉にとっての入門モデルであることから、手に取りやすい価格を維持することも最優先事項のひとつだったという。素晴らしい決断じゃないか。
リニューアル第1弾では写真のブラックとホワイトの2色展開となるが、今後は継続的にカラーバリエーションを増やしていくのだとか。四半世紀ぶりに新しく生まれ変わる〈コンバース〉オールスター、ぜひとも体感してみたい。最新情報はコンバース 公式オンラインサイトをチェック。
ITEM CREDIT
- CONVERSE:ALL STAR Renewal