
リプロダクトだから気兼ねなく使える、ピエール・ジャンヌレのイージーチェア
誕生から約70年を経ても色褪せない魅力を放つピエール・ジャンヌレの名作家具、イージーチェアの魅力に迫る
時を超えて愛される不変の名作
高感度なインテリア・家具好きの多くが北欧ブランドを一度は通り、実際に体験すると生涯にわたって愛し続けることが多いという。ミニマリズムの美学が宿るシンプルで美しいデザインと設計思想、何十年も使い続けられる確かな作り。華美でデコラティブな造形で華やかに彩るのではなく、さり気なく空間に溶け込みながら、ハッとするほど美しい。侘び寂びに近い奥ゆかしさもあるからこそ、北欧家具は日本人にもファンが多いのだろう。そして、そんな家具好きから絶大な支持を集めるのがPierre Jeanneret(ピエール・ジャンヌレ)だ。
ピエール・ジャンヌレは、1896年3月22日生まれ。スイスの偉大な建築家であるLe Corbusier(ル・コルビュジエ)とは従兄弟にあたり、1922年に共同で事務所を設立してからは、仕事の面でも重要なパートナーとして活躍した。ジャンヌレは数多くの名作を生み出したが、多くのファンから今も人気を集めているのが、1950年代中期にインドのチャンディーガル都市計画の際にデザインした家具だ。本稿ではイージーチェア(ラウンジチェア)をフィーチャー。時代を超えて色褪せない魅力を放つ名作の美しさに迫る。
















リプロダクトなので気兼ねなく日常使いできる
オフィスや住居、公共施設など、さまざまな場所で使うことを想定してデザインされたイージーチェアは、ジャンヌレが先に述べたチャンディガール都市計画のために約14年間もの期間インドに滞在し生まれた。現地で手に入る天然のチーク素材や風通しの良いラタン素材などを使用しているのは、インド特有の気候を考慮した結果。鉄やアルミ、プラスチックのような無機質な素材ではなく天然素材を使っているので、温もりがありながら、凛とした佇まいを持つことから、後年インテリア好きから絶大な人気を集めた。また、短期間で大量に製作する必要があったので、現地の異なる工房で作ることができるよう設計されたことも特徴。そのため、オリジナルは寸法などに若干の個体差があり、それもコレクターから熱狂的な支持を集めている。
直線的なラインと天然素材が融合した独特の力強さを持つイージーチェアは、リビングや寝室、書斎などどんな場所においても絵になる。この椅子が自分の部屋にあることを想像してみよう。どこに置くか、周囲にはどんな家具や小物を置くかなど、迎え入れた状態を想像するだけでもワクワクするはず。そこまで心を動かす椅子は決して多くない。
ちなみに本モデルは希少なヴィンテージではなくリプロダクトモデルなので、85,000円と手に取りやすい価格である点も魅力。オリジナルは価値が高すぎて気を遣ってしまうけれど、リプロダクトであれば気兼ねなく日常使いができるはずだ。
ちなみに本モデルは希少なヴィンテージではなくリプロダクトモデルなので、85,000円と手に取りやすい価格である点も魅力。オリジナルは価値が高すぎて気を遣ってしまうけれど、リプロダクトであれば気兼ねなく日常使いができるはずだ。
ピエール・ジャンヌレのイージーチェアはKuHoN 公式オンラインサイトで発売中。生涯にわたって愛せる不変の名作を自宅に迎え入れてみてはいかがだろうか。
ITEM CREDIT
- Pierre Jeanneret:Easy Chair PH29 Teak Reproduct