Some unique plants found in TRANSHIP

「TRANSHIP」で見つけるちょっとユニークな観葉植物

ハイセンスな植物と鉢のコーディネートでファンを増やし続けている「TRANSHIP」。テーブルの上で楽しめる小鉢サイズから、インテリアの主役になる大鉢サイズまで、ちょっとユニークな観葉植物を見つけよう。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : TRANSHIP

自分も植物も幸せになるためには、良いショップとの出会いが大切

今や観葉植物や花は女性だけのものではなく、男の趣味のひとつとしてすっかり定着しつつある。男性向けライフスタイル誌やファッション誌でも頻繁に取り上げられているし、珍しい観葉植物だけを集めた専門誌も人気を集めているようだ。
グリーンが家の中にあると癒し効果があることは広く知られている。生き物がいるということ自体に安らぎを感じるし、ゆっくり時間を掛けて成長してくれる様子も愛しくなる。彼らは犬や猫のようにしゃべったり甘えてくることはないが、そっと私たちに寄り添って健気に生きていることを感じる。
もちろん、観葉植物があることでインテリア的に「映える」ことも人気の理由。大型のグリーンをリビングに置くだけで主役級の存在感を楽しめるし、デスクの上に小型のサボテンを置くだけでも満ち足りた気分になる。でも、忘れてはならないのは、どんな観葉植物でもひとつひとつに命があるということ。適切な育て方を知らずに手に入れてはオーナーも植物も幸せにはなれないのだ。
観葉植物選びで失敗しないためのおすすめは、何でも相談できるプロフェッショナルがいるお店を見つけること。東京都品川区小山にあるボタニカルショップ「TRANSHIP」では、ちょっと珍しい観葉植物を素敵な鉢と一緒に手に入れることができる。


打ちっ放しのコンクリートの壁やウッド&アイアンの棚など、どことなくブルックリンテイストの男前インテリア。大小問わず様々な観葉植物が並ぶ。

お店のエントランスも雰囲気抜群!入口から店内にかけて無数に並ぶ植物たちが「おいでおいで」と言っているよう。ついつい中を覗きたくなってしまう

空間デザインやリノベーションも行うボタニカルショップ

「TRANSHIP」は都会の喧騒から少し離れた武蔵小山駅のすぐそばにある。東口から少し歩くと緑に包まれるように佇むお店は、訪れるだけで心がホッコリするよう。植物だけでなく家具や雑貨も扱い、ひとつひとつにお店の審美眼を感じられることから、周辺に住む住人以外の人たちからも人気のお店だ。大きさや形、素材の異なる鉢も売れ筋商品で、植物と一緒に選ぶユーザーも多い模様。
観葉植物や生花を扱うお店は似たり寄ったりのインテリアが多いが、「TRANSHIP」はコンクリート打ちっ放しの壁や使い古したようなウッド&アイアンの什器が何とも男前。棚に丁寧に置かれた大小様々な植物たちがとても健やかに見えるから不思議だ。
「TRANSHIP」では定期的にワークショップを開いているほか、店舗やビルなどの商業施設の空間デザインや、マンションのリノベーションなども行っているという。規模を問わず総合的に空間作りをできることも、「TRANSHIP」がプロフェッショナルのボタニカルショップとして信頼できる証だ。


リビングにぴったりの大型サイズも豊富に扱う。ひとつひとつ見た目が異なる植物ばかりなので、お店に行くと長時間眺めてしまいそう。

どの部屋にどう置こう…あれこれ妄想しながらベストなパートナーを選ぶ幸せ。

剣のような葉っぱが広がるアロカシア ラウテル バキアナ

「TRANSHIP」の観葉植物たちはどれも美しく元気いっぱい。ここからは「大型」と「小型」のサイズ違いで、6つの植物をピックアップして紹介しよう。
まずは個性的な葉っぱが特徴的なアロカシア ラウテル バキアナ。熱帯アジアに分布するサトイモ科の観葉植物で、うねりの強い剣のような葉の形が熱帯で生まれた植物らしいエキゾチックな雰囲気だ。元気に育てるコツは、一年を通じて明るい半日陰に置くこと。成長期の春から秋にかけては水やりはたっぷり。熱帯育ちなので霧吹きで時々葉を湿らせてあげるとより元気になるはずだ。耐寒温度が10℃とやや高めなので、真冬は部屋が寒くなり過ぎないよう気を付けたいところ。


明らかに普通のお店では見かけない独特なルックス。葉のオモテとウラで微妙に色味が異なるのも面白い。

真上から見るとより熱帯育ちを感じる形状だ。乾燥させないように育てるのが良い。

曲がった幹と丸葉の尖閣ガジュマルは「多幸の木」

尖閣ガジュマルは尖閣諸島と石垣島離島に自生する丸葉のガジュマルで、マルク可愛らしい葉っぱとは対照的にワイルドに曲がった幹が特徴。熱帯アメリカ生まれのクワ科で、写真のガジュマルは76cm。もちろんこれからも大きくなる。沖縄では多く自生しており、「多幸の木」と言われているという。
暖かい土地に自生する木なので、日当たりの良く風通しの良い場所がおすすめだ。水やりは土が乾いた頃に、底穴から水が抜けるくらいたっぷりと与えよう。ただし受け皿に水が貯まると湿気が溜まり根腐れに繋がってしまうので、たっぷり与えた後は受け皿の水はちゃんと捨ててあげると良い。大きな木から生える1本を移植して鉢植えしたようなルックスは、家の中に「木がある」感じが強くて面白い。


幹の所々からランダムに生える枝と葉が可愛らしい。ストーン調の鉢もオシャレだ。

濃いグリーンの葉っぱから、健康そのものであることが分かる。定期的に大きな鉢に替えてあげると更に成長していくはず。

育てやすく定番のゴムの木も、鉢を変えるとより愛しさが増す

フィカス バーガンディはゴムの木の仲間。育てやすさと見た目の美しさから一般的なお店でもよく売られており、耐寒温度が5℃程度なので、真冬でも室内であれば問題ない。初めての観葉植物としてもおすすめだ。
定番の観葉植物であっても、鉢を変えてあげるだけで雰囲気がガラリと変わる。「TRANSHIP」がコーディネートした鉢は手作り感の強いゴツゴツしたテイスト。グレーと青が混ざりながら、ところどころヒビが入っていて、思わず手で触りたくなる質感だ。
フィカス バーガンディも日向から半日陰の場所が最適。土が乾いた頃に底穴から水が抜けるくらいたっぷりと水をあげよう。ただし、元気を保ちたいならやはり受け皿の水は面倒がらずに捨ててあげると良い。深い緑と赤味がかった芽の色味を楽しめるのもゴムの木の特徴。張りのある葉も可愛らしい。


様々な向きで艶やかな葉が光る。赤味の強い芽は成長するにつれて緑色へと変化していく。植物の成長を比較的簡単に感じられるところも、多くの人から愛される理由。

ザラザラ・ゴツゴツした質感の鉢。真っ白なプラスチックの鉢もお手軽で良いけれど、部屋のテイストや好みに応じて鉢を変えるとインテリアがもっと楽しくなる。

珍奇なサボテンの造形を楽しむ

この見るからに不思議な竜神木は、メキシコの北中部からオアハカ州の広い範囲に自生しているサボテン。サボテンと言えばトゲを無数に生えたタイプが多いが、これは短いトゲが比較的少なくポツポツと生えている。不規則に気の向くままに成長しているような形状がとてもユニークだ。それもそのはず、竜神木は「綴化」と呼ばれる奇形で、言わば突然変異したもの。流通数が少ない希少品種のため少々値が張るが、インテリアとしてのインパクトも絶大。サイズ的に小さめなのでデスクや窓際、お気に入りの棚の上に飾るだけで空間の雰囲気を変えてくれるだろう。
サボテンなだけに水やりの手間が少ないのもポイント。成長期の春~秋にかけては2週間に1回、冬場は1ヵ月に1回でOK。その際は土が乾いてから数日後に底穴から水が抜けるくらいたっぷりとあげると良い。ただし、サボテンだからといって直射日光がさんさんと当たる場所に置くと日焼けしてしまう可能性があるため、日当たりを気にしつつも太陽が直接当たり過ぎない場所が最適だ。


突然変異したサボテンとの出会いはまさに一期一会。気に入った個体は迷わず手に入れるべし。

手作り感あふれる鉢は作家物。釉薬をかけず穴窯で高温で焼成した焼締めの陶器で、暖かみのあるサボテンとの相性も抜群。

とにかく映える!存在感抜群の大型サンスベリア

大きく横方向に広がる無数の葉。サンスベリア ファーンウッドはどこに置いても抜群の存在感を放つ。サンスベリアの中でもファーンウッドは人気の種で、高感度なアパレルショップのディスプレイにも使われていることが多い。細い多肉質の無数の葉が美しく、手間が掛からないことが理由だろう。クルンと巻いた葉はひとつひとつ弾力があり、何だか美味しそうにも見えてしまう(アロエヨーグルトを食べたくなってしまったのは私だけだろうか?)。黒光りしたゴロンと丸い鉢はインテリアのテイストを問わず空間に溶け込んでくれるはず。リビングや寝室に置いて日々観賞を楽しみたい。
こちらも鉢が乾いてから数日してからたっぷりと水やりを。冬場は1ヵ月に1回を目安にすると良い。


高さが低い分、横方向への広がりがあり存在感が強い。太さを変えながら無数に生える様が多肉好きにはたまらない。

よく見ると葉が縞模様になっていることが分かる。多肉系の植物によく見られる特徴だ。

海底に生えていそうなユニークなザミオカルカス レイブン

ザミオカルカス レイブンも今回紹介している植物たちの中で際立ってユニークなルックスをしている。ゆらゆらとした葉の形状は海の底に映えるワカメのよう。しっかりと厚みのある光沢感の強い葉はゴムの木に近い感触。緑色と黒色の葉が混在しているが、ザミオカルカスは新葉は緑色で成長するに従い黒葉になる特徴があるのだ。黒葉が多いのは希少でマニア好みなんだとか。そう、このマニアックなところも男心がくすぐられる。
鉢は陶器に炭素を結合させ、全体的に濃淡のある墨色に変えたいぶし焼き。グレー基調に白っぽい模様が炎のように入っていて男前!冬場の水やりは控えめにしつつ、土が乾いたら底穴から水が抜けるくらいたっぷりとあげよう。


中央に生える葉は緑色なのでまだ若い新葉。ゆっくりと時間を掛けて黒っぽく変色していく。成長に時間が掛かるのは観葉植物ならではの楽しみだ。

葉によって見事に色が違うのが面白い。黒に近い葉は枯れているわけではなく成長した証。

おうち時間が増えた今こそ、素敵な観葉植物と生きる生活を

インテリアとしてはもちろん、共に生活する生き物としても観葉植物があると気持ちが変わる。特にコロナ禍の中では在宅勤務が増えたこともあり、自分の部屋をいかに心地良くするかがより一層注目されている。一日中自宅で仕事をしていると息が詰まってしまいがちだが、お気に入りの観葉植物がひとつあるだけでホッと心が安らぐ瞬間が必ずあるはずだ。日光と水だけですくすくと成長していく様は、健気で可愛らしさを感じる。
「TRANSHIP」はデザイン性の高い鉢がセットで売られているものが多いので、まずは育てやすい個体を選んでみてはいかがだろうか。

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