Dirt becomes Aging drytown studs belt

汚れすら味になるdrytownの真っ白なスタッズベルト

唯一所有するホワイトカラーの革小物である〈drytown〉のスタッズベルト。傷や汚れすら美しいエイジングになるのはモノ自体が上質だから。


Written / Photo : LIVE IN RUGGED
Item : drytown

雪のように純白で美しいモノを汚してしまう罪悪感との戦い

古今東西いつの時代も男が愛する経年変化という価値観。何年も、モノによっては何十年も使い続けることで自分だけの経年変化を遂げる経年変化はまっさらな新品では味わえない唯一無二の魅力がある。デニムやレザーなど素材を問わずダメージ加工の技術が発達し、見ただけでは新品とは思えないようなモノもあるけれど、実際に自分で長い時間を掛けて味出ししたモノは醸し出すオーラも説得力も違う。これは多くのLIVE IN RUGGED読者も共感していただけるだろう。きっとこの記事をお読みのあなたにも格別のエイジングに成長した相棒のようなモノがそばにあるはずだ。
デニムやレザー、シルバージュエリーなど経年変化を楽しめるモノが大好きな筆者も、唯一と言っていいくらい味出しさせることに抵抗を感じるモノがある。というか、あった。それが〈drytown(ドライタウン)〉の真っ白なスタッズベルトだ。
〈drytown〉のデザイナー兼職人を務める方とインスタグラムで繋がった縁で手に入れたホワイトレザーのスタッズベルトは、当たり前だが新品時は眩いばかりのホワイトカラー。ここだけの話、使うのがもったいなくてしばらくは大事に飾っていたくらい。しかしモノである以上使わなければ意味がない!勇気を振り絞って使い始め、今では毎日のように愛用している。
例えば真っ白のライダースジャケットをお持ちの方には、この「使い始めることへの抵抗感」に共感いただけるのではないだろうか。せっかく雪のように純白で美しいモノを自分の手で汚してしまうような罪悪感。使い始めて数日は罪悪感を感じていたものの、本来の雑な性格が幸いしたのか、今では当たり前のようにヘビロテで愛用。最近は傷や汚れも楽しめるようになってきた。


使い始めてから年月が経っていないので純白の美しさを全身に保つ。

重厚感のあるバックルとしっかりと丁寧に打たれたスタッズ。分厚いレザーの質感も相まって、スタッズベルトなのに高級感すら漂う。

数年後の美しいエイジングが期待できる上質なスタッズベルト

〈drytown〉のスタッズベルトを身に着けていると、ホワイトカラーの革小物は色以外の要素が上質であることが非常に重要であることが分かった。ペラペラのレザーなんてもってのほか。ある程度厚みや耐久性がないと使い込んだ後にひたすら貧乏臭くなってしまうからだ。〈drytown〉のスタッズベルトに使われる牛革は厚みがありながらしっとりとしていて、見ても触っても上質であることが分かる。
つまり何年も使い込んだ後にどんな経年変化を見せてくれるか?という観点で考えると、ベースとなるレザーやバックル、スタッズワークに安っぽさがあると、ただボロい中古品になってしまうということ。ブラックレザーであれば黒という色がボロさをごまかしてくれるかもしれないが、ホワイトカラーはそうはいかない。白であるがゆえにダメージや汚れが目立ってしまうため、モノ自体が良くなければ長く愛用できる逸品にはなり得ないのだ。
〈drytown〉の真っ白なスタッズベルトはまだ使い始めてそれほど時間が経っていないけれど、きっと数年後は更にカッコ良くエイジングしているはず。モノ自体に良さがある革小物だからこそホワイトカラーというチャレンジングな色でも経年変化に耐えられるのではないだろうか。
着実にコアなファンを増やしているメイドインジャパンのレザーブランド〈drytown〉は、様々な良いモノを見て実際に使ってきた方がデザイナー兼職人を務めている。美麗な写真のインスタグラムはもちろん、ブランドの公式サイトもぜひご覧いただきたい。
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ITEM CREDIT
  • drytown:Studs belt