ニューヨーカーからも愛される異色のジャパンデニムブランド KAPITALの定番モデル、モンキーCISCO
やや細身の美しいシルエットで生粋のデニム狂からファッション好きまで虜にする定番モデルについて。
最先端のファッションを愛するニューヨーカーからも愛される稀有なジャパンデニムブランド
ヨーロッパのビッグメゾンがわざわざ岡山産のデニムを使うほど世界的な実績と知名度が確立されたジャパンデニム。アメリカがゴールドラッシュで沸いていた時代に生まれた5ポケットジーンズやデニムジャケットはワークウェアからファッションアイテムとして進化し、世界中で愛されている。デニムの産地として特に知られているのがアメリカ、オランダ、イタリア、そしてここ日本だ。アメリカは昔ながらのスタンダードな重さ(13oz前後)のデニムを今も多く生産し、オランダとイタリアはカットテクニックの上手さを活かしてファッション寄りのデザインに仕立てるケースが多い。で、日本はマニアックに追及する国民性を存分に生かして糸から染めまで徹底的先に研究し、先に述べたジャパンデニムという特殊な世界を構築。元々繊維産業が盛んだった特性を活かして、岡山県を中心に各ブランドがそれぞれのオリジナリティを追い求めて今も研究・開発を続けている。恐らくデニムという素材をここまで真面目に研究した民族は日本人だけだろう。
そんなジャパンデニムブランドの中で異彩を放つのが〈KAPITAL(キャピタル)〉だ。オーセンティックなセルヴィッジデニムをメインに使ったジーンズやトラッカージャケットのみならず、コートやベスト、スーベニアジャケット、カーゴパンツなど、ワークやミリタリーまでスタイルを問わず様々なアイテムを制作。どれも非常に完成度が高く、〈キャピタル〉らしさが貫かれているのが世界的に高い評価を得ている理由だ。〈キャピタル〉のモノ作りの根底に西洋と東洋の融合という思想があることも国境を越えて愛されるゆえんなのだろう。実際海外での着用者も多く、ファッション感度が高く洋服にオリジナリティを人一倍求める人々が今こぞって着用しているのがアイコニックなスマイリーマークをあしらったデニムウェア。先日行われていた2022年春夏シーズンのニューヨーク・ファッションウィークでも何人ものファッションピープルたちが〈キャピタル〉の服を着ていた。そんな日本のデニムブランドが他にあるだろうか?
本日紹介するモンキーCISCOは〈キャピタル〉の数多いデニムウェアの中でも定番中の定番。売り切れては再生産されることを繰り返している5ポケットジーンズである。適度にフィットするヒップ周りと裾に向かってテーパードしたシルエットは誰にとっても穿きやすく、まさにスタンダードな逸品。記事は張りのある14ozのオリジナルセルヴィッジデニムを使用しており、裾をめくると真っ赤な耳がチラリ。普通デニムブランドはセルヴィッジの色を白地ベースにして糸の色で差別化を図ることが多いのだが、〈キャピタル〉は真っ赤な耳にこだわり続けている。セルヴィッジデニムにとって一番差別化を図りやすい耳の色にまで「らしさ」を出すことでアイコニックなデザイン性を出し、「これは〈キャピタル〉のジーンズだよ」とさり気なくアピールできる仕様になっているのだ。
これぞジャパンデニム!なエイジングも楽しめるスタンダードなモンキーCISCO
モンキーCISCOは先述の通り〈キャピタル〉の中でトップクラスにスタンダードなジーンズなので、装飾性は少ないものの長く着用し続けられる汎用性がある。深いインディゴに染められたデニムは穿きこみとウォッシュを繰り返すことで鮮やかなブルーへと変化し、アイコニックなブランドロゴがスタンプされたレザーパッチはいつの間にか深い飴色に変色していく。まさにブルージーンズの醍醐味を味わいながら、細かいディテールが他ブランドとは違うことをオーナーだけが楽しめる逸品でもある。秋が深まりつつあるこのシーズン、真新しい相棒のひとつとして〈キャピタル〉のモンキーCISCOをワードローブに加えてみてはいかがだろうか。
ITEM CREDIT
- KAPITAL:MONKEY CISCO