$1.47 million Nike Air Ship

【衝撃の落札価格】マイケル・ジョーダン本人が新人時代に履いていたNike Air Shipが約2億円でハンマープライス

これに比べたら数十万円のプレ値スニーカーも安い?


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : Sotheby’s

マイケル・ジョーダンもびっくり?新人時代に着用していたバッシュがトンデモ価格でハンマープライス

スニーカーブームもそろそろ落ち着いてきたと見る向きもある中、まだまだ空前のブーム真っただ中であることを感じさせるニュースが先日発表された。NBAの伝説的プレイヤーであり、現在のスニーカー人気の立役者でもあるMichael Jordan(マイケル・ジョーダン)本人がルーキー時代に履いていた〈Nike(ナイキ)〉Air Ship(エアシップ)がSotheby’s(サザビーズ)のオークションに出品され、なんと147万ドル(約1億6,700万円)でハンマープライス。「実際に試合で使用されたシューズ」としては過去最高額、過去に記録したスニーカー全体としては180万ドル(約1億9,500万円)で落札されたKanye West(カニエ・ウェスト)×〈ナイキ〉Air Yeezy 1 Prototypeに次ぐ史上2番目の価格だという。
ハードコアな〈ナイキ〉ファンには説明不要かもしれないが、Air ShipはAir Jordan 1(エアジョーダン1)のベースとなったシューズ。マイケル・ジョーダンが自身初のシグネチャーモデルであるエアジョーダン1の完成前のわずかな期間(1984~85年シーズンのプレマッチや幾つかの前半戦でのみ)でのみ試合中に着用していたモデルで、確かにデザインやディテールを見るとエアジョーダン1に限りなく近しいルックス。完成形であるエアジョーダン1と比べるとシュータンがやや長くスウッシュの形状が異なるなど細かな違いはあるものの、「原型」であることを強く感じさせるデザインが特徴だ。

「たかがスニーカーに約2億円」に驚愕しつつ、実は適正な価格でもあるのもまた事実

10月24日(日)にサザビーズの「Icons of Excellence & Haute Luxury」に出品された幻のAir Shipは100万~150万ドル(約1億1,300万~1億7,000万円)のプライスが事前に予想されていたが、結果的に先述の通り180万ドル(約1億9,500万円)で落札。マイケル・ジョーダン本人着用モデルであることを加味しても目を疑う価格で売買されたことになる。
たかがバッシュに2億円近い価値が付くなんて…と信じられない思いに駆られてしまったが、このスニーカーについてじっくり考えてみるほど納得できるプライスであることも追記しておきたい。今もなおスニーカー業界屈指の人気モデルのベースであること。マイケル・ジョーダン本人が新人時代に実際にコートで着用していたこと(それに伴う傷や汚れが生々しさを加えていることも付加価値をより与えている)。本人のサインが入っていること。そして同じストーリーを持つシューズはこの世に二つとないこと。これらを考えると約2億円という価格は払える人にとってはなんてことのない価値なのだ。例えば俳優のPaul Newman(ポール・ニューマン)本人が長年愛用していた伝説的な〈ROLEX(ロレックス)デイトナ〉は数年前に約20億円で落札していたが、あの事件も今回のケースに近い背景がある。量産モデルのフェラーリ F40がいつの間にか2億円以上の市場価格になっていたり、ヴィンテージのギブソン・レスポール・スタンダードが5,000万円以上で当たり前のように売買されているのも、既に生産されていない=もう二度と当時と同じモノが作られることはないという希少価値がベースにある。そう考えると「たかがスニーカー」に約2億円の価値が与えられるのもまったくおかしなことではないと言えるだろう。
とは言っても数十万円のプレミア価格が付いている近年の限られた限定モデルの100倍以上もの価格で落札された〈ナイキ〉Air Shipはただただ凄い。通常ではあり得ないぶっ飛び価格まで上昇するのが〈ナイキ〉の面白さでもあり、他ブランドをまったく寄せ付けない孤高の立ち位置に君臨していることをしみじみと感じさせるニュースだった。
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