Rolex Swamp that can't escape

【インタビュー】抜け出せないロレックスの沼 – @lovercrescendo さんの珠玉のコレクション

ハマると二度と抜け出せないと言われる〈ROLEX〉の沼にどっぷりと漬かっているlovercrescendoさんのコレクションをフィーチャー。見ているだけで自分も欲しくなる〈ROLEX〉の沼に飛び込んでみよう。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : lovercrescendo

ようこそ、「ロレックスの沼」へ。

いわゆる「沼ブランド」と呼ばれるものがある。ハマると二度と抜け出せない底なし沼。外野から見ているとその魅力の半分も理解できないかもしれないけれど、一度足を踏み入れると知らず知らずのうちに腰までハマり、夢中になり、首までどっぷりと漬かってしまう…。そんなブランドが世の中にはあるのだ。「沼ブランド」が何であるかは人によって千差万別だが、〈ROLEX(ロレックス)〉ほど世界中の男をハマらせたブランドは決して多くないはず。本日は〈ロレックス〉の沼にどっぷりと漬かっているlovercrescendoさんのコレクションをフィーチャーしながら、〈ロレックス〉の魅力についてインタビュー。世界を代表する「沼ブランド」の魅力を語っていただいた。
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――― ロレックスに興味を持ったきっかけやエピソードを教えてください。
僕が小さい時から父親がサブマリーナ(Ref.1680)を所有していたことがきっかけです。20歳になったらプレゼントすると言ってくれていたのに、結局譲ってくれずにいつの間にか売られていた苦い思い出が(笑)
また、高校生の時に出会った洋服のセレクトショップの店長がGMTマスター(Ref.1675)を着けていて、その人からも影響を受けました。最後のきっかけは、インスタグラムを通して知り合った方々の影響ですね。これは比較的最近のことで、僕は元々ヴィンテージの〈Hermès(エルメス)〉が大好きだったのですが、SNSで出会った〈エルメス〉好きや〈ロレックス〉好きの方々から強く影響を受けました。20代の時から興味はあったけど、当時は本当にお金がなかったので手が届きませんでした。


ヴィンテージウォッチに特化した時計専門店「LIBERTAS(リベルタス)」で購入した〈ロレックス〉GMTマスター(Ref.1675)。色褪せたペプシベゼルが雰囲気たっぷり。

〈ロレックス〉サブマリーナ(Ref.1680)も「リベルタス」で購入。灼けたインデックス、mark3ベゼル、ドーム風防などヴィンテージ・ロレックスの真髄をいくつも備えた男前ウォッチ。


青×パープルのベゼルは爽やかさが強調され、ペプシカラーとはひと味違う雰囲気。

「奇跡的に出会えた」というブルーベリーカラーは非常にレア。ブレスレットもオイスタータイプとジュビリータイプでは見た目の印象がかなり異なることが分かる。

ひとつひとつに違いがあり、それを楽しめるのが〈ロレックス〉ならではの魅力

――― 初めて購入したロレックスは何でしたか?また、そのモデルにはどんな良さがありましたか?
エクスプローラーI(Ref.214270)です。5年前に正規店で購入しました。シンプルなデザインと39㎜の大き目のケースサイズが魅力的な時計でした。長男が産まれて、20歳になったらプレゼントしようと思い購入したのですが、Ref.1675が欲しくなり去年売却(笑)。
――― お父様と同じことをされていますね(笑)。サブマリーナやエクスプローラーIIなど様々なヴィンテージロレックスをお持ちですが、どんなところに魅力を感じますか?
まずは〈ロレックス〉の歴史ですね。個体差があってすべてにおいて違うところも好きなポイントです。時代において文字盤や王冠の形、ベゼルの書体や太さ、ブレスレットなど様々な違いがあり、それらを調べたり掘り下げることも好きです。特にGMTマスター(Ref.1675)はベゼルを交換できるので、専用の交換用ベゼルをいくつも購入してしまいました。ベゼルを交換するだけで違い個体を何本も持っているような感覚も楽しめるんですよ。同じブラックのベゼルでも色味が濃いものにしたり、きれいに退色したものにしたり。GMTマスターの定番ベゼルである赤×青のペプシはもちろん、ブラウンやフクシアも…まさに沼です。


ブレスレットからレザーストラップに交換した状態の赤サブ。〈ロレックス〉と同じくらいハマっているヴィンテージの〈エルメス〉コレクションも凄い。

ペプシカラーのベゼルはデニムなどのカジュアルスタイルとの相性も抜群。洋服の系統によってベゼルの色を変えるのも〈ロレックス〉ならではの楽しみ方だ。


GMTマスター(Ref.1675)の交換用ベゼル。ブラック、ブラウン、ペプシ、ブルー系など6種類ものストックを購入。気分などで付け替えて楽しんでいるそう。

〈ロレックス〉はスポーツウォッチだけではなくドレスタイプも愛用。さり気なく映っている〈Cartier(カルティエ)〉のタンクは奥様にプレゼントしたもの。

初めてのロレックスとしておすすめなのは、ズバリヴィンテージ!

――― ロレックスは現行モデルも市場価格が高騰し、年々入手しづらくなっています。その状況についてはどう思いますか?
40歳前後の世代の多くが〈ロレックス〉への憧れを持っていて、年齢を重ねることでようやく購入できるようになってきたのかなと思います。コロナの影響で物価も上昇していますし、先行きが不透明な世の中なので、資産性を求めて購入される方もいらっしゃるのではないでしょうか。中には20代の方でも購入されている方もいらっしゃって、羨ましいなぁと。
プレミアが付いている個体も多くあり、その中には個人的に欲しいモデルもいくつかあります。でも例え20年前に戻ってもお金がなくて買えないでしょうね(笑)。
――― 確かに近年の〈ロレックス〉の資産価値としての上昇は凄いですよね。「間違いないブランド」として確固たる地位を確立していますが、友人が初めて〈ロレックス〉を購入しようとしていたとすれば、どんなアドバイスをしますか?
ズバリ、ヴィンテージロレックスをおすすめします。


OYSTER PERPETUAL PRECISION(オイスター・パーペチュアル・プレシジョン)は70年前のヴィンテージ。リベットブレスが渋い!

楔インデックス、アルファ針、ハニカムダイヤル、エンジンターンドベゼルというヴィンテージ・ロレックス特有のアイコニックな仕様をふんだんに備えた逸品。


2021年12月末に購入されたばかりの〈ロレックス〉エクスプローラーII(Ref.1655)。近年急激に市場価格が上昇したエクスプローラーIIのヴィンテージモデルもゲットし、ますます沼の奥深くへ…。

GMTマスターと同様に、エクスプローラーIIでもベゼルを気分で交換して楽しむのがlovercrescendoさんのスタイル。

次に狙うのはヴィンテージのエクスプローラーI

――― 優れた機械式時計を製造するメーカーはロレックス以外にも多く存在します。他メーカーには興味がありますか?
興味なくはないですが、完全にヴィンテージ・ロレックスに沼っているので勉強しないようにしています(笑)
――― このうえ他メーカーまで集めだすとヤバいですもんね(笑)。それでは最後の質問です。今後入手したいと考えている時計があれば教えてください。
〈ロレックス〉エクスプローラーI(Ref.1016)です。


インスタグラム用に撮影されたショット。上からGMTマスター、オイスター・プレシジョン、サブマリーナ。ヴィンテージのシェーヌダンクルがトドメを刺す。

〈ロレックス〉&〈エルメス〉という大人の2大ブランドをさらりと着けこなす姿がたまらない! lovercrescendoさんはジュエリーは〈エルメス〉で統一している。

〈ロレックス〉はひとつ買ったらもう抜け出せない

GMTマスター、サブマリーナ、そしてオイスター・プレシジョンとすべてをヴィンテージで揃え、なおかつGMTマスターはベゼルをいくつも手に入れ交換しながら楽しむという時計ライフを送るlovercrescendoさん。所有しているすべての〈ロレックス〉が今ではおいそれとは手に入れられない価格だが、これからもコレクションは増え続けそうだ。時計愛好家の中でも特に熱が高いのが〈ロレックス〉好き。特にヴィンテージ・ロレックスの世界は文字通り底なし沼であることを教えていただいた。同じモデルでも年代等で微妙に仕様が異なり、細かい見た目にも違いがある〈ロレックス〉は、確かにハマると抜け出せない強力な中毒性がある。筆者はいまだかつて一度も〈ロレックス〉を購入したことはない。しかし、今回lovercrescendoさんにインタビューをさせていただき、インスタグラムをじっくり拝見していると「これは怖い」と思ってしまった。たぶんひとつ買ったら本当に抜け出せなくなるぞ…と。事実、lovercrescendoさんは複数本素晴らしい状態のスポーツウォッチをすでに所有しているのに、次はヴィンテージのエクスプローラーIが欲しいと考えている模様。「ロレックスの沼」にハマるともうだれにも止められないのだ。
lovercrescendoさんのインスタグラムはこちら。
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