Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1

【プレイバック】Off-White™︎ × Nike “THE TEN” Air Jordan 1 は今でも強烈な魅力を放つ

伝説的なシカゴカラーをベースに〈Off-White™︎〉の唯一無二の感性で再解釈した “THE TEN” シリーズのAir Jordan 1の魅力を改めて深掘り


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : Nike

発売から約7年を経ても色褪せない “THE TEN” シリーズのAJ1

世の中にあるものすべてがいつかは過ぎ去っていくとしても、年月の経過に耐えて人々の心の中にずっと残り続けるものもある。伝説的なファッションデザイナー、Virgil Abloh(ヴァージル・アブロー)〉による〈Off-White™︎(オフホワイト)〉と〈Nike(ナイキ)〉が2017年に発表した伝説的なコラボレーション “THE TEN” シリーズのAir Jordan 1(エアジョーダン1)もそんな逸品だ。
スニーカー業界のトップに君臨する超人気モデルであり、Michael Jordan(マイケル・ジョーダン)のシグネチャーモデルであるエアジョーダン1がどんなシューズであるかは、あまりに知られているため割愛するが、この記事では “THE TEN” シリーズのエアジョーダン1がなぜそれほど特別なのか、発売から約7年が経過した今も色褪せない魅力はどこにあるのかを簡単に振り返りたい。

Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1
Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1
Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1
Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1
Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1
Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1

〈オフホワイト〉らしい自由なデザインと仕様が凝縮された一足

そもそも “THE TEN” シリーズとは何だったのだろうか?〈オフホワイト〉と〈ナイキ〉が2017年に発表した “THE TEN” シリーズは、その名の通り10足のフットウェアをベースに〈オフホワイト〉の感性でアレンジしたスニーカーコレクションで、”REVEALING” と “GHOSTING” という2つのテーマで制作された。”REVEALING” は「(隠れていたものを)明らかにする」という意味が込められており、5モデルのデザインを再解釈。カッターナイフを使ってシュータン内部のフォームをむき出しにし、スウッシュの位置や大きさを変えるアレンジが施された。一方 “GHOSTING” は “REVEALING” のコンセプトを更に前進させ、半透明なアッパーを採用し一連のシルエットに共通性を持たせているのが特徴だ。
そして、このエアジョーダン1は “THE TEN” シリーズのフラッグシップモデルと言える一足。”REVEALING” シリーズから登場した本モデルは、伝説的なレッド×ブラック×ホワイトのシカゴカラーをベースに、アッパーの随所をカッターナイフで切り、スウッシュはカットアウトしたうえで改めて貼りつけたようなデザインに仕上げられている。このスウッシュのデザイン処理はまさに〈オフホワイト〉らしいアイコニックなルックス。空前のスニーカーブームの真っ只中に発表されたこともあり、HYPEな見た目と相まって凄まじい人気を集めた。もちろん、ソールにプリントされた “AIR” やアッパー内側のタイポグラフィー、〈オフホワイト〉×〈ナイキ〉コラボでは定番となるタグがデザインの一部として付属する点も大きな魅力だ。

Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1
Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1
Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1
Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1
Off-White x Nike THE TEN Air Jordan 1

時代を超えてリスペクトされ続けるアイコニックなエアジョーダン1

ファッション通であればご存じの通り、ヴァージル・アブローは2021年11月に心臓血管肉腫という心臓にできる稀ながんでこの世を去った。ラグジュアリーストリートという一大ブームを生み出した立役者のひとりであり、〈オフホワイト〉という唯一無二のブランドを生み出したデザイナーとしても、〈LOUIS VUITTON(ルイ ヴィトン)〉のアーティスティック・ディレクターとしても、ファッション業界に与えた功績は非常に大きい。そんなヴァージル・アブローの感性が鮮烈に息づく “THE TEN” シリーズは、スニーカーにアートの概念を加えた本当に特別なコレクションと言っていいだろう。先に述べたように “THE TEN” シリーズにはエアジョーダン1以外にも9足の異なるシューズがラインナップしているが、このエアジョーダン1は、ヴァージル・アブロー本人はもちろん、〈ナイキ〉と〈オフホワイト〉両方のファンから圧倒的な人気を集めた一足として、時代を超えた魅力を今も放っている。
〈オフホワイト〉だけのセンスで再解釈した “THE TEN” エアジョーダン1には、別バリエーションとしてホワイト×シアンの “UNC” とオールホワイトモデルも展開されていたが、本稿で紹介しているシカゴカラーはそれらの中でも屈指の人気を持ち、現在でも状態によっては100万円以上の値がつけられることもある。たかがスニーカーに100万円のプライスはバカバカしいだろうか?確かにスニーカーバブル的な空気感が残されたモデルであることは否定できないかもしれない。しかし、重ねて言うけれど、このエアジョーダン1は本当に特別な一足なのだ。きっとこれから何年経っても価値が下がることはないだろうし、もしかすると10年後にはますますプレミアム化しているかもしれない。
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