ラグジュアリー過ぎない通好みの腕時計 ROLEX EXPLORER II Ref.16570 の魅力を再チェック
20年以上も生産され、隠れファンが多い〈ROLEX〉EXPLORER II Ref.16570は、デイリーウォッチとしての最適解
王道でありながら個性的な〈ROLEX〉EXPLORER II
先日投稿した“ミルサブ”と呼ばれるスペックを持つ1975年製のROLEX SUBMARINER Ref.5513 はヴィンテージ〈ROLEX(ロレックス)〉の最高峰のひとつであり、まさに雲上的な存在。憧れの感情はあるものの手に入れようとは思えないし、そもそも私は買えるわけがない。それでは、今リアルに買えてデイリーユースできる〈ロレックス〉は何だろう?と考えた時に頭に浮かんだのがEXPLORER II(エクスプローラーII)だった。
探検家のためのツールウォッチとして1971年に誕生したエクスプローラーIIは、暗い洞窟内でも昼夜を区別できる24時間針を備えるなど、エクスプローラーIとは異なる独自の進化を遂げた。本稿でセレクトしたRef.16570は1988年頃に登場した第3世代で、2011年にRef.216570が登場するまで20年以上も生産されたロングセラーモデル。エクスプローラーシリーズは兄貴分であるエクスプローラーIが圧倒的な人気を持っているのでその陰に隠れがちだが、他モデルにはないデザインとツールウォッチ然とした佇まい、そしてエクスプローラーIとは似ているようでまったく似ていない時計であることも大きな魅力だ。
もっとも、近年の〈ロレックス〉バブルによってかつてより大幅に値上がりしてしまい、1995年製の中古モデルでも100万円を大きく超える市場相場になってしまった(本稿で紹介する個体は122万円)。安いうちに買っておけばよかった!と後悔している人も多いモデルではないだろうか?とはいえ、30年前のネオヴィンテージモデルを「まだ100万円ちょっと」で買えると言い換えることもできる。〈ロレックス〉の王道的モデルでありながら、独自の個性を放つエクスプローラーIIの魅力を改めて振り返ってみよう。
もっとも、近年の〈ロレックス〉バブルによってかつてより大幅に値上がりしてしまい、1995年製の中古モデルでも100万円を大きく超える市場相場になってしまった(本稿で紹介する個体は122万円)。安いうちに買っておけばよかった!と後悔している人も多いモデルではないだろうか?とはいえ、30年前のネオヴィンテージモデルを「まだ100万円ちょっと」で買えると言い換えることもできる。〈ロレックス〉の王道的モデルでありながら、独自の個性を放つエクスプローラーIIの魅力を改めて振り返ってみよう。
必要以上に他者にアピールしないツールウォッチとして非常に魅力的
まずはエクスプローラーIIの基本的な成り立ちを振り返ってみよう。最大の特徴は、固定された24時間表示のベゼルと、それに連携して使用する赤い24時間針。先に述べたように冒険家のために生まれた背景があるため、暗い洞窟内や極地のように昼夜の区別が分からなくなる場所でも正確に時刻を把握できる仕様となっている。機能的にはGMTマスターIIと同様に、第2時間帯を知るためのトラベラーズウォッチとしても使える時計と言っていいだろう。
また、文字盤のバリエーションはブラックとホワイトの2タイプが存在しており、カラーによって印象が大きく異なる点も特徴だ。ブラックは精悍な雰囲気が強く、ホワイトは上品さとポップさがミックスされたオリジナリティ抜群のデザイン。本稿ではホワイトをセレクトしたが、良い意味でラグジュアリー感が強くなく、「〈ロレックス〉を着けています!」という押し出しが少ないところも魅力だと思う。例えばDAYTONA(デイトナ)やSUBMARINER(サブマリーナ)のようなスポーツウォッチ、またはオールゴールド製のDAY-DATE(デイデイト)のような時計の場合、毎日身に着けられる時計ではあるものの、高級感がどうしてもあふれ出てしまう。それも〈ロレックス〉を手に入れる醍醐味のひとつではあるけれど、必要以上に他者にアピールをしないツールウォッチとして、エクスプローラーIIは非常に魅力的だ。
1995年製の〈ロレックス〉エクスプローラーII Ref.16570は東京中野アンティグランデで販売中。価格は122万円となる。
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