UNIQLO UT meets Musée du Louvre

ユニクロ UTとルーブル美術館がコラボレーション – 同館に所蔵されている名作がTシャツに

「アンチユニクロ」も思わず反応してしまう魅力的なコラボレーションが発表。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : UNIQLO

ファッション×アートの波に乗る〈ユニクロ〉が今度はルーブル美術館とタッグ

JIL SANDER(ジル・サンダー)〉や〈JW ANDERSON(JW アンダーソン)〉、〈Theory(セオリー)〉といった一流ファッションブランドだけでなく、〈Futura Laboratories(フューチュラ・ラボラトリーズ)〉、そして森山大道のようなアーティストや写真家ともコラボレーションし注目度を高める〈UNIQLO(ユニクロ)〉。
LIVE IN RUGGEDでも〈ユニクロ〉は過去に何度か記事としてお届けしてきた。〈ジル・サンダー〉との協業プロジェクトである〈UNIQLO +J(ユニクロ・プラスジェイ)〉に関しては、「ユニクロ+Jのセルヴィッジジーンズは本当に「買い」なのか?」という記事で「買うべきではない」とバッサリ切り捨てている。〈ユニクロ〉の社員さんが読んだら怒られるかもしれないが、この記事は常に人気でアクセス数が高いことから、多くの人たちにとって〈ユニクロ〉というメーカーは身近で注目度が高いことを日々感じている次第。
また、〈Theory〉とのコラボレーションでは誰もが気軽に着用できるモダンで快適なウェアとして紹介したほか、森山大道氏の名作写真をプリントしたTシャツに関しては「アンチ・ユニクロ」を自認する筆者も思わず反応。正直に言うと森山大道氏とのコラボレーションが〈ユニクロ〉におけるファッション×アートのひとつの到達点だと思っていた。しかし、今年2月からスタートしたあのルーブル美術館とのプロジェクトもアート好きであれば見逃せない。誰もが知っている世界でもっとも有名な美術館のひとつであるルーブルとのタッグ…しかも同館に収蔵されている名作がTシャツにプリントされるとなると、こちらも反応せざるを得ないのが正直な気持ちだ。
〈ユニクロ〉は2021年よりルーヴル美術館と4年に渡るパートナーシップを締結し、世界中の人々にアートを身近に感じてもらえるようさまざまなプロジェクトを展開。先述のように今年2月には同美術館の所蔵品をモチーフに〈UT〉ならではのグラフィックで表現したコラボレーション第1弾を発表。また、5月には〈ユニクロ〉が支援する教育プログラム「ミニ・ディスカバリー・ツアー」がルーヴル美術館内でスタートしている。さらに9月16日にオープンするパリの新店舗「UNIQLO RIVOLI」では、同美術館とコラボレーションした特別な作品展示やワークショップなどを随時開催する予定とのこと。このように〈ユニクロ〉はかなり本気でルーブル美術館とのプロジェクトを進行していることが分かる。
先日発表された秋冬最新アイテムは、メンズコレクションのデザインはイギリスを代表するデザイナーであるPeter Saville(ピーター・サヴィル)が担当。「モナ・リザ」、「サモトラケのニケ」、「ミロのヴィーナス」の3作品をピックアップし、所蔵品につけられた目録番号や芸術作品の構図に用いられる黄金比にをキーとしてオリジナルのグラフィックを作り上げている。
ウィメンズはDominique Ingres(ドミニク・アングル)による油彩画「グランド・オダリスク」や、前回はメンズで採用した彫刻作品「アモルの接吻で蘇るプシュケ」に花のモチーフをコラージュ。女性デザイナーらしい華やかさも感じさせるコレクションが揃っている。以下のフォトギャラリーを見ながら9月下旬に発売される2021年秋冬最新コレクションをチェックしよう。


誰もが知る名画「モナ・リザ」をベースに現代的なグラフィックでアレンジしたメンズ用スウェット。

「グランド・オダリスク」の世界感とスモーキーなパープル色のマッチングが新鮮なウィメンズ用スウェット。ややくすんだパープルカラーはこれからの季節にピッタリ。


背面に「ミロのヴィーナス」。こちらも今っぽさを感じるグラフィックでアレンジされており、ゆったりとしたシルエットも現代的。

art and logic(芸術と論理)をコンセプトに、ピーター・サヴィルがルーヴル美術館の各作品の目録番号やコンポジションを視覚化したデザイン。


アートがプリントされたエコフレンドリーなエコバッグは9月下旬から発売される。

数百年前のアートをそのままプリントするのではなく、現代のデザイナーがアーティスティックにアレンジしていることも本コレクションの魅力だ。

ファッション×アートを世界一手軽に楽しめるのがユニクロの魅力

ピーター・サヴィルとドミニク・アングルによるモダンなアレンジが施された過去の名作をTシャツやスウェットでデイリーに着られることは、アートを愛するファッション好きにとって嬉しいニュース。もちろん〈ユニクロ〉ならではの超安価なプライスも魅力だ。好きな絵画で選ぶのも良いし、あくまでもグラフィックとして好きなデザインを選ぶのも楽しい。アパレルだけでなくエコバッグも4型発売されるので、こちらをデイリーユースするのも実用的で良いかもしれない。
ファッション×アートをもっとも身近に、そして手軽に楽しめる〈ユニクロ〉×ルーブル美術館の最新コラボレーションは9月下旬から発売される。
…って、いつも〈ユニクロ〉をディスっている筆者はどこに行ってしまったのだろう…。
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